一緒の時間を過ごしたい(俺だけいつも枠の外)


「受け、昨日はありがとう」

 翌朝、友は来るなり、俺に声をかけてきた。

「どら焼き、美味しかった」

 綺麗な微笑を添えての言葉に、俺は、ぱっと顔を輝かせる。

「でしょ!?」
「ああ」

 俺は嬉しくなる。にこにこ、友の可愛い顔を見てた。

「攻めも美味しいと言ってたぞ」
「へ?」

 俺が聞き返すと、友がそっと顔を寄せ、囁いてきた。猫みたいに大きな目が、俺を見あげてる。

「半分やったんだ。喜んでた、すごく」

 澄んだ目はきらきら、輝いてる。

「そ、そっか」

 俺は、友の言葉を反芻してた。えーと。

「ありがとな、友!」
「ああ」

 友の可憐で、ちょっと得意そうな笑みを見ながら、俺は頭をかいた。そっか、攻めが……。頬をかく。

「友だから喜んだんじゃないの〜?」

 と心の何処かでツッコミ。
 ――いや、違うよ! たぶん。わはは……。
 でも、うれしかった。

 《完》

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