ノート

過去に呟いた短い妄想を少し肉付けしたまとめ。
いつか小説になるかもしれないし、ならないかもしれません。

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  • 20220627(月)23:55
    体育館の引き戸が古すぎて、ギギギ…っていう。力を込めて両手でこじ開けていたら、バスケ部のキャプテンさんが私の後ろに立っていた。引き戸に気を取られて、牧先輩に全く気付いていなかった。「ふんっ!」なんて掛け声も言ってたかもしれない、私。やだ、恥ずかしすぎる。「あ、えと、お先にどうぞ、、、。」途中まで開いた体育館の扉の前に立ち、牧先輩を先に体育館の中へ促した。
    「結構な馬鹿力なんだな。」と茶化しと感心を織り交ぜた感想を言われて、私は恥ずかしくて俯いた。「朝練?」いくら私がバスケ部だからといっても、女バス一年の私にとっては、男バスの牧先輩は相当に縁遠い存在だ。牧先輩がどんなに気さくに私に話しかけてくれたって、私は「はい。」としか返せない。牧先輩に続いて、私も体育館に足を踏み入れた。バッシュの紐を結んで体育倉庫に駆け寄る。またしても具合の悪い引き戸が登場だ。しかしこの扉を開かねばボールを手にすることは出来ない。牧先輩の前では、可愛くありたい。そんな私が一瞬だけ扉を前にして怯んでしまったのを牧先輩は見過ごさなかった。「、、、オレが開けようか。」「い、いえ!一年が朝練の準備しなきゃなんでっ。」私が引き戸に手を掛けると、牧先輩も同じ場所に手を掛けた。「いい。オレがやった方が早い。」ガラッと目一杯引き戸を開いた牧先輩はボールを手に取って、私に投げる。そして「あ。」と思い出したように私を見て言った。「やっぱり馬鹿力をもう一度見せてもらえば良かったかな。」と再び茶化してきたから、「や、やめてください、、、!」と私はボールを投げ返した。

    追記
    恋にもならないような日常の積み重ねが好きなんです妄想。
  • 仙道

    20220608(水)23:03
    ウェディング雑誌によくある、教会をバックにしたお姫様抱っこ。別に結婚の話が出ているわけでもないのだけれど、たまに電車の吊り広告、またはテレビのコマーシャル、もしくはドラマのワンシーンで目にするとついつい新婦を自分に置き換えてみたくなる。
    彼氏の仙道君の家に遊びに来てみたら、無音が好きじゃない仙道君はいつもテレビをつけている。今日もまた、テレビからは結婚式場のコマーシャルが流れていたから私は言った。「お姫様抱っこってどう?仙道君。」「は?どうって?」仙道君はキッチンの冷蔵庫からお茶のペットボトルを持ち運んできて、キャップを捻りながら聞いた。「ああ、これのこと?」私の向かいに座り直した仙道君は、テレビから流れるコマーシャルから推察してくれたらしい。「え、結婚したいの?」「誰もそんなこと言ってない。何、その迷惑そうな目はっw」「いやいやいや、迷惑とかじゃねーけど。はは。あ、お姫様抱っこだっけ?どうやんだろ?首に手ぇかけてみて?」そう言って仙道君は私に自分の首を差し出した。私は両腕を伸ばし、「こう?」と仙道君に抱きついてみる。「いい?持ち上げるよ?」仙道君は、せーの、という合図で私の膝裏に手を入れて立ち上がった。私の体は宙に浮く、というか仙道君に支えられて床から離れた。が「よっととと。あ、もう無理。」仙道君が無理、と言ったか言わないか、直後、すぐ隣のベッドに私は一応ゆっくりと振り落とされた。同時に仙道君が私に覆い被さってきたから、「ちょっとぉ!絶対わざとだあ!ベッドに連れ込んだだけじゃん!下ろすの早すぎだよぉ!」「オレ、早い?うーわ、それは傷付く。」「もぉ!そっちじゃ、、、うむっ、、!」仙道君は笑ってじゃれつくようにキスして私を黙らせた。

    追記
    常に自然体な仙道君を体現しようとすると、チャラチャラ寄りになりがち妄想。
  • 三井

    20220608(水)22:25
    ウェディング雑誌によくある、教会をバックにしたお姫様抱っこ。別に結婚の話が出ているわけでもないのだけれど、たまに電車の吊り広告、またはテレビのコマーシャル、もしくはドラマのワンシーンで目にするとついつい新婦を自分に置き換えてみたくなる。
    ある時、彼氏の寿に「私もお姫様抱っこやってみたい!」と要望したら「あと10キロ痩せたらな〜。」とテレビのチャンネルを変えながら軽く断られて、私は頬を膨らませたことがある。それはそれでいいの。付き合って長くなるとラブラブイチャイチャは縁遠い存在だ。本当にお姫様抱っこなんてやられちゃうと逆に恥ずかしい、お互いに、なんていう冷静で現実的な見方も私にはあるのだ。ただ、暗に痩せろという寿からのメッセージが含まれていたことには気にしないフリをして気にしてる。
    そんなある日、二人でデート帰りにカフェに寄った。コーヒーと共にパンケーキも食べたいなあ、とメニューを見つつもバチンと閉じて言った。「やっぱコーヒーだけでいい!太るし!」すると寿は「は?そんなの気にしてんじゃねーよ。お前、全然だから。全っ然細いし。」「えー、ホント?」寿はこうやって私を甘やかすのだから、つい嬉しくなっちゃって、そんな単純さを寿にバレてしまうのも何だかな。私はメニューをもう一度開き直して笑窪のできた口元を隠し、寿を上目遣いで見た。「なんだよ?でも帰ってもお姫様抱っことかやんねーぞ、オレ。」「そんなこと一言も言ってないじゃない!もお。やっぱパンケーキ食べる!生クリーム増量で!すみませーん!」私は元気よく手を挙げて店員さんに声を掛けた。

    追記
    下げるのかと思いきや上げてくるし、肝心なところで甘やかしてくるからタチ悪いんだけど、そこが好き妄想。
  • 水戸

    20220606(月)07:26
    洋平君とデートで待ち合わせ。駅前の本屋を指定された。「着いた。店内いるから着いたらラインして。」とメッセージが入る。私は既読だけ着けて電車を降りた。まだ数ヶ月だけど、洋平君とはあまり肩肘張らずに付き合ってる。「着いたよー。」とラインはせずに、まずは店内を探し回りたい。私は入口でアルコール消毒をして両手を擦り合わせ、キョロキョロと店内のレイアウトを見回した。洋平君だから車かバイク雑誌あたりにいるかな?と思いきや、その隣のアウトドア雑誌あたりで、真剣に立ち読みしていた洋平君を発見だ。そっと隣に並んで「遅くなってごめん。」と言うと、おお、と私に反応し、雑誌を元あった場所に戻した洋平君。その流れで本屋を出て目的の場所に向かう。今日はランチして、買い物でもしようか、なんてざっくりとしたプラン。「洋平君、キャンプとか興味あったんだ?」と私が聞くと、「なんか流行ってんじゃん?」とか言われて「意外と洋平君って世の中に流されやすいタイプだよねえ。」なんて笑って会話して、そのあと、「あ、このビルの向こう寄っていい?」と誘われて、キャンプグッズを一緒に見て回る。店内を見て回りながら「意外とテントって高いんだな。」と言い、商品をガン見する洋平君をよそに、展示されたテント内に入りチェアに座ると俄然キャンプの世界観に面白みが増してきた私。「わあ。焚火とかやりたーい!マシュマロ焼くんだって!すっご!」「自分、そんなに興味なさそうにしてたくせに。」「えー、行こう、行こう!行きたい!キャンプ!」と私の方が盛り上がってしまったが、それを見て洋平君は「はいはい。」と苦笑した。

    追記
    結局洋平君が全部準備して連れてってくれるパターンでしょ?妄想。
  • 20220514(土)01:29
    最近彼氏ができた。友達に「どんな人?」と聞かれたなら一番にこう答える。「背が高い人、かな。」と。好きになったから付き合い始めたけれども、片思いの最中は何かにつけて私のことを気にかけてくれたりする優しいところも素敵だと思っていた。だけど彼氏の神宗一郎君について「どんな人?」と聞かれたら集約される彼の特徴は、概ねこんなイメージなのである。
    今夜は、神君から遊びに行こう、なんて軽く誘われた。駐車場で初めて見た神君の車に「へぇ〜」なんて興味津々で見回していたら、そんな私に言い訳するように神君は言った。「親の車なんだけどね」言わなきゃ分からないかもしれないのに、律儀なところもあるんだね、神君って。正直というか真摯的というか。
    「乗って。」神君に促され、そのまま夜景の見える丘に連れて行かれる。有名なデートスポット。一度は神君と行ってみたかったけれど、まだ二人きりで遊びに行くことに慣れていない。私は近付いてきた丘をただひたすら窓から眺めて、神君の方を振り向けないでいた。
    昼間は絶景を見渡せる観光スポット、夜は夜景が美しいデートスポットであるわけで、駐車場も広く整備されているのだが今日は平日だからか駐車場は空いていて人影もまばら。
    さあ、車から降りようと、私がシートベルト外そうとした瞬間に、先にシートベルト外した神君がキスしてきた。私は戸惑ってこう聞いた。「何で?、、、え、今の、、キス?」何で、とキスの目的を尋ねたことが面白かったのか神君は喉の奥をヒクつかせるようにクスクスと笑う。そして急に私の目を捉えて「何で?ダメだっけ?」と優しい目で聞いてきた。神君は律儀で優しくて背が高くて、でも彼氏になったら私をもっとドキドキさせてくれる色気まで持っていたらしい。「あ、今日は夜景見に来たんだった。行こ。」そうやって車から降りて、私の手を取って神君は歩き出した。私がそんな神君にたじろいでしまってうつむくのを面白がる彼はちょっと意地悪だということを付き合って初めて知った。

    追記
    神君はどうして平気でこんなことしちゃうんだ妄想。
  • 三井

    20220403(日)01:03
    友達のミッチーが車を買ったと報告してきた。「へぇ〜いいじゃん、今度私も乗せてよ。」なんて軽い気持ちで発言しただけなのに、「、、、え?おう。」と、少し言葉に詰まったミッチー。もしかして困らせてしまったかな?しかしすぐさまミッチーは、私との会話をよそにスマホを操りだした。「今週末は?」と私の予定を尋ねてきたから、どうやらまともに受け取られてしまったらしい。
    週末。ミッチーが家の近所まで新車で迎えに来てくれた。「どこ行くの?」助手席の私は、ミッチーの顔を覗き込んで聞く。「あー?テキトーに。ところで車ん中、暑くねえ?エアコンつけるか?」ミッチーにしては珍しく甲斐甲斐しい。私の様子を気にしてくれるのが、なんだかくすぐったい。「ううん。大丈夫。えっと、窓、、、開けてもいい?」「ああ。」行き先は特に決めていなかった。ただ、海沿いをドライブして、美味しい海鮮丼を食べて、車内の会話も弾む。駐車するときにミッチーがやたら慎重でゆっくりハンドルを切るもんだから、私が笑うと「まだあんま乗ってねえし、感覚掴めてねぇんだよ!笑うなよ!」なんてむくれてきて可笑しい。なのにバック駐車の際、後ろを振り向くために助手席側に顔を向けたミッチーには、我ながら分かりやすくドキっとしてしまった。ミッチーは友達だけど、男性っぽさをこんなところで急に感じてしまう自分が大変気恥ずかしく、そんな照れや焦りみたいな思いを隠すようにした帰りの車内。「なんかデートみたいだったね!」と、ふざけて笑いかけた私に、ミッチーは本腰を入れたトーンで言い返した。「デートなんだよ。」エンジンをかけたのはミッチー。アクセルを踏んで走り出したのは私の気持ちだ。
  • 三井

    20220319(土)00:28
    この人のデリカシーの無さを分かっていて付き合っているんだけども。私の見た目の変化にも、私の仕草にも、声色にも、必ず彼への気持ちがくっついているからだというのに、この人はそんなことに気付ける繊細さは持ち合わせていない。
    だけどもそのデリカシーのなさが、私達二人をくっつけてくれたのは事実。「もしかして、オレ、お前のこと好きだったのか?」「いや、それ、私に聞くぅ?!」飲み会の帰り道、当時友達で、現彼氏の寿は私に言った。自分自身の心の動きにも鈍感なくせに、「じゃあ、もう付き合うしかねぇだろ。な?」と、私の気持ちを聞きもせずに決定事項だけを告げた。私もそりゃあ、以前から寿のことを良いなって思ってたけどさ。「顔、赤っっwww」と寿は私を笑ったけれど赤ら顔だったのは、飲み会の帰りだったからで、決して照れてたわけじゃない。
    そんなことを思い出したのは、剥げかけの赤いペディキュアが目についたからだ。大して器用ではないため、足の指を広げて固定するべく、フットセパレーターを装着した。さらに除光液で爪を拭き取って乾かしているところに、お風呂上がりの寿が現れた。私の格好を見るやいなやこう言った。「え?お前、まさか水虫?指の間、乾かしてんの?オレにうつすとか無しだぞ。」寿は私の感情の取り扱いに細心の注意を払うなんていうことはない。「水虫なわけないでしょ!バカ!もう今日一緒に寝ない!」「そんな怒んなって。」寿は私にくっついてきて、私の手から除光液を取り去った。除光液に代わって寿の手が私を覆う。耳元に寿の唇が触れると、接近戦に弱い私の怒りは徐々に鎮まっていく。我ながらチョロい女である。

    追記
    この後、布団に入り、もう一回くらい「足くっつけんなよ?」と水虫ネタをまだ持ち出してくる三井寿のデリカシーの無さが好きさ妄想。
  • 20220306(日)10:51
    日曜日の朝。二人とも仕事は休みだ。前もって映画のチケットを買っておくような、またはレンタカーを手配して遠出をするような、そんなエンターテイメント性のあるデートは一巡して、最近は予定を立てない二人の休日が増えてきた。今日だって、昨夜から泊まりに来ていたにも関わらず、牧君も私もノープランだった。「今日、何するー?」と私は朝ごはん中に牧君と会話をして、本日の予定を組み立てようとした。「ああ、、、。」牧君はコーヒーを一口含んで、マグカップを手に持ったままだ。私の問いには答えずに、新聞に視線を落とした。おざなりな対応は、週末の私との時間をより良いものにしようとする気概がさっぱり感じられないと同時に、これが牧君の素であるとも思う。「ねぇ。」私の少しの不満を含んだ催促に、食卓に座る牧君は顔を上げて次に窓の外を見る。「今日、天気良いなあ。」そう呟いて、今度はトーストをかじる。「もう。新聞見ながら食べないでよ。パン屑、新聞に落ちてるじゃない。」「皿の上で食べてるよ。」「食べてない。」私は牧君をじっと見る。牧君はようやく私の視線に気付いて聞いた。「何だ?」「やっと、あたしのこと見た。」私は恨めしそうな目をしていたのだと思う。別に特別なことを求めているわけじゃない。だけど牧君の視線の先には私がいないと嫌なのだ。せっかく二人で一緒にいるのだから私にもっと目を向けて、構ってくれないと。これはわがままだろうか。やけに子供っぽい主張になりそうだったので、全部は口にしなかった。それでも牧君には私の言わんとすることが伝わったらしい。「朝食済んだら、近所を散歩でもしようか。」「牧君、ついでにお昼のランチもどうするか考えよ。」「あー、あの商店街に新しくできたパン屋は?」「なんで、パン屋?」「言ってたろ。行きたいって。」牧君は私の空になったマグカップにそっとコーヒーを注いだ。私に愛情を注ぐのを思い出したのかしら。近所のパン屋に行きたい、なんて雑談の中の一つで、ただの思い付きで。牧君に言ったことすらも私は忘れていたというのに。しかし牧君にとっては自然なことで、さらりと私の存在も気持ちもちゃんと覚えて心にとどめてくれている。そのことが嬉しい反面、私はさっきまでのしかめっ面を急に変えることができず、瞬きを数度。牧君はその間、私から目を離さず、「オヤジ扱いしてるな?記憶力はいいんだぞ、オレは。」と少々私の思いとは見当違いなことを言うから、あはは、と大きな声で私は笑った。

    追記
    「何する?」と予定を聞いたのに、「今日、天気良いなあ」とボケた返答する牧紳一と生きていきたい妄想。
  • 三井

    20220303(木)22:22
    今日は天気が良かった。ここのところ雨が続いていたから、久しぶりの快晴に私は窓に向けて大きく背伸びをする。そしてベッドで惰眠を貪る同棲相手に声をかける。「ほら、もう昼だよ!起きなよ、ミッチー。」「…んー、何時?」「もうすぐ昼!」私は勢い良く布団を剥いで言った。「お前、盛りすぎ…まだ10時じゃねーか。」ミッチーは手に取ったスマホで現在時刻を確認すると、スマホを放り投げて両の手のひらで目元をぐりぐりとこすりつつ起き上がった。「せっかく良い天気なんだもん。布団干しておきたいの!リビングに来る前にベランダに干しておいてよね。」「へいへい。」
    お互い仕事があるもので、週末は貴重な家事タイムだ。一週間分の食料を買い溜めに、スーパーには二人で出掛けるし、帰りにはクリーニング店にも寄って、ミッチーのワイシャツを受け取って帰る。夕方からはお互いのんびり過ごすし、晩御飯を食べてお風呂に入る。これが週末の私達のルーチン。テレビからはニュース番組が流れ、定刻になれば明日の天気予報を確認して、そろそろ寝る時間、、、とここで、二人の意識はようやく寝室の寝具に向かう。「あーーー!」「やっべ!」普段滅多にやらないもんだから、干していたことをすっかり忘れて、暗くなってから布団を取り込むミッチー。「くそ、キンキンに冷えてやがるぜ、、、!」「何、その言い方www生ビールじゃないんだからっ!」私はミッチーにゲラゲラ笑った。その夜私達は冷えた布団を被ってくっつきあって寝る。

    追記
    二人で暮らせばちょっとしたミスだって笑いに変えて楽しくやれそう、ミッチーとなら妄想。
  • 水戸

    20220218(金)14:28
    自転車通学の私。電車通学でも良かったんだけど、微妙に乗り継ぎも電車の本数も難しい地域で、高校入学時に自転車通学として申請を出した。毎日40分程の道のり。坂道はほぼ無い平坦な道だけれも、さすがに数ヶ月もすると、部活もしていないのにふくらはぎが引き締まってきたのが自分でも分かる。そして、こうしてたまに後ろから私の自転車のスピードに合わせて、呑気なエンジン音と共に追いかけてくるのが誰なのかも分かっている。
    「おーい。今帰り?」「見れば分かるっしょ。」同中出身の水戸君は、電車通学申請をしている。実際は通っている湘北高校の近くに原付を停めていて、バイク通学なのだけれどまだバレてはいないらしい。ほぼ一本道の通学路では、水戸君から逃げられそうにない。こちらは人力である。スピードを出したところで、水戸君のバイクを振り切ることはできやしない。水戸君はボフっボフっと私のスピードに合わせるようにしてエンジンを吹かせる。ハンドルを持つ手首を小刻みに返しつつ、私の真横に並びつけた。「あ、今日はヘルメットしてるんだね、水戸君。」「ははは。するよ。そっちこそ、ヘルメットしてないじゃん。」「それは中学ん時の話でしょ!もうっ!」「あっはっは。」中学時代も自転車通学だった私。自転車通学の子は、校則でダッサい白のヘルメット、それに黒いベルトを顎でしっかりと留めなければ、教師に注意されてしまい中学の校門をくぐれなかったのだ。だから私の中学時代の登下校は毎日白いヘルメット姿。水戸君はそれを高校に入った今でもしっかり覚えていて当時から真面目な私を笑うのだ。水戸君は中学の時から何かと私に絡んでくる。ヤンキー特有のやつだと思うようにして気にしてはいないけれど、高校に入ってからもこうして気安く話しかけてくれるのは、内心嫌ではなかった。「なー、もっとスピード出せよ。」「やだよぉ。ゆっくり帰りたいの。水戸君こそ、バイクなんだから私を追い越して先に行ってよ。」「んじゃ、オレが背中押してやるよ。」「えっ?どういうこ、、、」言い終わる前に、水戸君の手と陽気な声が私の背中に添えられた。「このまま、真っ直ぐ走れよー?」ぐわん、と見えない力(水戸君のバイクではあるのだけれど)に押されて車輪が勝手に回転する。「う、うわぁっ!ちょっ、ちょっ、ちょっ!待って!めっちゃ、はーやーいーっ!水戸君、やーめーてー!!」「ははは。」この道が車が走る道路じゃなくて良かった。地元の田舎の一本道。私は百メートルほど水戸君のバイクのスピードに引っ張られて並走した。水戸君はいつもこんな感じ。背中に触れられた手に戸惑いを全く感じさせない。経験したことのないスピードにも、水戸君の手にも私はドキドキしているのに。水戸君は中学の頃から私の知らない世界をいっぱい知っている。スピードと共に私の気持ちまでどこかへ連れて行かれそうになった。この勢いに抵抗しなければ。水戸君の手が離れたのを見計らって私は両足を地面にようやく接地させ、自転車のブレーキを思い切り押さえて言った。「もぉ!なんでそんなに意地悪するのよ。めっちゃ怖かったじゃん!!」「悪かったって。家どこだっけ?付いていってい?」水戸君はやっぱりヤンキーらしい。距離の詰め方が急すぎてついていけない。「ええっ?!なんで付いてくるのよー!」「いーじゃん。オレのバイクで送っちゃる。ははは。」いや、送るとか意味わかんない。私、自転車だもん。

    追記
    夢小説にしようかと悩みつつ、ノートにまとめました。水戸君は大人っぽくみえるけど、おちゃらけることもできる。だって高一だぞ、妄想。夢小説迷子です。
  • 水戸

    20220211(金)22:43
    憧れだった株式会社SDで働く私。朝から担当していた取引先との資料の数字にミスがあり、三井課長に怒られてしまった。何度目かの修正の末、課長決裁にこぎつけた。ほっとしたのも束の間、取引先あての本番資料を印刷しようとしたら複合機の調子が途端に悪くなってしまった。泣く泣く業者さんを呼ぶ。担当の水戸さんとは何度もやりとりしている仲だ。すぐにオフィスに駆け付けてくれた。「元気ないっすね。」と応対した私を見て優しく声かけてくれたのだが、向こうのデスクから大声で三井課長に呼び付けられた。慌てて振り向いて「課長!すぐ行きます!あ、、、ごめんなさい、水戸さん!上司に呼ばれているので!部品交換とかになるならメモ残しておいてもらえたら後で確認します!」と走り去る。しこたま三井課長に怒られた後、パートさんが私に近寄った。「これ、さっきの複合機の業者の人が。」「ありがとうございます。」パートさんが手にしたメモを受け取ると、そこには男性の手書きの文字が。「部品取り寄せが必要なので明日また来ますが、確認事項あるので、下記携帯に電話いただけますか?」と電話番号が記してあった。素直に書かれた番号に電話した私。2コール目で水戸さんの企んだような笑いを含んだ声が聞こえた。「おつかれさまです。あ、これ、社用じゃなくて、オレの携帯の番号だから。覚えといて。」「え、、、あの、複合機の件では?」「えーと、何だったっけな?」とぼける水戸さん。

    追記
    オフィスラブは同じ会社の社員だけで始まるとは限んないぞ妄想。
  • 三井

    20220208(火)22:20
    A3をA4に縮小コピーとなると必ず失敗する。両面の書類をスキャニングするとなると、片面しかPDFに出来てなかったりする。つまり私ってば、どこか抜けてる全然仕事できない奴なのだ。今日も今日とて三井課長に会議室に二人きりで呼び出されて、あーだこーだと怒られた。「、、、つまり、日頃から締切意識を高く持つとか、今日やるタスクは朝イチ整理しとくとか、そーゆー基本的なことをオレは言いたいの!」腕組みした三井課長がその片方の手で持つコーヒーを飲み干す。スーツとコーヒーの組み合わせってずるいと思いません?「わー、三井課長って、コーヒー似合いますよねぇ。」思ったことを素直に発言してしまったら、三井課長は目を丸くした後に舌打ちをおまけしてくれた。「オレの話、聞いてんのかお前は!あぁ!?」
    給湯室で先程の三井課長のお叱りについてため息を付いていたら、「元気ないね?」と神主任に励まされた。神主任は「三井課長は言い方キツイけど、最後は絶対フォローしてくれる人だから。」頑張ってね、と自販機でジュースを私に奢ってくれた。優しすぎて涙が出そう。資料室に行くと、同期の仙道君がサボっていたから三井課長に今日も仕事で怒られちゃった、私ばっかり呼び出されるんだよ、なんて愚痴ってみたところ、「まあ、三井課長の気持ちも分かるかなあ。」「えぇ〜?なんでぇー?」「なんか構いたくなっちゃうというか。」なんて意味ありげな含み笑いで、髪を撫でられた。仙道君はいつもこうやってちょっかいをかけてくるから、資料室をそそくさと退出した。さて、今日の仕事も一段落。とはいえ、三井課長に怒られたことを完全に忘れたわけじゃない。落ち込みながら退社してたらエレベーターで別部署の後輩だけどイケメンで有名な藤真君に「どうしたんですか?話聞きますよ?行きます?」と飲みに誘われた。藤真君の方が背が高いのに、わざわざ私の目線に合わせにくるあたり、やっぱり藤真君はモテ男なんだろうな。「ありがとう、藤真君。でも今日は明日の会議資料とかも家で整理したいし、帰るね!」心配ばかりかけてはいけない。私だってこのままでいちゃいけないと思ってる。仕事を頑張っていつもお世話になりっぱなしの三井課長の右腕、、、いや右腕の小指くらいの存在にはなりたい。
    さあ、翌日。外部団体の会議に出席だ。昨日の汚名返上とばかりに気持ちを新たに臨んだものの、やはりそこは相変わらずの私。ドジを踏んで、飲み物をこぼした相手は海南商事の牧部長だった。まずい、営業スキルは業界内で大変有名で、売上に貪欲だと噂の人だ。めちゃくちゃ謝り倒したが、スマホを私に向けて、「クリーニング代を請求させてもらおうか。連絡先を。」と言われ、連絡を取ってみたら、後日食事に誘われた。結局、クリーニング代をこちらが払うどころか食事を牧部長にご馳走になってしまった。強展開すぎて、もう何がなんだか分からない。最後はやっぱり、その報告を私の同僚から聞いた三井課長に会議室に呼び出され、「他社の男と勝手に食事なんか行くんじゃねーよ!」と怒られた。業務なのか個人的なのか分からない怒りに、つい空気が読めなくて私は尋ねた。「え、えーと、私、何で怒られているんでしょーか、、、?」上目遣いで様子を探ろうとしたが、それを見た三井課長はまた舌打ちだ。そしてその後にこう言った。「全っ然、オレの気持ちに気付いてねーだろ、お、ま、え、は、、、!!」

    追記
    株式会社SD物語。社員証は首から下げてて欲しいですし、営業にいく時に椅子にかけていたスーツのジャケットを羽織るとこも眺めたいです妄想。
  • 越野

    20220202(水)23:58
    高校のクラスのスポーツ大会の打ち上げに参加した。あまりに楽しすぎて、そのあと公園で喋って馬鹿笑いしている間に、終電を逃してしまった。まっずい。一人で帰るのはかなり心細い。距離的にはそこまで遠いはずはない、同じクラスの越野を捕まえて、一緒に帰って!と頼み込んだ。確か中学が隣だったはず。
    「はぁ?さっさと帰れよ!そんな遠くねーだろ。」と一度突き放されてしまった。越野ってそういうとこある。女の子扱いとか、夜遅いし危ないから送っていくよ、なんて紳士さは心得ていないようだ。まだ心は小学生なのかな?まあ、そんなことは今考えることじゃない。お金もないのでタクシー乗れない、歩いて帰ると30分以上かかるもん、と言うと越野は両手を腰に置いて盛大なため息。面倒くさがられているのは分かっているけれど、こちらも別に越野のこと好きとかではないから、ノーダメージ。平気、平気。一緒に帰るには丁度良い相手なのだ。一人で帰るより、よっぽど良い。「マジで!おなしゃす!越野!夜道はさすがに私、怖いもん!」「オレ、明日、朝から部活なんだぞ!」文句言いながらも越野はチャリの後ろに私を促し、「ほら、乗れ!」と一言。帰り道、「越野〜、今日のスポーツ大会のサッカーで変な方向にボール蹴ってたよね〜。」と話しかけると、「オレ、バスケ部!なんでっ!」とその話は持ち出すなと言わんばかりの、キツめの返答があったから、越野のこと嫌いじゃない。

    追記
    友達ポジションからの〜?みたいな流れ。きっかけはこんなところからだと思いたい妄想。
  • 20220129(土)15:09
    友達の彼氏が牧君。私を含む女子5人のグループが教室でお喋りしている中で、牧君がその輪の中で一人でバスケ雑誌を読んでいる。「牧君って、女子グループの中にいても全然気にしないんだね。気まずくないんだねぇ…。」と牧君に向かって感想を述べたら、「…そういや、そうだな。」とバスケ雑誌から顔を上げて私を見て牧君が笑った。その場には友達もたくさんいたけれど、たった今、牧君と二人だけで会話をしたことにドキっとしてしまった。こうやって男の子に優しく笑いかけられたことなんてなかったからだ。牧君の彼女は私の友達で、今も同じ空間にいる。牧君の存在を知った時から、牧君の心は彼女にベクトルが向いていたし、今の今まで私は牧君のこと、何とも思ってなかったんだけどな。牧君は決してこの輪の中にいても、会話を自らするわけではないし、彼女がいるから雑誌を読みながら一緒に帰るために待っている。しかし牧君は、この女子グループに囲まれても違和感がないくらいに馴染んでいるんだもん。斜め前にいた別の話題で盛り上がる牧君の彼女を横目で気にした。嫉妬ではない。だけども、もやのかかった私の心は、今、目的の場所が見えない。私は牧君の手元のバスケ雑誌に目を落としながら、牧君に話しかける。「私のお兄ちゃんも一個上なんだけどバスケ部だよ。高校違うけど。」「へぇ、そうか。」ここで少しの沈黙。耐えきれずに私は右隣の友達の話題に加わって牧君から離れた。牧君は私と会話を続けようとしてくれなかった。牧君の誠実さは、好ましくもあったが、私には小さな棘だ。

    追記
    「あ、この人、良いかも」って思った瞬間から、諦めることの方が多いよね妄想。これは夢小説にならない。
  • 陵南

    20220123(日)21:49
    フクちゃんは後輩達に、「海南の神は同中。中学の時からジンジンよりオレの方が勉強もバスケも出来た。ゆえにオレの方が上。」とかプライド高めに言ってて欲しいし、越野君あたりに「まーた何か言ってるよ福田が。誰が見ても神の圧勝だろ。まず女子にモテるし。試合会場にも学校にもいねーだろ、福田出待ちの女子とか。」と呟いたのをしっかり耳にしてフクちゃんは越野君に近づく。「ほわちゃあ!」「イテっ!何すんだよ!」と福田VS越野でケンカ始めて、「センドーさん、あの二人止めてください!田岡監督そろそろ来はる時間ですって!」と泣きつく彦一に、「えー、オレぇ?」とキャプテン仙道君が面倒くさそうな顔するが、他の後輩部員の目もあり渋々注意するしかない。「おーい、やめとけ、そこのモテない対決やってる二人〜」なんて声かけちゃうから、フクちゃんも越野君も「あぁ!?」と勢いよく振り返って睨む。彦一が「センドーさん!それは火に油、、、いやガソリン注いでますやん!何でウチはいつもこうなるんや〜!」と頭を抱えるので、問題児軍団の湘北高校と良い勝負。

    追記
    夢主の出番が全くないのが陵南高校男子バスケ部なんですよ妄想。
  • 流川

    20220122(土)01:19
    付き合って何度目かのバレンタイン。流川君には初めてのバレンタインデーの時から、「甘いモン好きじゃねーし、いらねー。」なんて大きな壁を立てられてしまった。まあ、予想通りではあるのだけれど、イベント事には全く興味のない流川君を、無理矢理に私の方に寄せるつもりはない。
    バレンタイン当日。私は流川君を無視して自分のために買ったチョコを頬張った。流川君がバレンタインに興味なくとも、私は私でバレンタインというイベントを楽しめるのだ。「んー!美味しい!」と満面の笑みで、それもこれみよがしに私は言った。隣に座っていた流川君は黙ってその様子を眺めている。そっと私の腰に手が回った。私が一人で幸福度を上げている時、そう、こういう時の流川君は自分が置いてきぼりにされたと思うのか、急に私に構って欲しい態度を取るのだ。「何?急に。」私が尋ねても、流川君の言葉と態度は重ならない。「なんとなく。」「ぷっ、、、!なんとなくって何www」私が噴き出してしまうと流川君は黙った。バレンタインにはこだわらないけれど、イベントに対して、それに二人きりになると、イイ感じの雰囲気を醸し出すのはいつも流川君の方だ。静かに私達の視線は重なり、それを合図に私は目を閉じた。唇だけでお互いの存在を感じ、舌を絡めて、流川君はそっと離れる。体の奥が疼くようなキスをされては頭が働かない。ぼんやりとただ流川君を見つめることしか出来ない私に、彼は口元を手で隠して言った。「うげ、、、ゲロ甘、、、吐きそ。」顔を背けて流川君はソファにうずくまった。「もぉ〜〜!じゃあキスしてこないでよっ!彼女とキスして吐くとか、普通言う〜!?」失礼すぎる流川君に怒りを通り越して笑うしかなかった。

    追記
    流川君の態度には毎回腹立たしいのだけれども、一瞬垣間見れる熱に翻弄されるのは嫌いじゃないぞ妄想。
  • 水戸

    20220116(日)19:42
    付き合って何度目かのバレンタイン。洋平君は甘いものがそんなに好きじゃないらしい。男の人には珍しいことでもないから、デパ地下のバレンタインの催事場は洋平君のためではなく、私のためにあるのだと強く思い込んで二月を迎える。購入したショコラ達は十四日を待つことなく、早々に私の口に放り込まれるのだ。隣に座る洋平君を無視して自分のために買ったショコラを頬張る私は、落ちそうになる頬を両手で支えて感激した。「んー!美味しい!でも少しずつ食べないともったいないから今日はこれで我慢、、、と。」と可愛い花柄のデザインをあしらったパッケージの蓋を大事に仕舞いながら言う。「あーあ、幸せそうな顔しちゃって。」と頬杖をついた洋平君が私の方を見て笑った。「洋平君も一個いる?」「いーや、オレはいいよ。」だよね。答えは分かっていたものの形式的に投げかけた私の問いに対して、洋平君は予想通りに口元を少しだけ上げた。「っていうか、くれる気ないだろ?」「、、、ないですね。」少しだけ考えるふりをしてみたが答えは決まりきっていた。「だって年に一度の楽しみだし。洋平君、チョコ苦手じゃないの。もったいないんだもーん。」私は数個減った高級ショコラのケースを洋平君に両手に広げて見せつけた。すると、その手をそっと掴んで洋平君は私を引き寄せた。そして洋平君はそっとキスをして言った。「あっま、、、!」近付いた顔が離れていく。「今キスしなくても。」と私が吹き出して笑ったら、洋平君は「だってもったいないじゃん?」とニカって笑って返した。

    追記
    使い古された妄想も、洗って干して乾かせば何度でも。
  • 仙道

    20220112(水)22:33
    「今週末何するの?」と聞いたらば、仙道君はあのテトラポッドの並ぶ防波堤の場所へ釣りに行くという。「来る?」と聞かれたから、「、、、お弁当を作って来るような女じゃないからね、私。」と釘を刺してみたら、仙道君は「近くにコンビニあるし。」と、私についてどっちつかずな反応を見せて笑う。何も響いていない彼は、きっと私に何にも期待していない。
    さて、こうして当日を迎えたが、釣竿は一向に動かないものだから、私は仙道君の手元を見るか、海面を覗き込むかをしていると、もうやる事がなくなって30分もしないうちに飽きてしまった。「仙道君〜、予想通りだった。」「まあ、興味無ければそんなもんだよ。」釣り自体がつまらないことは目に見えていた。仙道君も私が飽きることを分かっていただろう。だけどこんな時、仙道君は決して私に「どうする?帰ってもいいよ?」とは言わない。「竿、見といて。」と言い残して、仙道君は飲み物を買いに立ち上がった。「はい。」しばらくするとコンビニから戻ってきた仙道君が、私にクロスワードパズルの雑誌とペンを買って渡してきた。「今時、クロスワード〜!?www」と笑いながら受け取る私は、ペラペラと雑誌をめくり始める。「、、、続いてタテのカギ。フランスの◯◯◯◯美術館。四文字だよ。」「ルーブル?ルウブル?」「あー、どっちだっけ?じゃあヨコのカギ、先にやるね。熱帯の、、、」と気が付けば仙道君の肩に体を預けて、クロスワードに興じる埠頭の先っぽ。

    追記
    「きゃー、見て見て!小魚めっちゃ寄ってきたw」「いやいや、撒きすぎwそんなにやらなくていいって!」とバケツに作った撒き餌を海にばら撒きすぎて仙道君に制されたい妄想。
  • 牧、藤真、越野、清田、三井、神、仙道

    20220110(月)22:11
    彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の牧君とした。牧君は窓際の席で大笑いだ。「ちょっと、何で笑うのよ!真面目に考えてるの、私は!」「言えば?手繋ぎたいって。」「恥ずかしいから言えない!そんなこと!」「その架空の彼氏ってどんな奴?」牧君が意外な事を聞いてきた。一瞬で私は耳までほてった。「恥ずかしいから言えない!そんなこと!」「まあ、架空だもんなあ。」牧君はまた笑った。だって、咄嗟に頭に浮かんだ架空の彼氏のイメージが牧君だった、なんて。


    
彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の藤真君とした。「知らんがな。」その綺麗な顔に似合わず、藤真君は私を蔑むように眉を顰めて言った。「どっちの手で繋いだらいいかな、とか戸惑ったりしそうじゃん?」「オレ、右手派。」左利きの藤真君は利き手はフリーにしておきたいらしい。そんなこと聞いてもないのに言ってきたから「知らんがな。」と返したら「お前なあ!」と笑って小突かれる。その笑顔が眩しい。では右利きの私は左手で手を繋ごう。藤真君と気が合いそうだ。


    
彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の越野君とした。「は?そんなこと、彼氏が出来てから悩めよ。」「彼氏が出来ないのもちょっと悩み。」私はくちびるを尖らせた。「彼氏、欲しいん?」「好きな人が欲しい。」越野君は大袈裟に渋い顔をする。「何なんだよ、お前!付き合ってられるかっ。」「えー、付き合ってよ。」言葉足らずだった。越野君が「え?」と真顔で聞き直すから、私も慌てて取り消す。「や、違う!色々違う!越野君が言うから。」「いや、オレ何も言ってねーからな!」二人でアタフタした。

    彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の清田君とした。「歩いててさ、後ろから名前呼ばれて、不意に手繋がれるとかヤバくね?」清田君はとても楽しそうに笑った。「いや、それ清田君がアタフタするやつじゃん。」「する!めっちゃアタフタするな、それ。」じゃ、やってみっか、とゲラゲラ笑いながら手を繋ぐ練習のために清田君の後ろから「じゃあ、いくよー!」と合図して、「清田くーん!」と声をかけながら、きゅっと手を握った。「あー!こんな感じいい!」「そぉ〜?」キャッキャする私達に周囲が「あいつらさっさと付き合えよ。」と呆れてる。


    彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の三井君とした。「アホか。」三井君は机に突っ伏して居眠りを始める。「三井君だったらどうするの?」私の問いに三井君はこう言った。「ジュース奢ってくれたら教えてやるよ。」「じゃあ自販機行く?私も喉乾いたし。」「マジか。んじゃ、行こうぜ。」立ち上がった三井君は、私の手を引いた。「オレだったらこんな感じ。」「えーなんかヤダそれ。」「何でだよ!スーパーナチュラルだったろ。」とふざける三井君と手を繋いだまま自販機まで歩く。

    彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の神君とした。「慣れでしょ。スキンシップ。毎日握手すればいいんじゃ?」そりゃ、神君は毎日500本のシュート練習を欠かさないって聞くけどさ。そんなに簡単に言わないで欲しい。神君は、眉間に皺を寄せる私の手を取った。「はい。今日が初日。」神君が毎日練習に付き合ってくれることになった。

    彼氏が出来た時にアタフタしないように、自然な動作で手を繋ぐようにどうしたら良いか?そんな雑談を隣の席の仙道君とした。「え、フツーに手ぇ繋げばいいじゃん。ほら。」仙道君は何てことないように、私の手を取った。「仙道君は彼氏じゃないもの。」「そもそもさ、好きな人いるの?」と真面目な顔して仙道君が聞いてきたからドキリとする。仙道君はまだ手を離してくれない。

    追記
    アタフタ手繋ぎシリーズ。
  • 20220106(木)13:47
    「今夜は鰹のたたきにしようか。」晩ご飯の買い物で一緒にスーパーへやってきた神君がそう言った。「だったら玉ねぎスライスも欲しい!」「分かってるって。」日曜日は神君が晩ご飯を作ってくれる。「神君、玉ねぎはちゃんと水にさらしてよ?こないだの玉ねぎ、からかったぁ〜!」「ははは。そうだったwあれ、鰹の味をかき消してたよねw」なんて私と笑いあう。
    「こういうの、、、」「え?」長身の神君が、ふいに私を見下ろして話しかけてきたので、私は会話の流れが掴めなくて疑問符を投げる。「こういうの憧れてたっていうか、やりたかったんだよね。彼女とスーパー行ったりすんの。」ニコっと神君は微笑んだから、私はうつむいて神君のパーカーの裾をつまんだ。半歩ほど神君に近付くことで相槌に代えた。「急に照れるのやめてくれる?」神君は私を茶化すようにして言い、そして玉ねぎをカゴに入れた。

    追記
    玉ねぎ妄想シリーズラストは神君。半同棲的な暮らしなら神君の家の方がおそらく片付いているし、キッチンも充実してそう妄想。
  • 20220102(日)20:21
    「黒豆はまめまめしく働けるように。海老は長寿を願うんやで。田作りは五穀豊穣、、、やったかな。」と言いながらおせちをつまむのは、南烈。聞けば両親が共働きのため、店の裏で一緒に暮らすお婆ちゃんに育てられたという。ああ、なるほど。バスケばかりやっていた烈が、うんちくや雑学に妙に詳しいことに納得した。
    「数の子?数の子はあれや、子孫繁栄や。何?興味あった?もっと教えたろか?」と、烈が私をじっと見つめながら聞いてきたから、子孫繁栄についてじっくり腰を据えて教えてくれるとか、、、?まさか実践的に、、、!?えっ、えっ、えぇぇ〜!?待って、待って!そんな真っ昼間から!?
    ほな、と椅子を引いた烈に対して身構える私。ところが烈は立ち上がって、重箱の中身を指差した。「伊達巻は巻物ってことで知識が増えるんやて。あと、これ。栗きんとんは金運上がるから食べとけよ。今年はそうやな。当たらんかな、宝くじ。」新年早々、おせちを食らわず、肩透かしを食らう。思いきった勘違いをした私は、「そっちか〜い!」と突っ込んで金箔入りの日本酒を煽った。「何やと思ったん?」と烈は昆布巻きを口に放り込むと、テレビの方を向き、正月特番を見始めた。私が不貞腐れた顔をしていたことに気付いたのか、「分かった、分かった。後でな。」と烈は言った。私の頭の中は烈にはお見通しらしい。鼻で笑われたのが悔しくて言い返す。「い、今っ!顔赤いかもわからへんけど、この酒のせいやからな!滅多に飲まへんし!正月やし!金箔入りやし!」と私が並べ立てた言い訳は、目の前の豪華なおせち料理に比較すると、たいそう貧弱なものであった。

    追記
    「金箔関係ある?緊迫しすぎちゃう?」「うわっ、出た!烈の親父ギャグっ!さむ!」「うっさいわ。」っていう会話を、南君とはこの流れでしたいですね妄想。
  • 20211231(金)21:21
    「え、ええ!?なんでレツ君おるん!?」私は驚きを隠せなくて、本人を前にして指を差して叫んだ。今夜は高校を卒業した今でも繋がっている同級生グループで忘年会だ。レツ君と呼ばれた彼は、「指差すなや、、、。」とうんざり顔でその長い足を窮屈そうに折り曲げて、座敷の隅っこに座っていた。南烈は高校の同級生だ。「ひ、久しぶりっですっ!元気しとっ、、、た?!」彼の前だと思い切り声が上擦る私を、その場にいたみんながからかった。だ、だって、高校三年間片思いしていた相手なんだもの。告白こそしていないものの、私の好きは当時から周囲にも、それに本人にもバレバレだったと思う。それくらい好きが溢れて仕方ない相手だった。「レツとか呼ぶの、あんたくらいやで。」烈君の名前を、ツヨシ君と呼ばずにレツ君と呼び始めたのは理由があった。私のことを彼にどうしても覚えて欲しかったのだ。印象付けるためだけの、私固有の呼び名だ。今思えば小学生みたいに幼い接し方しか出来なくて恥ずかしい。それに今もどうして良いかわからなくて、「隣。空いとるで。」と言われるまで、立ち尽くしていた私は、レツ君に促されるまま薄い座布団の上に座った。

    追記
    積極的に見えて実はそうではない夢主と、何とも思ってない風に見えて実はそうではない南君との恋。途中で書くの力尽きたけど、いつか夢小説にしたいです妄想。
  • 三井

    20211231(金)19:37
    三井さんがジャージが欲しいと言うので、初売りで、ららぽーとへ行くことになった。「こんな熊に襲われたらひとたまりもねーなあ。」と感想を言いながら入店したゼビオ。「三井さん、いっつもそればっかり言いますよね。」後輩の私は、家が近所で車を持っているという理由で三井さんの買い物に付き合わされている。「三井さーん、後でスタバでキャラメルナントカフラペチーノ、奢って下さいよ〜?」三井さんの買い物には付いて来たが、一緒にジャージを選んであげるつもりは毛頭ない。私は三井さんがジャージを選んでいる横で、友達のあけおめラインに返信すべく、スマホを見ながら会話した。「ナントカフラペチーノて何だよ。」「よく分かんないですけど、最近出たやつでーす。」「お前も毎回そればっか言ってるよな。」私のことを見ることもなく、あれこれとジャージのかかったハンガーを手に取る三井さん。時折値札を見ながら、「やっぱこっちにするかな。」なんて独り言気味に呟いていて、私とはいい加減に会話していることがよくわかる。「三井さーん、もう福袋で一式揃えたら良くないですかぁ〜?」「はあ?福袋とか嫌だよ、、、。って、うわ、ヘラジカいた。」三井さんはゼビオ店内にいるヘラジカのツノを避けつつ近付いていく。「相変わらずデケぇよなあ〜。」と言いながらヘラジカの正面に回り込んだ。「三井さん、それも毎っ回、やってますからね。」私はスマホを三井さんに向けて、カシャリとヘラジカを観察する三井さんをカメラにおさめた。「お前、勝手に写真撮るなよな。」と三井さんは私にクレームを入れるが、データを消せとは言わなかった。お店の出口に差し掛かると三井さんは私に言った。「おら、そこ立て、熊の前。」と顔だけで合図をしながら、三井さんはスマホを構えた。「三井さーん、このあとスタバですよ〜。」私は熊さんの隣でピースをして三井さんに笑顔を送る。「ナントカフラペチーノな。」「ですです〜。」こんな会話を繰り返して、写真を撮り合う遊びで毎回終わる。

    追記
    なかなかくっつかない先輩後輩関係の日常会話が好きなんですよ妄想。今日、ゼビオ行ったらヘラジカもいたので登場させちゃう。
  • 三井

    20211230(木)19:05
    「郵便でーす。」元旦。年賀状を取りに玄関のポストを覗きに行ったところに、隣の家の寿が声をかけた。手には一枚の年賀状が見えた。「これ、オレんちに間違って届いてた。お前宛てみたいだぞ。」ジャケットも着ずに、部屋着姿で、裸足にクロックスを履いた寿は、「さっむ。今年の正月、寒すぎ。」なんて言いながら、両腕をさすっていた。「隣だからって、そんな薄着で外に出てくるからでしょ。年賀状、ありがと。」寿から年賀状を受け取り、差出人を見ようとしたら寿が話しかけた。「今時、年賀状やり取りする奴とかいるんだな。」「ん?いるよー。小学校や中学の友達ともやりとりするし。寿も知ってる子多いと思うよ。」私達は幼馴染だ。私の同級生はイコール、寿の同級生なのだから私はそう答えた。そんな会話に寿はあまり関心を示さない。「あっそう。ふーん。」そんな風に会話をしながら、年賀はがきの差出人を見る。大学時代の男友達の牧君からだった。「わ、牧君からだー。ほらー、寿も知ってるでしょ?海南にいた牧君。バスケの試合とかで会ったことない?」「はぁん?、、、知らねーよ。」寿は興味なさげなくせに、やたら会話を長引かせた。「そいつ、結婚してんの?」「え?牧君?いやぁ〜まだじゃないの?そうだ、年始に飲み会しようってラインしてたんだった。返信しよーっと。」独り言に近いのは、寿との会話はもう終わらせようとしていたからだ。「それじゃ、年賀状、ありがとね。」と私が背中を向けて、家の中に入ろうとすると寿がまた声をかける。「おい。」「何?!ってかあんた、めっちゃ寒そうだよ。さっさと家入りなよ。」寿が寒さで小刻みに両足も震わせているもんだから私は笑いながら指摘する。寿はそんな私をまるで無視してボソボソと続けた。「、、、今日予定あんの?」「えー?無い。牧君に年賀状書いて、ライン返すくらい。」「ダラダラしてんなぁ。初詣行こうぜ。こっから一番近いとこ。あすこの。」寿が寒さからか、腕組みしたまま人差し指だけをピッと出して、近所の神社の方向を指差した。私を誘うなんて、幼馴染とはいえ滅多にないことだったから、私は目を見張るようにして聞いた。「どうしたの?」「寒いし!体動かそうと思って!あと、あったかい甘酒飲みてぇーの!あすこの神社、毎年甘酒振る舞ってんだろ。」なんだか語気が強めだし、言い訳めいたものが沢山並べられていたが、私が寿の誘いに承諾したら、ホッとしたような顔をしていたから、後で参拝するときに教えてあげようと思う。牧君、結婚してるし、もうすぐ子供生まれるらしいよって。

    追記
    牧君のこと存じているくせに、夢主の前では知らないフリして嫉妬する三井寿妄想。ちなみにこちらは先日のツイッターのスペースで喋っていたものを少し変えて文章にしました。スペースではこういう妄想をリスナーさんに向けて好き勝手に喋っています。
  • 水戸

    20211230(木)08:04
    湘北高校の文化祭。私のクラスでは、カレー屋を出店することになった。大量の玉ねぎが実行委員から渡されて、二人一組で皮剥きをさせられる。私のペアは水戸君だった。あんまり会話をしたこともないし、水戸君は文化祭もきっとサボるんだろうなと思ってたから、一人で玉ねぎの入った袋を運んでいたら右手がフッと軽くなる。「オレも係だろ?なんで声掛けねーの。」水戸君が私が下げていた玉ねぎの袋を、掲げるようにして聞いた。「水戸君いつも居ないし。声掛けようがなかったんだもん。」「じゃあスマホ。出して。」と水戸君が私のスマホを取り上げる。まるでカツアゲだ。「ほい。ガッコのどっかにはいるからつかまえて。」そう言って水戸君が返した私のスマホ。ラインの友だちに水戸君が加わっていた。次の日、ふとラインを見たら水戸君のアイコンが玉ねぎに変わってた。水戸君ってちょっとよく分かんない。
  • 20211225(土)23:01
    「げっほ、、、っ!はぁっ、、、め、めっちゃ走っ、、、きっつ!」右肩のカバンがずり下がらないように両手で抑えつつ、自宅前で私は息を整える。時計を見たら、門限ギリギリの三分前である。クリスマスだから、大きなクリスマスツリーの前で写真が撮りたいと騒いだ私は、駅前の商業施設に烈と向かった。だって彼氏の烈と過ごす初めてのクリスマスなのだもの。高校生だから、大人っぽいことは出来ないし、お金だってないけれど、せめて思い出に残るようなことはしたい。「、、、お前が、スマホ無くしたとか騒ぐからやんか。はっ、、、久しぶりに部活レベルでダッシュしたわ。」と両膝を支えながら、烈は前屈みになって肩で息をしていた。
    クリスマスツリーの前で予定通り、烈と写真を撮るまではよかった。しかしその帰り道、スマホを無くしたと思い、大騒ぎして元来た道を行ったり来たり。結局、肩にかけていたカバンの底でスマホは見つかったのだけど、騒いで探し回った時間分、ゆっくりすることは出来なくて、烈と見つめ合うどころか、差し迫る門限と睨めっこしながら、部活さながらに走って帰ってきて、今に至る。
    「ああー!色々喋りたいとこやねんけど、あかん!ホンマ、うち、親、めっちゃ怒るねんて!ごめん烈!送ってくれてありがとう!」自宅の門扉に手を掛けた私がそう言うと、烈は「こんな息切れするクリスマスあるか?普通。」と自嘲気味に笑った。
  • 20211224(金)08:15
    「うそー!もう24日!?」カレンダーを前にして、私は朝から声を出して驚いた。このところ仕事は残業続き。美容院も予約すること能わず、クリスマスイブを迎えてしまった。彼からは、クリスマスディナーの提案もあったけれど、急な残業でドタキャンの可能性があった。台無しにしてしまうのも悪いと思って事前に断っていた。
    今日も残業をして、オフィスビルを後にした。駅前に見えるイルミネーションが滲んで、光が全部繋がって見えた。泣いてるわけじゃないもん。こんなクリスマスイブがあってもいいじゃない。年末年始はちゃんと休暇取るんだから。きっと彼は、こういうイベントは大事にしたい人だから、プライベートを犠牲にして、仕事もうまく調整出来ない私のことを呆れているのかもしれない。一昨日のラインのやりとりを最後に連絡は途切れていた。時刻は19時。今夜は仕事は少し早めに切り上がったけれど、今更彼にラインをするのは少し自分勝手かなと、スマホの画面を付けたり消したりしながら自分から連絡を取れずに電車に乗った。家の最寄りで晩御飯を調達しようとコンビニに入る。
    「おう。お帰り。」入店するや否や、その声で私の心臓がドクンと跳ね上がる。「牧君、、、。」目の前の彼は、スーツ姿で立ち読みしているもんだから、いい大人が何してんだか、とそっちにもツッコミたいけど、今はこっちだ。「え、なんでここにいるのよ?私、連絡してないのに、、、。」「仕事で忙しそうだったからな。あんまり約束に縛られるのもしんどいだろ?」「いや、でも、牧君の時間を無駄にさせてるよ、、、結構待ってた?」「クリスマスだから、たまには。」そう言って、牧君は晩飯は?と立ち読みの雑誌を棚に戻しながら私に聞いた。

    追記
    このあとコンビニで売れ残りのチキン買うし、ショートケーキないからもうコンビニプリンのちょっと豪華なやつでいいかって妥協するし、やっすいワイン買うし、「野菜も食べといた方がいいな。」とか牧君、栄養面気にしちゃって、袋のキャベツの千切り買って、「牧君、それ、クリスマス的にはギリアウトじゃない?www」って私、笑って、二人で家帰って、コンビニ産クリスマスパーティーしちゃうもんね妄想。(すみません、興奮して長くなりました。)(メリークリスマス🎄)
  • 仙道

    20211216(木)12:35
    「玉ねぎはあめ色になるまで炒めるんだよ。」キッチンに立った私は横に立つ彼に言った。「これ、どんくらいの時間炒めたらいい?」と仙道君がゴムベラを持ち、山盛りの玉ねぎが入ったフライパンを見て、聞く。「一時間くらい。」「うそぉ?!」「絶対焦がしちゃ駄目だからね!」「へーい。」意外と従順なお休みの日の仙道君。今夜は飴色玉ねぎでポトフだ。「ウインナーは?」「シャウエッセンをご用意しております!」私が若干テンション高めに、シャウエッセンを大事に掲げて見せたところ、仙道君もちゃんと私のテンションに合わせて応じてくれる。「うお、高級食材w」「でしょぉ!?」と言って私達はキッチンで笑い合った。

    追記
    仙道君とはノリの合う庶民派カップルになりたい妄想。
  • 越野

    20211212(日)09:15
    陵南バスケ部の合宿では初日の夜だけ調理部がカレーライスを作るのが何故か伝統で、調理部2年の私も駆り出された。おかわりにきた越野君に実は片思い中。ドキドキしながらカレーをよそう私のことなんて越野君はきっと眼中にないだろう。「何か玉ねぎばっかり入ってねえ?」越野君がクレームをつけてくる。「え、あ、ごめんなさい!お肉、足そうか?」慌てる私に越野君は強気。「も一回おかわりするから、そん時、肉多めな。またここ並ぶからな?」「は、はい!」なのに緊張しすぎて次の時も玉ねぎ多めによそってしまう。「おい、玉ねぎって呼ぶぞwww」「ご、ごめんなさい!」越野君に覚えてもらえたならあだ名は玉ねぎでもいい。

    追記
    玉ねぎ妄想。これは当時、自宅の玉ねぎの発注をミスり、大量の玉ねぎを抱えて途方に暮れた時のこと。在庫消費せずに、妄想で消費を試みました。
  • 福田

    20211212(日)09:14
    陵南バスケ部の合宿では初日の夜だけ調理部がカレーライスを作るのが何故か伝統で、調理部2年の私も駆り出された。調理部は部員数も少ないため、私と同じクラスのバスケ部福田君も、練習の合間をみて手伝いにきてくれた。調理部の後輩達が気にかけていた。「大丈夫ですか?玉ねぎ目に染みました?」「福田さん、包丁持たない方の手は猫の手ですよ!」玉ねぎを切るフクちゃんは泣いていた。後で植草君に聞いたら、調理部の1年生の女の子達に囲まれてワイワイやれたのが嬉しくての涙だったらしい。玉ねぎ関係なかった。フクちゃん、、、。