過去の君に会いに
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「飛段…」
名前を呼ばれ、目を開けるとこちらを覗きこむ角都が目に映った。
保健室のベッドに寝かされたままだが、ベッドに腰掛ける角都がスーツ姿ということは、元の時代の角都だ。
(戻ってきた…?)
「なにがあった? 校門のところで倒れていたぞ」
倒れているところを角都が発見し、急いで保健室に運んだそうだ。
それを聞いた飛段は「え」と驚いた顔をした。
(じゃあ、あれは夢?)
混乱しながら額に触ると、チクリと痛みが走った。
「!」
額にはガーゼが貼られていた。
「このガーゼはどうした?」
角都がガーゼに手を伸ばしたとき、飛段は尋ねた。
「角都、ファーストキスの相手ってどんな奴だった?」
角都はピタリと止めた手をそのまま下げ、言いにくそうな顔をしたあと諦めて白状する。
「…その…、おまえに…よく似ていた…。言っておくが、だからといっておまえと付き合ったわけじゃ…」
「わかってるって。それに、告白したのオレだもんなァ」
飛段は角都の肩を数回軽く叩き、いつもの笑顔を向けた。
「それで? そいつ、どうなった?」
「…いつの間にかいなくなっていた。もしかしたら、あれは夢ではなかったのかと今では思う」
おそらく角都の目の前で煙のように消えてしまったのだろう、と飛段は思った。
「角都…」
角都の右頬に手を当てた飛段はキスをねだり、角都はそれに応えた。
そして飛段は耳元で囁く。
「オレの夢の話、聞いてくれる?」
.To be continued