ノート

過去に呟いた短い妄想を少し肉付けしたまとめ。
いつか小説になるかもしれないし、ならないかもしれません。

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  • 20211205(日)17:13
    私は基本性格がだらしないらしい。待ち合わせには遅刻するし、忘れ物だって頻繁。家では、戸棚の扉も引き出しも、部屋の扉も開けっ放しになるので、神経質なタイプでなくとも、普通の感覚だと許せないらしい。私自身にあまり自覚がないのがいけないらしく、前の彼氏も、その一つ前の彼氏にも指摘されては飽きられて。そんな話を大学のゼミ仲間の牧君に話した。
    グループ発表のために、今日は私の家でパソコンを持ち寄って、レポート類の仕上げにかかっている。時間がなくて、今夜は徹夜になりそう。それもこれも、やっぱり私のスケジュール管理が甘かったせいだ。同じグループの牧君にはかなり迷惑をかけている。牧君はバイトにも部活にも忙しいというのに。もうすぐインカレが開幕するそうで、バスケットの練習も遅くまでやっているらしい。練習が終わってから私のデータを合わせて、発表の打ち合わせまでやらないといけない。そうなると夜からしか時間が取れなかった。
    「ごめんね、牧君。私がダラダラしてるばかりに。」「いや、オレも昼間は時間取れないから、夜の方が助かる。」「はぁ、牧君の方が忙しいっていうのにね。どうしたらこのだらしない性格を直せるのかなあ。滝に打たれてくるかな、、、。」レポート作業中につけっぱなしにしていた部屋のテレビから、タレントが滝行をするバラエティー企画の番組が流れていた。
    「、、、滝に打たれたら、イイ人見つかると思う?」先月好きな人にフラれたばかりの私は、ちょっと傷心気味だった。誰でも良いから励ましの言葉をもらいたかった。それがただのゼミ仲間の牧君でも、だ。こんな話、軽く流してくれたって良かったのに、牧君ったら「一緒に滝に打たれに行くか?」って優しいのかアホなのか分からない誘い方してきたから、私は倒れ込むようにして笑い転げた。少し元気が出た。

    追記
    滝に打たれるという、夢小説にほど遠い切り口でどれだけ妄想ができるか挑んでみたら、牧君は本当に良い奴だった妄想。
  • 三井

    20211205(日)16:48
    私は基本性格がだらしないらしい。待ち合わせには遅刻するし、忘れ物だって頻繁。家では、戸棚の扉も引き出しも、部屋の扉も開けっ放しになるので、神経質なタイプでなくとも、普通の感覚だと許せないらしい。私自身にあまり自覚がないのがいけないらしく、前の彼氏も、その一つ前の彼氏にも指摘されては飽きられて。そんな話を、同じく私と独り身で幼馴染のミッチーに話した。ちなみにミッチーとは中学の時に付き合ったけれど三ヶ月で別れた。お互いにまだ子供だったのと、男女のお付き合いをファッションみたいなものだと思っていたから。別れたからといっても、幼馴染に戻っただけだ。小、中学校は同じだしで、互いの友達も繋がっているもんだから、こうして大人になった今でも実家を行き来するような仲だ。
    「あれ、おばちゃんは?」「知らなーい。買い物でも行ってんじゃないの。」こたつに寝転んだままテレビに向かって私は答えた。ミッチーが私の家に上がり込んできたことを知る。「おい、もうそろそろ時間じゃねーの。用意しろよ。」「まだ全然余裕じゃん。なんでそんなにせっかちなのよ。」
    今夜は中学の同窓会。当然、私もミッチーも出席する。場所が場所なので、お酒を飲まない私が車で行くと言ったら、オレも乗せてけ、とご近所のミッチーが私の実家にやってきたというわけだ。
    「っとに、ダラダラしてるよな、お前はさぁ。だから彼氏にフラれるんだよ。」なんて私を小馬鹿にしながらミッチーはこたつに潜り込んできた。「もー、うるさいなあ。今、イイ感じの人がいるもんねー。うぇっへっへ。」「はい、嘘。全部嘘〜。何、そのキモい笑い方。」ミッチーが軽く私の嘘を見抜くから腹立たしい。多分お母さん経由でミッチーには私の情報が流れてしまっている。くっ、筒抜けだ。これだから幼馴染ってやつは、と私は眉間に皺を寄せて頭を振った。
    テレビでは、タレントが滝行をやってる企画のバラエティー番組が流れている。それを見ながらミッチーが言った。「お前も滝行やってきたら?そして自分を見つめ直せ!ボケ!」「なんでミッチーにそんなこと言われないといけないのよ!?え?まさか元カノのことを心配するオレ、かっこいい、とか思ってたりする?うわ、だっせぇw」「はぁ?付き合ってたことすら今思い出したわwお前こそ、そんな話持ち出すとか、オレに未練あるんじゃねーの?」「無い無い無い!wwwホラ、もう行くよ!」私は車のキーを手に取って、玄関に向かった。
    本当になんで中学の時に付き合っちゃったんだろう。それがなかったらもう少しイイ感じの距離感で、イイ感じに付き合えたんじゃないかなって思う。

    追記
    一番近いところにいるのに、距離感見失ってる二人ってたまんないよね妄想。
  • 三井

    20211201(水)12:55
    年末年始のテレビがつまらない。「なんか面白い番組ないの〜?」と尋ねたら、「今日、明日あたりは、笑ってるか、走ってるか、闘ってるかだろ」と年末年始のテレビ番組をまとめてくるのは、ミッチーだ。「うまいこと言うじゃんwww」とケラケラと笑った後、テレビを消し、こたつを出た。二人で初詣に行くことにした。
    「今年の抱負は?何かある?」歩きながらミッチーに尋ねた。「あー?特にねーよ。健康第一。そっちは?」ポケットに手を突っ込んで、鼻炎気味の鼻をすすってミッチーは私に話を振った。「心機一転、かな。」「なんで四文字熟語で返してくんだよw急にルール作んなて」「だって、ミッチーが健康第一とか言うからwww」ミッチーと肘を突っつき、ゲラゲラと二人で笑いながら、初詣の近所の神社に向かう坂を下る。こんなどうでも良い会話も楽しめる二人でいたいなと思うが、結婚適齢期の二人がずっとこんな宙ぶらりんの状態なのも正直、いかがなものかと、たまに真顔で考えてしまう時だって私にはある。結局神頼みになっちゃうのだけれど、どうかこの先もミッチーと付き合えて、あわよくば結婚の話もそろそろ出てきて欲しい、とお賽銭は奮発して500円玉を投げ入れた。心機一転、どうか神様お願いします。

    追記
    いい加減に終わらせる。なぜならいつか夢小説にしようと閃いてしまったからです。
  • 20211121(日)23:12
    アヒージョが食べたくて、家でやってみることにした。オリーブオイルをドボドボに入れた22センチのフライパン(スキレットとかいうシャレた調理道具などうちにはない)に、マッシュルームとプチトマトと冷凍のシーフードミックス(解凍した)を入れた。付き合って長いのでそろそろ結婚目前なはずなのに、なかなかプロポーズしてくれない牧君が、私の家に来るというので、ワインとフランスパンを買って来て、と頼んだ。「あのね、クックパッドで見たんだけどね、アヒージョにカマンベールチーズを入れてみたの。ヤバくない?めっちゃとろける!美味しー!」牧君はチーズの種類は、とろけるチーズしか知らないので(いやそれもはや商品名だし、なんて牧君にツッコむのも面倒)案の定、私に聞いた。「カモンベール?」「カ、マ、ン、ベール!何よそれ、こっちこそだよ。こっちこそ、カモン、ベールだよ!」我ながら上手いこと言ってしまったが、なんだかだんだん腹が立ってくる。最近、立て続けに友達の結婚式に行って、教会でベールをめくるシーンを見てきたからかもしれない。牧君が買ってきてくれた赤ワイン(ワイングラスなんぞうちにはないので、いつも私と牧君はマグカップに注いで飲む)の減りが早い。アヒージョが美味しいせいで、飲むペースが早かったせいもある。ゆえに酔った私の怒りのゲージが跳ね上がるのも早い。はぐらかされる方がまだ幾分か良い。ところが牧君は、はぐらかすどころか、私達の未来について何も考えてないんじゃないかと不安にすらなってきた。私が怒り散らして、最終的には泣きついて、牧君がなだめて、気付いたら寝かされている、というのが毎回のパターン。二日酔いの頭を抱えて、昨夜の醜態を冷静に辿ると、牧君って辛抱強くて、私なんかには勿体ない人だなと思った。こんなことを繰り返していたら結婚どころか、フラれる可能性すらもあるんじゃないか。二日酔いの頭は、最悪の事態を考えるのが得意。起き上がってキッチンに向かうと、昨日飲んだ赤ワインのマグカップとオイルでギトギトのフライパンを牧君が洗っていた。そんな姿を見てしまったら途端に牧君と離れるのが怖い。感情が走る。泣きながら私は言った。「牧君〜!私と結婚してぇ〜!」「え、ちょ、何だよ、急に。」焦る牧君は洗剤をつけた手を気にしながらも、泣いて抱きつく私を「わかった、わかった。」と言って優しく抱きしめてくれた。

    追記
    こういうシーン大好きすぎるから何度でもやります。
  • 水戸

    20211121(日)22:18
    ヤンキーに絡まれているところを、たまたま通りかかった水戸先輩が助けてくれた。「その制服、和光中じゃん。オレ、卒業生。水戸って知ってる?知らねーか。ははは。」と話しかけられた。桜木軍団という五人組は和光中生には大変有名で、中でも赤い髪の桜木先輩とよく一緒にいた水戸先輩がとりわけ上の学年には人気があった。私は水戸先輩達が卒業してから入学したため、桜木軍団にまつわるたくさんの噂を、部活の先輩達から聞かされていた。水戸先輩に話しかけられたから、何か答えなければと焦ってますます緊張する。和光中生にとって、水戸先輩はめちゃくちゃ有名な人なんだ。先輩のことは中一の私だって知ってるくらいです、ということを伝えたかったのに、私の頭の回路は放出された緊張が陰極へ向かって流れ出した。「目、、、目が合うだけで妊娠させられるって、き、聞いたことあります、、、っ!!」
    「中一であの返しはさすがにねーわ。」ケラケラと笑うのは、私の中学時代の写真を眺める洋平君。テーブルには私や洋平君の小さい頃からの写真がいくつも置かれている。数ヶ月先の披露宴に使うムービー用の写真を選んでいたのだが、いくつもの思い出話に花が咲いてちっとも進まない。「、、、だって先輩達が言ってたんだもん〜。」「目が合うだけで妊娠てw中一で信じてたのマジ?めっちゃ目、逸らしてたもんな、あの時。あはははは。」私を指差しながらますます笑いが大きくなる洋平君に、私はむくれた顔をする。

    追記
    出会ってから結婚するまでを思いっきり端折りますが、水戸君は同中出身の子と結婚するんだよ、だってヤンキーって地元愛強くないですか妄想。
  • 流川

    20211121(日)19:16
    「楓君、また唇切ってる。」「舐めときゃ治るし。」マフラーをぐるぐる巻きにした楓君はガサガサの唇の上と下を合わせるようにして言った。会う度に私に指摘される楓君は、またかよ、としらんぷりをする。口元を私には見せないように、マフラーに顔をうずめたのは、いたずらを隠す子供みたいで、可笑しい。私は予備校帰りで、楓君は部活帰り。真冬なんだから、何も野外で待ち合わせしなくても、とは思うけれど高校生の私達の待ち合わせ場所は昔からいつもこの地元の公園のベンチ前だった。中学から付き合い始めたが、高校が違うので毎日会えるわけじゃない。土日も部活だし、楓君は頻繁に連絡をよこすタイプでもない。平日のほんの少しの時間、こうやって会って、少し喋るだけで私は満足していた。楓君もそうなら嬉しい。
    「そんなんじゃ治らないよwハイ、メンターム。」私は学生カバンから、昨日薬局で買った濃い緑色の繰り出し式のメンタームのリップクリームを渡した。「なんでメンソレータムじゃねーの。」楓君は私から受け取ったメンタームを眺めながら聞いた。「メンタームの方が安いんだもん。楓君、すぐリップクリーム失くすじゃない。その度に私、新しいのあげてる気がする。」メンタームは二個組で売られている。友達には「なんでそんなにカバンの中にリップクリーム持ってんのwww」って笑われたし、「色付きリップの方が可愛いのに、毎回それ使ってんねw」と不思議がられるけれど、私はいつもコレ。高校が違うんだから、せめて何か共通したものを持ち、使う度に楓君との繋がりを感じていたかった。「えへへ。お揃いだね。」私は自分のリップクリームをポーチから取り出して自分の唇に塗って見せた。「あ。そのリップクリーム、パッケージは剥いでるけど新品だからね?私、使ったりしてないからねw」笑いながら言った私の隣に、楓君は大股で座った。そして流れるような動作で、あっという間に私の顔に攻め寄ってキスされる。「今日はコレ要らねー。」私達の手の中には、それぞれのメンタームが握られていた。ガッサガサの楓君の唇を感じて、潤ったのは私の方だ。

    追記
    夢詰め込んでみたら末恐ろしい高校生になってしまった妄想。
  • 清田

    20211118(木)21:56
    体育館は少し高いところにあって、十数段の階段を駆け上がったところに入口がある。四時間目が終わって昼休み。私は陽当たりの良いこの階段に座って友達とお弁当を広げる。すると、隣のクラスの清田君が制服のズボンのベルトをカチャカチャと外しながら階段を登ってきて、おもむろに脱ぎだした。それもなんと私の目の前で、である。え!?なんでズボンを脱ぎ始めるの!?意味分かんないっ!ズンズンと近付いてきた清田君に、私はついに声を上げた。「えっ、ヤダ!ちょっ、えっ…!きゃあ!?」思わず仰け反って目を瞑るが、次に目を開いた時には、清田君はズボンの下に練習用のハーフパンツを履いていた。清田君は私達の集団には目もくれず、制服をその辺に脱ぎ捨てて、シュート練習のために体育館に走っていってしまった。後で知るのだけれど、昼休みにバスケットの練習をどうしてもしたい清田君は、着替えを短時間で済ませるべく、毎日ハーフパンツを制服の下に履いているそうだ。
    「こ、怖かったぁ、、、、うっうっう。」この時、私は清田君がズボンを下げながら階段を駆け上がってくる勢いに、先日出くわした痴漢を思い出してしまい、実は泣いてしまった。するとこの出来事が尾ひれをつけて噂になった。女子には変態清田ってあだ名がついてしまったし、面白がった男子が直情タイプの清田君の下の名前から取って「本能児の変」とか言ってふざけだしたりするなど。
    「、、、ちょっといい?」数日経って、清田君に廊下に呼び出された。今回の騒ぎのきっかけは私が泣いちゃったせいだろうから、何か文句を言われるのかもしれない、と私が清田君の次の出方を伺って黙って立っていると、今日の清田君はズボンを下げずに頭を深々と下げて私に言った。「驚かせてしまってどうもすんませんでした!」痴漢の件をどこからか清田君は耳にしたのかもしれない。謝ってきた清田君に私は何と声かけて良いか分からない。みんなの前で大きな声で謝られたことで注目すら集めている。呼び出すのならもっと人気の無い場所にして欲しかった。「あ!ちょっと!おいっ。」余計目立ってしまい、清田君が声をかけるのを無視して、いたたまれなくなった私は走って逃げた。

    追記
    このあと清田君のことを気になり出して、好きの坂を転がるように下っていく展開があると思います妄想。
  • 20211116(火)17:39
    正月は牧君と箱根駅伝を見る。「牧君って高校、神奈川だったじゃん?部活とかで走らなかったの?ほら、この辺とかさ。」私はテレビに映る鈴廣のかまぼこ店を指差す。「何キロあると思ってんだ、小田原中継所だぞ、そこ。」「その辺の地理感覚わかんない。湯河原と小田原の違いも分かんないってば。」「そうか?」と応答しながら牧君は私が焼いた餅を食べてる。
    私達の会話はそれきり。流れっぱなしのテレビでは創価大がトップでスタートする様子を伝えている。今年の箱根は往路も復路も楽しめるなと思いつつ、それ以上に先程の会話が気になってしまったので、私は牧君に聞いた。「、、、え?牧君それ、ギャグ?」「何が?」牧君の方が色々分かってない。

    追記
    そうか?と尋ねてしまうボケた牧君と箱根駅伝をずっと見たい妄想。正月が終わったら鈴廣で干物買うデートしたい。道路向かいのレストランで食事したい。小田原の路上で売ってるみかんを3キロくらい買って、全部牧君に持たせたい。
  • 20211113(土)01:14
    朝食の準備をしていると、一緒に暮らす牧君が起きてきた。昨日は職場の忘年会だったらしく、終電で帰宅したらしい。私は先に寝てしまっていたから、いつ牧君が帰宅したのか分からなかったのだけども、私が朝起きると普段通りに部屋は整っていたので、さすが牧君。夜遅くに帰宅しても、生活に必要なことはきっちりこなしていて、裏切らない人だなと感心せずにはいられない。昨日のスーツは脱ぎっぱなしになんかしないでハンガーに掛けてあったし、シャワーを浴びたあとのタオル類はドラム式洗濯機にかけていたらしく、朝方にはふわふわに仕上がっていた。洗面所兼脱衣所で顔を洗うと私はそのタオルを手に取って、牧君の昨夜の行動を想像で辿った。きっと牧君は二日酔いはしていないだろうけれど、朝食にはしじみの味噌汁を用意した。「おはよう、牧君。朝ごはん、食べれそう?もう準備しちゃっていい?」「おはよう。ああ、ありがとう。昨日は遅くなってすまん。あ、先に新聞取ってくる。」牧君が玄関に向かおうとするその背中に、私は思い付いて急ぎ声をかけた。「ちょうど良かった。牧君!これ捨ててきて。」と大量の本麒麟の空き缶を渡した。今日は缶とビンの収集日である。マンションのゴミステーションと新聞ポストは一階にあるので、大変都合が良い。玄関でサンダルを履きつつ、同棲中の牧君ぼやいた。「オレが飲んだみたいになるから、捨てに行くの嫌なんだよな。何だよ、この大量の空き缶。一週間で飲む量じゃないぞ?」それならばと、「私だって牧君のプロテインの缶、あれ捨てるの恥ずかしいんだからね!」と跳ね返したら、牧君は少しだけ珍しく目を泳がせたが何も言わなかった。そしてドアノブを握ってから「今日は本麒麟じゃなくて、一番搾りを買うか、、、。」と静かに玄関を出て行った。

    追記
    普段の何気ない生活の中に溶け込むキャラとの、庶民的なやりとりが好きです妄想。
  • 三井

    20211108(月)16:28
    「うわ、今日から寒いらしいよ。」「げ。オレ、まだ冬のコート、クリーニングすら出してねーよ。去年着たまま放置してたわ。」一緒に暮らす寿と、朝のニュースを見ながらリビングで会話をした。「あれ?今日なんでニュースやってんだっけ?」朝食の味噌汁を飲みながら、寿は私に聞いた。「今日、祝日だよ?テレビは平日同様に情報番組やってるわよ。」「ああ、そっか。」食べ終えた食器類をシンクに持っていく寿の背中に、既に朝食を済ませていた私はソファから振り返って声をかけた。「食器、水に付けておいてよねー。」「はいよ。」朝食はいつも別々に取る。平日は出勤時間が違うので、朝食の時間を合わせようとすると互いの生活に無理が生じる。生活のペースが乱れることについて、それを相手のせいにしてしまったせいで過去に一度大喧嘩をした。それ以来、各自で朝食を取るのが私達のスタイル。今日は祝日で、私も寿も仕事は休み。がしかし、習慣というのは恐ろしい。仕事の無い、ゆったりとした朝ですら、朝食を一緒に取らない二人になってしまった。「ねー、そろそろ冬支度しておいた方が良いよね。灯油とか買っとく?」「エアコンだけで乗り切れるって。去年は石油ファンヒーター出してねーし。それよか、クリーニング屋行かねーとマズイわ。」「えー今日〜?今週の土日に仕上がるかなあ。あれ?クーポンどこだっけ。」私は立ち上がって、カバンの中の財布を取り出した。「なあ、昼メシどうする?」いきつけのクリーニング店のクーポンと会員証を探している私に、寿は聞いた。「ちょっと!今、朝御飯食べたばっかりじゃない。もう昼の話?」寿のビックリするくらいの短気さに呆れつつも、私はクリーニング店のクーポン券に重なっていた、ラーメン屋の替え玉無料券を財布の中から見つけ出した。「あー!これ、有効期限、今週末までだ!」「おっしゃ、昼はラーメンに決まりだな。」寿は私の背中におぶさるようにして、背後から替え玉無料券のクーポンを覗き込んで言った。

    追記
    お昼はちゃんと二人で一緒に食べるんだもんね妄想。会話の中身が重要ではないのです。暮らしの一部として息をするように、そして流れるようにテンポの良い会話をミッチーとしたいのです。
  • 水戸

    20211106(土)08:59
    用件があるときは、ラインで連絡してくれた方が助かる。着信に気付かないこと多いから、私。なんて事あるごとに訴えてはいるんだけど、洋平はとことん通話派だ。なのでどうでも良いことも電話してくる。さっきも、すぐには電話に出られなくって。仕事終わりに、ロッカーでスマホを確認すると、洋平から着信があったことに気付き、折り返した。ワンコールで出た洋平から「さっき、ガチャで堂安のアクキー出てきた、ホントは久保が良かった」と言われて、「はあ?」みたいになった。私は仕事の帰り道。コンビニに寄って帰ろうと、この後の予定を組み立てながら洋平と会話した。「、、、堂安て誰?」「え、知らねーの?サッカーの。」「画像送ってよ。」「それはめんどくせーなあ。」「何それwwwってか、これ、何の電話?」「ちょっと喋りたかっただけの電話。」洋平は何でも分かった風で、人前ではいつも大人みたいに振る舞うけど、少し寂しがり屋なところもある。しばらく仕事が忙しかったせいもあって、私から連絡していなかったかもしれない。とは言っても二日くらいのもんなんだけど、洋平の声を聞いたら少し愛が足りなかったと反省する。電話はしてくるのに、本当のところは洋平は言わないのだ。だから私からアシストしてあげないと。「えーと、今、私仕事終わったんだけど。ごはん食べた?」少し会話して電話を切った。今夜は、洋平の分のビールを買ってうちに帰ることにした。

    追記
    夢主限定でかまってちゃんをチラっと見せてくれる水戸洋平がスーパー性癖なんです妄想。(ガチャ。ホントは久保君が良かったのはガチ。)
  • 仙道

    20211106(土)00:23
    「今、飲んでるんだけど来る?」と、スマホの画面が光った。何とも思われてないことは分かっているし、私の一方的な好意も伝わっているはずなのに、こんな風に誘ってくる仙道君にムカついた。だからスマホを自分から遠ざけた。既読は付けたが、返事はすぐにはしない。ムカつくとは思うけれど、完全に嫌いになれないから厄介なのだ、この感情は。仙道君の送ってきた文字を読んでは、「行く」と打ち、送信ボタンを押す前に削除ボタンで打ち消すことを繰り返す。そんな足踏みをしている私のスマホが今度は震えた。ブー、ブー、ブー、とコールを3回わざと見逃してみたけれど、4回目で相手から切られてしまうのが怖くなって、5回目で咄嗟に通話ボタンをタップした。「あ。出た。今何してんの?」声を聞いただけで、好きって言いそうになり、頬の内側の肉を噛んで堪える。「家にいるよ。」「あ、そう。じゃ、待ってるから来なよ。」「仙道君、一人?」「一人だから誘ってんの。」仙道君は多分私を一番大事な女の子にはしてくれない。だけど一人で飲んでいたら誘ってもいい気楽な女友達としては、仙道君の頭の片隅には住まわせてくれているらしい。そんなことを思いながら仙道君との通話を切った。冷静な頭とは裏腹に、私はすぐに洗面台に走ってヘアアイロンをコンセントに差して電源をオンにしたし、温度を上げている間に次に会う時に着て行こうと思っていたワンピースのハンガーを手に取って鏡の前で合わせたりもする。行動の全てを仙道君に向けるのだ。「熱っ!」慌てていたせいか、ヘアアイロンの先端が首筋に当たる。熱は冷めるどころか上がっていく。仙道君に火傷してるみたいだと思った。

    追記
    片思い。全然余裕でやります妄想。
  • 20211031(日)22:35
    「牧君は、コスプレするならドラキュラが絶対似合うよねーーー!ははは!」なんてふざけて言ったら、「ドラキュラもカボチャを食べるのかな…?」などと牧君は顎に手を当てて唸った。二人で渋谷のスクランブル交差点のハロウィンニュースをソファに座って見ていただけなのだが、どうも会話が噛み合わない。もしや?と私は確認したくなって、牧君に尋ねた。「牧君、ハロウィンって何のイベントか知ってる?」「カボチャを食べるイベントかなんかだろ?」ほら、ジャックオー、、、ナントカ?ってカボチャが街中のあちこちに飾ってあるし、なーんてテレビを見ながら、平気で言ってくるからビックリである。確かにハロウィンは、ここ最近でようやく季節イベントとして認知されてきた感はあるけれども。でも牧君。カボチャを食べるのは冬至だよ。そんなツッコミすらもむなしい。ハロウィンだからって牧君は浮かれたりはしないし、浮かれ方も分からなそうだ。私も特に何かしたいわけではなかったけれど、牧君と全く話が噛み合わないのも面白くない。私はむくれた顔をわざとして言ってやった。「あーあ。結局、ハロウィンなのに特にこれといって何もしなかったねー。」今夜のおかずには、カボチャの煮物も一品に加えようかな、なんてぼんやりと冷蔵庫の食材を思い浮かべながら私は呟いた。「あ。」牧君が閃いたようにソファに座る私の肩に手をかけて言った。「これは知ってる。トリックオアトリートって言うんだよな、確か。」「いたずらするぞ?って?やだ、牧君が?はは。」私が乾いた笑いで済ませようとしたら、牧君は私の肩にかかる髪の毛を掻き分けて首筋に顔を寄せて聞いた。「そういえば、なんでドラキュラって首に噛み付くんだ?」「頸動脈があるからでしょ。血がたくさん出るし。あとは、噛み付きやすい場所だとか?」私の淡々とした答えに牧君は、やけに合理的な回答だ、と言って笑うと、「しかしハロウィンって何をすればいいか全く分からないな。」と私の髪の毛を撫で付けた。「でもまあ、ドラキュラ気分くらいは味わうか。」と、私に向かって宣言すると、いたずらっぽく首筋を甘く噛んで、そして何度かキスを落とした。

    追記
    ボケてるくせに、急にキバ付けて襲ってくるのも好物です妄想。
  • 清田

    20211030(土)09:00
    二年に進級する。4月の始業式の日。登校してすぐ、廊下に貼り出された二年のクラス名簿で、信長と違うクラスになったことを知る。「別々のクラスになったなー。」私の背中に聞き慣れた明るい声が降ってくる。心なしか元気という形容には足りない声が。私は振り向いて声の主に話しかけた。「あー、おはよ、信長。何組?」自分のクラス名簿を確認して、すぐに信長の名前を探したからもうすでに私は信長が何組かは分かっていたけれど、知らないフリをして聞いた。「5組。そっちは7組だろ?」信長も私のクラスを既に把握していたらしい。「あれ?もう名簿全部見た?早くない?」信長は私の横に並んで立ち、名簿と睨めっこしながら言った。「昨日さ、もう見てんだよ、名簿。オレ、昨日部活でガッコに来てて。そしたら毎年前日にはクラス名簿が廊下に貼り出してあるって先輩から聞いて。」「へぇ、そうなんだ。知ってたなら、昨日のうちに私にもラインで教えてくれたら良かったのにー。」「うーん、、、。」私の言葉に、信長は急に腕を組んで下を向いた。どうやら頭で何か必死に考えを捻り出そうとしているようだ。「な、何?」私が信長の顔を覗き込むようにして、首を捻ったら、「、、、反応がさ、怖いじゃん?クラス別れるしさ。ラインじゃ、よく分かんねえもん。」「え?反応って、何の?w私の?"クラス別だね。残念だね〜( ; ; )"って涙の絵文字と共に返したと思うよ、きっと。」私と信長は一年の教室に向かいながら会話する。始業式の前に、一旦荷物を取りに戻り、各自新しい教室に向かうのだ。「そう、その絵文字!お前のその小悪魔的絵文字にオレは悶々としたくなかったのだ。お前には分かんねーと思うけど!」ビシ、と私を指差して何故だかキメ台詞のように語気を強めた信長。「はぁ?小悪魔って何!?相変わらず言ってることバカすぎwww」最後の最後まで、信長とこうして笑い合う。どんなに仲が良くても、クラスが別れたらこういう機会も自然と減っちゃうのかなあと、思うと廊下の窓から見える満開の桜も、新クラスに色めき立つ他の生徒の明るさも、私の心を救ってくれない。春の陽気さが余計に寂しさのコントラストを強めるのだ。「信長とクラスが別れるのは、残念だなぁ。」自分の信長へのほのかな想いは伏せるけれど、私は今出来る精一杯の言葉を口にした。
    自分の机の引き出しに忘れ物がないかどうかを確認して、信長と一年間過ごした教室を出ようとする。信長はさっきの私の言葉に反応を示さないから、このまま明るく別れることにした。「そんじゃね、信長!」と声かけたら、信長に「待て。これをやる。」と親指と人差し指でつまんだシャープペンの芯を差し出された。「これをオレだと思ってくれ。」真顔で据わったような目をした信長に私は言った。「、、、重たいwいや重たくないwwwシャー芯一本だけて!ケチだね〜!」と私が笑うと、私の笑顔に安心するように信長はフッと軽く笑顔になる。そしてちょっと優しく言った。「無くなったらまたやるから。」それって、信長のクラスに遊びに行ってもいいってこと?

    追記
    清田君の、ちょいちょい本音吐き出す感じが好きです妄想。
  • 三井

    20211027(水)09:09
    ミッチーと回転寿司。家から歩いてすぐのところに、回転寿司のお店がある。だからミッチーがうちにやってきて、「なんかお腹空いたね。」と私が話しかけると、「あそこの回転寿司行くか。最近行ってねーし。」という答えが返ってくる。最近行ってねーし、とミッチーは言ったが、月に一度は二人で食べに行ってる気はする。しかし私も黙ってミッチーに同意し、頷いた。私達、多分、お寿司大好きなんだと思う。
    決定事項に対し、ミッチーは早々に立ち上がりパーカーを羽織った。洗面所の鏡の前に立つと髪の毛を撫でて、そしてその足で玄関まで歩いて靴を履き始めるもんだから、男の人の行動の早さにはいつも慣れない。ミッチーが短気すぎるのかもしれないけれど。私も財布とスマホをその辺のバッグに放り込み、「化粧薄いけど、マスクしとけば良いよね?」と玄関の鍵を閉めながら尋ねた。「ああん?誰も見ねーよ、お前の顔なんか。」と、既にマンションのエントランス部分を抜けて道路に向かうミッチーが顔だけ振り返って言ったから、私はミッチーを素早く追い掛けてその勢いのまま、膝裏を蹴った。
    テーブル席に案内されるや否や、ミッチーは早々にタッチパネルを触る。「若い時は一人で30皿くらい行けたんだけどな。さすがにもう食えねーな。」と過去を美化するミッチーは、毎回武勇伝の如く語るし、「味噌汁どうする?あ、サーモン食べよ。サバ、お前いく?2皿?」とタッチパネルの主導権も譲ってくれない。まあ、これもいつものこと。最早月に一度はこんなミッチーを見るのも恒例になっているので、気にしない。私は私で二人分のお茶を作りながら、レーンに流れてくるわさびを掴み取り、醤油とタレのラベルを見たり、ミッチーと共にタッチパネルのメニューをじぃっと眺めたりなど、私は私でミッチーと回転寿司に来ると恒例の動作があるのだ。
    ミッチーが「お、炙り中トロだって。オレ食べよ。いる?」とタッチパネルの皿数を入力する画面にしたまま私に尋ねた。私もやっぱりもう一度聞いた。「ねぇ、あたし、化粧薄くない?あー、なんでスウェット履いてきたんだろ。めっちゃヤンキーみたいじゃん。失敗した〜。」あまりに近所過ぎるのと、ミッチーと二人で来るのも当たり前になり過ぎて、部屋着感丸出しの自分を呪った。「ああん?だから誰も見てねーっつっただろ、お前のことなんか。」ミッチーは私のことよりも、今は寿司のオーダーが大事なのだ。下らなそうに返答するミッチーを私は睨んだ。黙った私をチラッと見たミッチーは、私の機嫌が悪くなったのを察知したらしく、声の調子を落としてボソリと呟いた。「オレしか見てねーよ。」付け加えたような一言だったし、回転寿司のレーンのように流れていくような会話の一つだったが、私は目ざとく拾い出して心に留めた。「で、炙り中トロ!どうすんだよ?食べんのか?」タッチパネルの注文皿数の画面を指差してミッチーは私を急かした。「食べたーい!」単純な私は上機嫌に答えて、ミッチーも分かりやすい私にちょっと笑いながら「2皿」をタッチした。

    追記
    三井寿になると、どこに行こうが、何をしようが、全て夢小説に仕立て上げてしまう私の癖の強さ。
  • 20211024(日)21:09
    牧君と回転寿司。「牧君って回転寿司とか来るんだ?」と素直に思ったことを述べた。最近合コンで知り合った牧君と映画に行った。映画は朝の一回目の上映だったために、もう私達のデートは目的を達成してしまい、午後からは完全ノープラン。映画の感想をオシャレなカフェなんかで語り合えば、この後もデートらしいムードで過ごせたかもしれない。しかし、映画館を出たらランチタイム。どこもかしこもお店の前に人が並んでおり、「すぐ入れるみたいだし、ここで良くないか?」と牧君が指差した先は、一皿100円のチェーン店。ボックス席は既に埋まっていたので、私達はカウンター席に並んで座った。初めてのデートで回転寿司をチョイスされたってことは、と私は悟る。ああ、きっと私達、友達で終わるな。自分を着飾る気持ちも消え失せて、さっさとお茶を作って牧君に渡しながら言ったのが、さっきの冒頭でのセリフだ。
    「いや、普通に来るって。」と牧君はタッチパネルを触りながら返答した。「また変なイメージを勝手に持たれているな。」と笑う牧君。合コンの時に私が「なんか夜寝る時、ガウンとか着てそうですよねw」なんて言っちゃったのをまだ覚えていたらしい。「何食べる?牧君、コハダとかアジとか、光り物好きそうな感じするー。」とタッチパネルをスクロールしながら私は言った。私と牧君の間、そして顔の上あたりにタッチパネルは位置している。私がタッチパネルに触れようとすると、牧君の肩にも触れた。映画館の並び席よりも近い距離感で牧君は答えた。「茶碗蒸しは毎回頼んでしまうな。」「あー!あさりの味噌汁じゃなくて?牧君似合うねー、茶碗蒸し」「それ、テキトーに言ってるだろ」と会話しながら、私は茶碗蒸しを二つ、オーダーする。
    「あ。、、、ねえ、牧君、銀杏食べれる?」茶碗蒸しを食べ進めてから、私は牧君に尋ねる。「、、、そういうのは次から先に言えよ。食べかけをよこすなよ。」牧君は苦笑しつつ、茶碗蒸しの中に隠れていた、私の銀杏を掘り起こして食べてくれた。次から、と牧君が言った。どうやら牧君とは続きがあるらしい。それに対して私は、エヘヘ、と笑ってみたが、「銀杏、苦手な人多いよな。」と牧君は言うのみで、私の笑顔の意味に気付いてはいない。
  • 20211020(水)22:02
    神君と回転寿司。デートの時の食事に迷う。神君はいつも「何でもいいよ。」と言うもんだから。私だってこれといってその日、食べたいものがあるわけじゃない。だからいつも瞬間的に選べる自由度から、回転寿司に行きがちな二人のランチ。
    重なっている湯呑を二つ取り出して、お茶を作り始めるのは神君の担当。その間にスマホを駆使して、クーポンを探し出すのが私の担当。「あ、茶碗蒸し半額クーポンあった!神君どう?」「いいね〜。」私達二人のコンビネーションも抜群だと思いたい。
    神君は、「わ、オレ、生しらす食べたい。えびアボカドも。あーでも一貫でいいんだよなあ。ねえ、半分こしない?」と、お寿司のセレクトが女子的。食べ方の提案まで女子的なのだ。きっと、この後絶対ミルクレープまで頼んじゃうんだ。一方、私は私で、回転寿司に来たにも関わらず、北海道フェアが目について、期間限定と打ち出された味噌ラーメンに手を出した。「え〜味噌ラーメン行っちゃう?回転寿司に来たのに?!寿司食べなよ、寿司をw」神君が笑った。だけど、ひとたびラーメンがテーブルにやって来たら「ちょっとそれ、ひと口。美味しそう。」なんて私のラーメンに箸を伸ばしてくるから、「回転寿司でしょ。寿司食べなよ、寿司をw」と私は言い返す。私達二人のコンビネーションは抜群だとここでも思いたい。
    神君は豚カルビが乗った炙りチーズ豚カルビ寿司を頬張る。それを見てるとつい言ってやりたくなった。「まあ、私が言うなって話だけどさ、神君って、チョイスが微妙なのよ。ほぼ寿司じゃないもの食べるよねー。」「たしかにオレ、王道行かない。みんなと違うもの食べがちだよね、オレ。」「うんうん、そうそう。」私は腕を組んで神君の話に頷く。「女の子の趣味にも通じるものがあるかもなあ。」そう言って、私に目配せをする神君。「うんうん、そうそ、、、え!?待って。私、世間的に微妙ってこと!?」頷きかけて、リアクションを誤りそうになった私を神君が明るく笑い飛ばす。「あははは。そうは言っても、ちゃんと残さず美味しくいただくよ?オレは。」残さず?美味しく!?神君、それはどういう意味。混乱する私をよそに、神君は予想通りミルクレープを注文した。

    追記
    神君ったらすぐ意味深発言するんだから妄想。最初のくだりはほぼ要りませんが、ただただ神君と回転寿司で過ごしてみたかったんです。
  • 藤真

    20211020(水)17:41
    藤真先輩と回転寿司。県大会を来週に控えている。うちの翔陽高校バスケ部は大所帯。よってマネージャーの私は、監督でもある藤真先輩と大会会場の体育館と周辺施設の事前視察など必要なチェックを終え、ようやくお昼休憩だ。
    「シャリハーフでいいよ、オレ。」とタッチパネルを見ながら藤真先輩は言う。はあ!?何それ、女子か!と、私は思った。さすがに藤真先輩は部活の先輩なので、後輩の私は本当にツッコミはしないけど。藤真先輩は、「こないださ、花形達と回転寿司に来たんだけどさ、あいつらデカいから一口でいけるだろ?オレ、ハムスターみてぇになるから笑われたんだよなあ。」と頬杖をつき、不服そうに私に教えてくれた。暗に小顔アピールも忘れない藤真先輩に、はあ!?気にするとこ、女子か!なんて思ったけど、タッチパネルを触る藤真先輩は、アンニュイな表情もキマッている。こないだ、私より高い洗顔を使っていることを知り、軽く敗北感を味わったのを思い出す。
    「先輩、結構気にする方ですよね。」私のセリフに綺麗な顔が歪んだ。女子っぽい、と暗に揶揄したのがどうやら通じてしまったらしい。「オレだってカッコつけたい日もあるよ。」「なんでカッコつける必要あるんですか。十分カッコいいですよ。それにモテまくりじゃないですか。」「、、、オレがいいなって思う相手には好かれたことないよ。」恋愛相談めいた展開になってきたから、その手の話題が不得意な私は言った。「私、そういうの分っかんないんですよねぇー!とりあえず回ってるやつ、食べ始めて良いですか?」藤真先輩は何か言いたそうにしていたが、私はお腹が減っていた。「おごってやるから好きなもん食べていいよ。今日頑張ってくれたし。」「えー!藤真先輩からおごってもらった、なんて言ったら学校中の女子から嫌われますって〜!」私が笑いながら言うのに、藤真先輩は一緒に笑ってはくれない。「じゃあ、内緒にしとけばいいじゃん。オレとお前だけの話にしとこうよ。」藤真さんは私を見ないで、タッチパネルでページをひたすらめくっていた。「えー、でもちょっとは自慢したいです〜。」「いや、どっちだよ、、、。」今日も何故か藤真先輩は不服そう。

    追記
    藤真君は恋愛の星の下に生まれていないので、好きな子にアピール下手だし、相手にもされていないと面白いな妄想。
  • 陵南

    20211020(水)06:59
    陵南バスケ部2年生達で回転寿司。最初に怒涛の注文入れちゃうので、テーブルの上がカオスになる。誰が何を頼んだかもう分からない。「あ!仙道!そのはまち、オレのだぞっ!」「別にいーじゃん。ホラホラ越野!次の頼んでたやつ来るから取って。あとお茶。お湯入れて。」「ぐっ!レーン側失敗したー!」越野君が真向かいの福田君にも当たり散らす。「オイ福田も手伝えよ!返却ボタン押せ!回ってくる赤貝ばっかり取って食ってんじゃねぇっ!」越野君が相変わらずうるさくって、ガチャガチャと皿をテーブルに移していく。そのパスを受け取り、黙々と食べるのが、派手さはないがミスが少なく回転寿司をよく知る通路側の植草君。
  • 越野

    20211012(火)14:35
    越野先輩は後輩マネージャーの私からすると、とっても大人に見えるし、しっかりしていて、頼り甲斐がある。ある時、同じクラスの友達から、「バスケ部の越野先輩ってカッコ良いよね。喋ってみたいなあ。」と話しかけられたから、その日の部活のうちに、越野先輩に耳打ちした。「越野先輩〜。実は先輩のこと、カッコいいって言ってる子がいるんですよぉ〜。」「あっそ。」「あれ?あんまり興味ないです?」越野先輩はいつも、練習が始まるかなり前に体育館にやって来るので、もう遊びのシュート練習を始めていた。私も遊び半分に付き合って、ゴール下でボールを拾い、越野先輩にまた投げ返す。越野先輩はダムダム言わせながら私の問いに答えた。「直接来ないで他人に言う奴って何なの?オレそういうの信じないの。だいたいそういう事をお前が言ってくるってことは、一年だろ?どこでオレのこと知るんだよ。キャプテンの仙道じゃあるまいし、ただの地味バスケ部員だぞ。オレは。」と突っぱねた。「いやいや、ホラ、一個下でも、部活中とかで知る機会あるじゃないですか。あ、その子、卓球部です。今日火曜だし、多分体育館で部活ですよ。」「あっそ。」「え?それでも興味ないです?」「無ぇーよ。」そう言い切られてしまったから、ここで越野先輩と話は途絶えた。
    部活後、体育館を閉める時に、仙道先輩が最後まで残ってくれた。キャプテンとマネージャーの私が毎回交代で鍵を先生に返却するのだが、仙道先輩が今日は私に付き合ってくれたので、越野先輩のことを報告した。「、、、ってことがあってですね。越野先輩ってクール過ぎません?」私が見上げるより先に、仙道先輩の笑い声が上から降ってきた。「あっはっは。あいつ、そういえば練習中、やたらめったら卓球部の方見てたわwwwえ?誰?どの子?オレ知りたい。」「うわ、そんなことがあったんですか?越野先輩、ちょっとダサい。」私は失礼ながら笑って言った。「それこそが越野なんだよ。可愛い奴だなあ。オレ、ホントあいつ好き。」「なら仙道先輩が付き合えばいいのに。」「おっと、急にBL展開w」「仙道先輩って、そういうの恥ずかしげもなく言えちゃうから凄いですよね、、、。」私が呆れながら言うと、「オレ、越野みたくダサくないもん。」と返してきたから、「結局、越野先輩をオチに使うんですねwww」と大ウケしてしまった。「で、卓球部の誰?誰?いやー、明日から部活が楽しくなるなあ。」と仙道先輩がウキウキしたように呟いて、私達は学校をあとにした。

    追記
    越野君は自己評価低いけど、みんなに愛されてるんだぞ妄想。
  • 仙道

    20211009(土)18:02
    付き合うか付き合わないか微妙なまま。でもそんな関係を劇的に変えるための会話を切り出すわけでもない。お互いに決定的なものを掴めないまま今日も私は仙道君と二人でいる。
    先週までの茹だるような暑さが嘘みたい。さっぱりとした海風が頬を撫でて、熱冷ましのように秋の気配をそっと知らせた。することがないね、と暇を持て余してやってきた砂浜を、仙道君と裸足で歩く。波と戯れようと近付けば、波打ち際で海藻が打ち寄せてきた。「これ、ワカメ?アオサ?」私が聞くと、ふざける仙道君は、「うーん、アオサ、、、?」なんて答えながら、足で波を蹴って私の足下に海藻を集めてきた。「やだ、こっちに寄せないでよwうわ、膝に張り付いたぁ〜。気持ち悪ぅ〜!」「あはは。」そう言って、互いに海藻を蹴り合って、しばらく笑い合ってはしゃいだ。すると仙道君が海藻を蹴りながら、「あー、わかめうどん、食いたくない?」なんて言い出したもんだから、「え、仙道君。まさか海藻見て言ってる?バカなの?」「ひどいな。いいじゃん、腹減った。行こうよ。」こうして唐突に丸亀製麺が目的地として浮上した。「私、そんなにお腹減ってないよ。」と言うのに仙道君は「おごるってw」と、明るく言いながら私を海から連れ出した。
    「なんか私達って全然オシャレじゃないよね。いつも思い付きで行動するし。」と嘆きながら、丸亀製麺のトレーを手に取って、注文のカウンターの列に並んだ。私の文句を仙道君は「まあまあ。」と軽くいなす。ニコニコと笑顔で私の分のお冷をテーブルに置いてくれた。いただきます、と二人で手を合わせた。「オレは好きだよ?こういうの。」と私の気持ちを知っている仙道君は、割り箸を割りながら話しかけてきた。「、、、そうかなあ。」「でも、楽しいでしょ?」私は仙道君の言葉に自分の気持ちを肯定したくなって「うん。」とだけ返事をした。そしてわかめうどんを食べ始める私に、「ってか、わかめうどんてw人のことバカに出来てないからwそれは無いでしょwww」と仙道君は一人でツボって笑ってた。

    追記
    仙道君は何考えてるか分かんないけど、多分夢主のこといつも大好きだと信じたい妄想。
  • 越野

    20211006(水)09:32
    土曜日。友達とショッピング帰りに駅前で休憩していたら、部活帰りのバスケ部に偶然会った。「あっ、越野!仙道君もいた!」「あれ?何してんの?」制服姿に部活用のスポーツバッグを肩から斜め掛けをした、見るからに運動部の越野が尋ねてきた。「友達と遊んでたのー。越野は?」「部活だよ、部活。忙しいの。土曜休みなんてねぇーんだよ、オレ達は。」越野がスポーツバッグを見せては偉そうに言う。しかしそのすぐそばで、「越野〜。ゲーセン、先に入っとくな〜。」と仙道君が声を掛けてきた。その状況から私は「忙しいけど、ゲーセンは行くんだw」と越野に向かって、笑いながら突っ込んだら越野は「いいだろ、別に!」と口を尖らせた。こんな越野の調子が面白くなって、折角だからと私も越野にくっついてゲーセンに寄ることにした。
    アーケードゲームはよく分からないから、バスケ部のみんながやっているのを隣で眺めるだけだ。越野も同じくアーケードゲームはあまり得意じゃないらしい。UFOキャッチャーのコーナーに引き寄せられるようにして二人して立った。「ねー、越野!UFOキャッチャー得意?あれ、可愛くない?取って、取って。」アクリル板の向こうにある、某キャラクターのパスケースを私は指差す。ぬいぐるみ大の大きさで、てんこ盛りになっていて、少し動かせば山が崩れて、ひとつくらい取れるんじゃないかなって気にもなる。なんでオレが、と言いながらも越野は、お金を投入して、UFOキャッチャーに両手を掛け、両足を広げて前のめりになるから可笑しい。二人してあーだこーだと言いながら、いくらかお金かけて良い位置まできたが取れない。そこに仙道君が「オレもやらして。」と横入りしてくると、見事一発ゲットだ。「取れた。ほい、あげる。」と言ってUFOキャッチャーの取出口にしゃがんだ仙道君が、戦利品を私にくれた。「わー仙道君にとってもらったー!ありがとー!カバンに付けよー!」と単純に喜ぶ私の隣で「仙道、オレのアシストがあってこそだからな。」と主張したのは越野だ。仙道君は笑いながら「それそれ。さすが越野。試合でも見せないナイスアシスト。」とわざと言って越野君に蹴られた。
  • 流川

    20211004(月)12:51
    寒くなってきたので今年は湯たんぽを買ってみた。やかんを火にかけて、沸騰したお湯を注いで栓をする。寝る少し前に布団の中に置いておくと、布団に入った時には冷えた爪先がじんわりと温められて、気に入ってる。私の寝る前のルーティンに加わった。
    今夜も湯たんぽをセッティングして布団に入る。泊まりに来た流川君も、歯磨きを終えたらしく布団に潜り込んできた。私の隣でゴソゴソとちょうど良い枕の位置を探しているらしい。流川君が寝返りをしたところで私は話しかけた。「湯たんぽ、流川君のおうちでも使いなよ。買ったげようか?凄く良いよ!ね?足元もぬくぬくでしょ〜?」と、流川君の足に自分の足を絡ませて、私は得意げに笑いかけた。だけど流川君はもうすでに眠そうで、反応が薄い。私の話を聞いていないのかもしれない。私も眠りにつこうと目を閉じた。すると、流川君は一呼吸置いたあと、私を布団の中で引き寄せ、ギュッと抱きしめて言った。「これでジューブン。」そう言われて私は固まるが、流川君も黙ったまま。「え?る、流川君、、、?」私が聞き直した時には、流川君はもう既に寝息を立てていた。

    追記
    きっと誰もがしたことがあるであろう王道妄想。
  • 水戸

    20210928(火)08:35
    「ほんっと、久々!な!昨日仕事帰りに台、見てきたんだって。今日は出る!出す!だからお願い!」と私の前で両手をパチンと合わせて頼み込んでくるのは、同棲している洋平君。「、、、トイレ掃除とお風呂掃除やってくれるなら。」「もちろん。勝ったらオリオンビール買ってきてやるよ。」と私の許しを得た洋平君は、上機嫌に私の頭をポンポンしてきた。「洋平君、それ、完全に海物語に影響されてるじゃん。」洋平君がいつも私にパチンコの話ばっかりするもんだから、最近の私も少しばかり知識づいてきてしまった。「あはははw一緒にパチ行く?沖海♪沖海♪」変な鼻歌を交えてそう言った洋平君は、そそくさと外出の準備を始めた。嬉しそう。
    このところ、洋平君が仕事に忙しかったのは知ってる。丸一日休みが取れたのも久々だ。ようやくの休み、せっかくなら洋平君の好きな事をさせてあげたいなと思う。友達からは「休みの日に朝からパチンコとか、そんな彼氏、ありえなーい。」なんて言われがちだけど。現に今もハイビスカスフラッシュがどうのこうの、などと楽しそうに話しかけてくるもんだから、私は笑いつつも、朝のストレッチをしようと床に寝そべる。「んじゃ、行ってくる。」そう言った洋平君は膝だけ立てた仰向け状態の私に覆い被さるようにして、目を合わせてきた。「うん、勝ってきてね〜」と私がヒラヒラと手を振って笑いかけたら、洋平君のチュっと音を立てたキスが降ってきた。「え?何、急に〜!キスで大当たり出ちゃうかも?」なーんて、冗談っぽく笑いかけたら、洋平君はフッと柔らかく笑った。そして薄く開いた目で私をじっと見下ろしてきたから、それがやけに艶かしい。ごくり、と私は唾を飲み込んだのが合図だったのかもしれない。洋平君が私に降ってきて、少し長めに唇を食まれた。「やっぱ行くのやめようかな、、、。」その呟きはもうすでに私の耳元にあった。

    追記
    急に方向転換する水戸洋平のことを確変に入る、と私は呼びます。
  • 20210926(日)15:59
    オフィスのパソコンは指紋認証でロックが解除される仕組みなのだが、登録したはずの指紋がなかなか認証されなくて、毎回四苦八苦している。ほら、やっぱり今日もそうだ。私は後ろの席の三年目の神君に話しかける。「もう!神君っ!このパソコン、指紋認証する!?私、三回やっても解除できないんだけどっ!」「いや、オレのは一回ですぐ解除できますけど、、、。」「何よ!私が年上だからって!ババアは指の指紋が無いからだって言いたいの!?」「八つ当たりやめて下さいよ、、、。一緒にやってみますか。」と神君が立ち上がって私に近寄った。ぶらんと下げていた私の手首を神君がむんずと掴んで持ち上げた。神君の手は、そのまま私の指までスライドしていき、彼の指が私の指に絡んだ。いや正確に言うと、ただ認証に使う私の人差し指の第二関節あたりをつままれているだけだし、支えられているなんだけど。それでも神君の温度を知り、私の人差し指の感度が上がった。神君にされるがまま、認証画面をタッチされた。途端にパソコンの画面がパッと切り替わった。「あ、解除できましたね。」といって、至近距離で笑顔を送り込まれた。その神君の笑顔が急に今までと違って見えたから、私は咄嗟に口にした。「嘘、、、やばい。こんな事ってある?凄、、、。」「全然凄くないですよw何ですかそれw」「いや、うん。そうなんだけど、そうじゃないの、、、。」「はい?」私の意味不明な返答に、神君はなおも笑顔で聞いてくる。神君、私のハートもロック解除されました、、、。
  • 越野

    20210925(土)21:38
    カシャン。目の前のパソコンから顔を上げて、音のする方向を向く。ブラインドのそばに立つ越野君と目が合った。「え、外、暗い、、、?」「最近陽が落ちるの早いっすよね」夕方、西日が眩しいと言って下ろしていたブラインドの隙間から越野君がビル街を見下ろしていた。気がつけばオフィスの外はもう真っ暗で、結構な時間になっていた。
    今日は五年目の越野君と仲良く残業。「少し休憩しよっか。」と先輩の私が声をかけたら、越野君も黙ってついてきた。フロアにある自販機前の椅子に座って、「昨日さ、ドラマでマスク越しにキスしてんの見たのよ。それが令和のキスらしいよw確かにマスクしてるとキスのタイミングって分かんないよね〜w」と私が話しかけたのだけど、越野君は自販機を前に、立ったまま私を振り返りもしない。会話の流れを無視して「先輩、何飲みます?」と聞いてきた。「え、奢ってくれんの?私、リアルゴールド!」「リアルゴールドてwwwチョイス可愛くねぇ!」と笑いながら、私にリアルゴールドを手渡してくれた。ありがとう、とお礼を言い、私はマスクを下ろす。缶を口元に持って行く私の手の上から、それを阻むようにして越野君が自分の手を重ねた。え?何で?と思うよりも早く、越野君からのキス。私は離れた越野君の唇を目で追って、その唇が次に開くのをぼーっと見つめたままだ。「令和のキスとか全然分かんないっすよ、オレ。」と越野君はプイ、とそっぽ向く。そんなの私の方が全然分かんないよ。動揺がそのまま声に出る。しかし「ちょ、いきなりリアルなのきた、、、。リアルゴールドだけに、、、」と発言してしまったのは失敗した。越野君とはこれ以上甘い雰囲気になるはずもなく、「リアルゴールド、もうオレ絶対買わねぇ、、、w」と怒ったような笑いで仕事に戻った。

    追記
    越野君は私の中でとても常識人というカテゴリに暮らしているので、女の子に振り回されまくって、最後にはぶん投げられるような恋愛をしてほしい妄想。
  • 山王

    20210925(土)15:01
    エグザイルかイグザイルかよく分かってないので、長年曖昧に発音してきた。とはいえ、チューチュートレインのグルグル踊るやつは大好きでテンション上がるとすぐ踊るのは、マネージャーの私。部活が始まる前に体育館にやってきた美紀男を呼びつけた。「ちょい、そこ、立ってみ?」美紀男を先頭にすると後ろが隠れて全く見えない。「美紀男!もっとしゃがんでよ!」「ふぁい!」「もう一回!」なんて部活前に遊んでいたら沢北君に白い目で「はぁ?EXILE?今?」と言われたので、「アホ!zooの方や!ねぇ、深津さん?!」と呼び掛けたら「だピョン。」と言って美紀男の後ろから顔を覗かせた。深津さんの手にはiPhoneが握られている。むしろチューチュートレインを大音量で流してたのは深津さんだった。「え!?深津さんもやってたの!?」沢北君にはどうやら美紀男がデカ過ぎて深津さんが後ろにいたのが見えなかったらしい。「ってかzoo!なんで深津さん!あと音源っ!いや待って!どれからツッコめばいいんすか!もう!」と沢北君をビビらせたり、怒らせたり、混乱させたりする。
  • 流川

    20210924(金)23:14
    テレビで放送されるっていうから、チャンネルを合わせたドラえもんの映画は、スタンドバイミー。雪山シーンからもう涙ぐずぐずで、感動が許容量を越えたため、私は声に出してワンワン泣いた。そんな私の隣には流川君がいた。私の部屋に来たところで、特にすることもなかったらしく、ソファに座ってずっとスマホをいじっていた流川君から鼻をすする音がした。あれ?流川君も実はドラえもん見てたんだ?私は占有していたティッシュ箱を、流川君に向けて差し出した。すると流川君が「泣いてねー」と顔を背けて強がるもんだから、「泣いてるじゃん。」「泣いてねーし」と押問答となった。私が流川君の顔を覗き込もうとすると、流川君はどうにも私に顔を見られたくなかったらしい。ソファの上を静かに移動し、後ろから私に抱きつくように座り直した。ここは流川君に詰め寄りたいところだけれども、今はテレビの向こうにいるドラえもんに集中することにした。映画はラストシーン。ドラえもんが未来から戻ってくるシーンには、もうダバダバと涙が止まらない。流川君が長い腕を伸ばして背後から私の顔にティッシュをあてがってきた。自分も鼻をすすってるくせに。

    後日。ドラえもんのスタンドバイミー2が上映中だそうだ。こないだ一緒にテレビで見たばかりだし、「映画に行かない?」とラインで流川君を誘ってみる。「行くわけねーだろ。どあほう。小学生じゃねーんだ。」と返信してきたから「あ、もしかして映画館で泣いちゃうのみっともないって思ってる?w」と返したら、そこから既読スルーされてます。どうやら図星だったみたい。

    追記
    流川君の強がりつつ、擦り寄ってくるのも良いよね妄想。
  • 三井

    20210924(金)00:40
    そろそろクリスマスが近付いてきた。街中がイルミネーションで着飾り始めたらソワソワする。私も豪華な気持ちを味わいたくて、クリスマス限定コスメの特集サイトのページを指で力強くスクロールする。「クリスマスプレゼントは私これが良い!ねぇ、デパート行こうよー!」とスマホを見せて、彼氏の寿にアピールした。「サンタはコロナで外に出れねえってさ。」と、コタツでカップ麺を食べる寿は、テレビを見ながらそしらぬ態度を貫いた。「もうっ!買っっって、よっ!」と対面に座る私はコタツの中で寿の足を蹴った。「イテっ、、!お前、それがモノをねだる態度かよ。」寿はコタツから足を引っ込め、立ち上がる。カップ麺を食べ終えて、キッチンのゴミ箱へと向かった。その背中に、私はもう私のサンタにお願いすることは諦めることにする。自分で買おうと意気込んで、もう一度、限定コスメの特集を睨みながら指を走らせた。
    カップ麺の食べ残しをシンクで洗い流そうとする水道の音に紛れて、寿が私の名前を呼んだ。「何?」私がスマホから顔を上げると、寿はシンクに向かって立っていて、私には背中を見せたままだ。そして寿は言った。「後でいーから、そのページのリンク、ラインでオレに送っといて。」「え、あ、、、え?」私がスマホと寿を交互に見やっていると、振り向いた寿が私の様子に気付いて、「、、、戸惑いすぎじゃね?w」と笑った。ちょっと嬉しそうにして。

    追記
    一回突っぱねてからの、ミッチーから寄ってきてくれるやつ大好きなんだよね妄想。
  • 清田

    20210922(水)12:39
    スマホを落とした。失くしたわけじゃない。手が滑ったのだ。目の前でコンクリートの道路に落下した。慌ててキャッチしようとしたが、空を切って、ガシャンと音を立てた。幸いにもガラスの保護シートを貼っていたので、損傷は保護シートのみ。その下の本体画面は無事だったのだけど、シートを買い替えるまでは我慢しようと思ってバキバキに割れたままスマホを扱うこと一週間。扱い慣れてくると、保護シートを買うのも面倒くさくなってきて、もう機種変更するまで別にこのままでもいいんじゃない?なんて思い始めてもきている。
    「うっわ、オレそういうのちょっと信じらんない!」と私のスマホ画面を肩越しに覗き込んできたのは、彼氏の信長だ。見た目も口調も粗雑に見えるが、意外とお育ちの良い信長は、几帳面で何事もいい加減に放り投げたりはしないらしい。「物持ちが良いって言ってよw」と私が軽く冗談で返したら「じゃあ、オレのことも末永くよろしく〜!」なんて言われて肩を組まれた。

    追記
    肩を組まれたあとに、信長の匂いがするんだけど、彼の匂いは制汗剤とかボディシートのスースーする匂いを希望します。