第一章 ~再会~(49P)
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「あーあ、大の男が二人もいながらこのザマってか。参ったね、こりゃ」
土方が、攻撃を避けるためにと隠れていた物陰に、銀時も転がり込んでくる。
「こういう時って、どうしたら良いと思う? 副長さんよォ」
「知るかよ、俺に振るな。……だが、ちっとばかし気になる事はあるな」
「何? 明日の朝飯のメニューとか?」
「馬鹿かテメェは。……いやまァそれはいつもの事か」
「何それ、酷い」
「んな事より、女の顔を見てみやがれ」
促され、銀時はそっと柚希を覗き見た。
隠れた二人の位置確認をするためか、ゆっくりと歩み寄ってくるその顔には、何の感情も宿してはいない。少なくとも、銀時の知っている柚希の顔ではなかった。
「何か能面が付いてた」
「……あながち間違いじゃねェな。俺が半年前の会談で見た時の女の顔が、今と同じモンだったと言ったら、何かが見えて来ねェか?」
「あらやだ土方くん。結構しっかりと柚希を見てたのね。何? 好みのタイプだったって事? でも譲らないかんな」
「……今すぐ殺されて来い。それが嫌なら真面目に頭を働かせろ。……来たぞ!」
ヒュンッと空を切る音と共に、穿たれる壁の穴。次第に形を変えていく倉庫は、あとどれくらい保つだろうか。
「このままじゃ埒が明かねェ。万事屋、何とかして女を止めるぞ」
「止めるっつったってどうすりゃ良いんだよ。押し倒せってか? 俺としてはもっと雰囲気の良い所で……」
「茶化すな! 現実を見ろっての。さすがにこれだけ暴れれば、そろそろ隊士たちもここに来る。言っておくが、女相手でも誰一人手加減はしねェぜ」
「……クソッ」
頭では分かっていながらも、柚希に刀を向けたくはない。だがこのままいけば、柚希は真選組と対峙することになる。そうなれば確実にタダではすまない。
「もしアイツが何かに操られているんだとすれば、源外のじーさんなら何とかできるかもしんねー」
「あのカラクリジジイか。だったらすぐにジジイを……」
「ジジイならココに居やすぜィ」
その場にいるはずのない声が聞こえたと同時に、ガチャリと聞こえた銃器を構える音。
銀時と土方がハッと振り向いた時には、バズーカ砲が火を噴いていた。
ドォンッと大きな音を立てて天井が崩れ、柚希と二人の間に降り注ぐ。
「テメェ総悟! 何しやがる!」
濛々とした土煙の中、噎せながら怒鳴った土方の視線の先にいたのは、真選組一番隊隊長である沖田総悟。つまらなそうな顔で風船ガムを噛みながら、壊れかけた入り口の所に立っている。
「なーんかヤバイ雰囲気だったから、助け船を出してやったんですゼィ。ついでに土方を抹殺できればラッキーだったんですが……チッ」
「チッてなんだよ! お前絶対俺ンとこに瓦礫が落ちるよう狙ってただろ!」
「あ、バレてーら。まァそんな事は置いといて、旦那」
怒る土方を華麗にスルーした沖田は銀時に声をかけ、目であちらを見ろと合図を送る。視線を向けると、割れた窓の外からこちらを覗き込む源外の姿があった。
土方が、攻撃を避けるためにと隠れていた物陰に、銀時も転がり込んでくる。
「こういう時って、どうしたら良いと思う? 副長さんよォ」
「知るかよ、俺に振るな。……だが、ちっとばかし気になる事はあるな」
「何? 明日の朝飯のメニューとか?」
「馬鹿かテメェは。……いやまァそれはいつもの事か」
「何それ、酷い」
「んな事より、女の顔を見てみやがれ」
促され、銀時はそっと柚希を覗き見た。
隠れた二人の位置確認をするためか、ゆっくりと歩み寄ってくるその顔には、何の感情も宿してはいない。少なくとも、銀時の知っている柚希の顔ではなかった。
「何か能面が付いてた」
「……あながち間違いじゃねェな。俺が半年前の会談で見た時の女の顔が、今と同じモンだったと言ったら、何かが見えて来ねェか?」
「あらやだ土方くん。結構しっかりと柚希を見てたのね。何? 好みのタイプだったって事? でも譲らないかんな」
「……今すぐ殺されて来い。それが嫌なら真面目に頭を働かせろ。……来たぞ!」
ヒュンッと空を切る音と共に、穿たれる壁の穴。次第に形を変えていく倉庫は、あとどれくらい保つだろうか。
「このままじゃ埒が明かねェ。万事屋、何とかして女を止めるぞ」
「止めるっつったってどうすりゃ良いんだよ。押し倒せってか? 俺としてはもっと雰囲気の良い所で……」
「茶化すな! 現実を見ろっての。さすがにこれだけ暴れれば、そろそろ隊士たちもここに来る。言っておくが、女相手でも誰一人手加減はしねェぜ」
「……クソッ」
頭では分かっていながらも、柚希に刀を向けたくはない。だがこのままいけば、柚希は真選組と対峙することになる。そうなれば確実にタダではすまない。
「もしアイツが何かに操られているんだとすれば、源外のじーさんなら何とかできるかもしんねー」
「あのカラクリジジイか。だったらすぐにジジイを……」
「ジジイならココに居やすぜィ」
その場にいるはずのない声が聞こえたと同時に、ガチャリと聞こえた銃器を構える音。
銀時と土方がハッと振り向いた時には、バズーカ砲が火を噴いていた。
ドォンッと大きな音を立てて天井が崩れ、柚希と二人の間に降り注ぐ。
「テメェ総悟! 何しやがる!」
濛々とした土煙の中、噎せながら怒鳴った土方の視線の先にいたのは、真選組一番隊隊長である沖田総悟。つまらなそうな顔で風船ガムを噛みながら、壊れかけた入り口の所に立っている。
「なーんかヤバイ雰囲気だったから、助け船を出してやったんですゼィ。ついでに土方を抹殺できればラッキーだったんですが……チッ」
「チッてなんだよ! お前絶対俺ンとこに瓦礫が落ちるよう狙ってただろ!」
「あ、バレてーら。まァそんな事は置いといて、旦那」
怒る土方を華麗にスルーした沖田は銀時に声をかけ、目であちらを見ろと合図を送る。視線を向けると、割れた窓の外からこちらを覗き込む源外の姿があった。