あの日にまだ縋ってる30


 瀧。
 子供の俺が、一生懸命、瀧に駆けていく。
 ああ、いつもの夢だ。わかっているのに、止められない。小さい俺は駆けて、駆けて、瀧の胸に飛び込もうとした。
 瀧が振り返る。手が、振り上げられた。

『君はただ、愛しただけだ』

 大きな腕に、抱き留められた。


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