十二話 扉のむこう


 目が覚めた。まだ、目覚ましが鳴る前だった。
 スマホを見ると、通知が来てる。

『おはよう』

 タップすると、トークルームが開いた。昨日、登録されたばかりのそれに、優しい言葉がたくさん並んでる。

「先輩、朝早いんだな……」

 お返事を打ちながら、俺は小さく笑った。ほしたちからのメッセージも見る。騒ぎそうになる胸が、ふわりとあたたかくなった。
 ――大丈夫。
 俺は、気合を入れた。今日は、今日こそ、ちゃんと乗り切ってみせる。


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