あの日にまだ縋ってる19
「樟くん、疲れていないか?」
帰り道、俺に先輩が尋ねる。俺は、「はい」と応えた。
「先輩、ありがとうございます」
先輩を見上げる。
「すごく楽しかったです!」
気持ちが浮き立って、戻ってこれない。ずっとにこにこ、笑顔が浮かんでた。子供の頃に、戻ったみたいだった。
先輩は、ほんのちょっと、目を見開いて。それから、
「そうか」
って笑った
母さんに、もう一度お願いしよう。
お金かかっちゃうし、心配もかけてるけど……。やってみたい。
「じゃあ、また明日な」
「ありがとうございました」
送ってくれた先輩に頭を下げ、俺は決意してた。