七話 どうして瀧


「げほっ……ごほ、」

 袋に胃のなかのものを吐き出した。さっき飲んだ薬まで吐いてしまった。でも、飲み直すには、微妙な時間だった。
 次の時間まで待とう。それまでは、頓服と漢方でなんとか……。ベッドから身を起こす。鉛みたいに重くて怠い。頭がきんと鳴って揺れた。
 口元を抑えて、波がすぎるまで待つ。どうにか起き上がる。スマホがちかちか点滅してた。今、画面を見るのは辛いけど、大切な連絡かも。
 俺は目を薄く開いて、通知画面だけチェックした。よかった、ただの公式の通知だ。
 スマホをポケットに入れて、どうにか歩き出す。家に一人、ずっと寝てるわけにもいかない。ちゃんと治さなきゃ……。何度も廊下でうずくまりながら、俺はリビングに向かった。
 お湯をわかしてる間、ゆっくり息をついてた。
 ヒートが来るのかな。抑制剤の副作用がひどい。
 目に涙が滲んだ。お湯が沸く音がした。漢方をいれると、その場に座って飲んだ。お行儀が悪いけど、動けそうになかった。

理央りおにさわるな……!』

 思い返すのは、たきのことばかりだった。



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