俺たちの絆のかたち(俺だけいつも枠の外)


「おいしい」

 攻めからのグラタンを食べながら、友は泣いた。また気持ちがしんみりしてきたみたいだ。うん、ごはんはそういうところあるね。

「攻め……会いたい」

 ぽろぽろと赤い頬に涙が伝う。

「どうしてオメガに生まれたんだろう」
「友……」

 友は、俺をじっと見た。

「受けはいいな。親はいつも見てくれて、不要な束縛もしない」

 ふうと息をついた。

「攻めにオメガ扱いもされないし……」
「う、うん、そだね……」

 ちょっとしょっぱいけどチャンス。友に攻めのことを、そっとうかがってみる。

「攻めと連絡、とらなくていい?」
「とらない! したら今の状況を受け入れたことになる!」

 友ははっきりと突っぱねた。きっと眉を寄せる。

「今はしたくない」
「そっか……」
「全く。そんなこと、攻めは言わないぞ!」

 友は不機嫌な素振りで、布団に潜り込んだ。それから、ちらりと俺を上目に窺う。

「ごめん」

 あはは、俺たちは笑った。


「じゃあ、また来るね」
「ああ、すまない」

 ベッドの友に、声をかける。部屋を出ようとして、ぴたりと足をとめる。

「友」

 友をじっと見た。

「俺も友のこと、大好きだよ。だから、頼ってね」

 そう言って、部屋を出た。
 上手く出来たかな……。友の涙を、全然受け止められた気がしない。
 どう見ても、場違いだったよな……。友は、攻めに会いたかったよね。でも。
 俺も、友にノート、渡したかったかも。
 仕方ないよね。駆け足で家路を急いだ。



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