「もっと可愛い子と付き合いたい」と恋人に嘆かれている【4】
気づいたら、相は部屋に戻ってきていた。教室じゃないのか。相自身、不思議だった。どうしてここに来たんだろう。袋をおいて、ぼんやりあたりを見渡す。
自分の棚の箱に目がいった。ひかれるように取り出すと、箱を開ける。
押し花のしおりと、下敷きがしまわれていた。
涙が落ちて、慌てて拭う。
『好き』
そう言って、自分に渡してくれた。いつも可愛い笑顔で、笑ってくれた。
箱を抱きしめる。
自分に花なんて、似合わない。けれど、相にとって満未の笑顔が、きっとそうだった。ずっと自分の傍で、咲いていてほしかった。
ずっとずっと、大好きだから。
どうして、もう少し上手くできなかったんだろう。
笑顔の残り香を探すように。
相は押し花を抱きしめて、ずっと泣き続けた。
《続く》
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