第一章 ~再会~(49P)
名前変換はこちら
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
かぶき町に戻ってきた二人は、そのまま源外の工房へとスクーターを走らせていた。だが工房に近付くほどに不穏な気配を感じた銀時が、少し手前でスクーターを止める。
「……気付いてるか?」
「うん、この辺りにいるのって、一般人じゃないね」
周辺の様子を伺ってみれば、慌ただしく走り回っている黒服たち。どうやら警察が張り込みを行っているようだ。
「真選組か……どうも穏やかじゃねェな」
「真選組?」
「幕府の警察組織さ。一応上の人間は知り合いだけど、どーすっかなァ。どうも首を突っ込んだら厄介ごとに巻き込まれ……ッ!」
銀時のボヤキは、最後まで紡がれない。
咄嗟に二人が飛び下がると、今までまさに立っていたその場所に、一本の刀が突き刺さっていた。
「ちょ~っと何してくれてるわけ? 副長さんよォ。罪のない善良な市民を殺すつもりですかァ?」
銀時が面倒くさそうに言葉を投げかけた先にいたのは、土方。チッと舌打ちしながらつかつかと刀に歩み寄ると、突き刺さった刀を抜き取り構えた。
「まさか一緒にいるのがテメェとはな。どけよ。用があるのはそこの女だ」
「私……?」
刀を突きつけられた柚希は、懐に手を入れて扇子を握りしめる。先ほどの刀の素早さと鋭い殺気から、かなりの手練れだという事には気付いていた。
「ああ、オメェだよ。『吉田柚希』で間違いねェな?」
「……そうですけど、貴方は確か薬局で……」
「真選組副長土方十四郎だ。殺人の罪でお前を捕縛する」
「え……?」
思わずポカンとした柚希に、土方の眉がピクリと小さく動く。だが次の瞬間には、まっすぐ自分に伸びてきた木刀を払いのけていた。
「っぶねっ!」
「お前が危ねェっての。こいつを捕縛ってどういうことだよ! 殺人ってなァどっからの情報だ?」
柚希をかばうように立った銀時が、いつでも動けるようにと木刀を構える。銀時が本気だと察した土方もまた、刀を構えながら言った。
「情報も何も、上からの命令だ。その女は半年前に政府の要人を殺っている。証拠があんだよ」
「証拠って何なんだよ。本当にそんなんがあるなら見せてみろってんだ」
「何でパンピーのテメェに、んなもん見せなきゃなんねーんだよ。っつーかそもそもテメェはその女とはどういう関係だ? まさかテメェの女じゃねーよな?」
土方が銀時と柚希を交互に見れば、「え~? 俺たち別にィ、土方君が想像してるような爛れた関係じゃないしィ」と銀時がわざとらしくモジモジと照れた姿を見せる。だが目を見ればそれが単なるおふざけではなく、自分への誘いだという事に気付いてしまい、土方は大きくため息を吐いた。
「……気付いてるか?」
「うん、この辺りにいるのって、一般人じゃないね」
周辺の様子を伺ってみれば、慌ただしく走り回っている黒服たち。どうやら警察が張り込みを行っているようだ。
「真選組か……どうも穏やかじゃねェな」
「真選組?」
「幕府の警察組織さ。一応上の人間は知り合いだけど、どーすっかなァ。どうも首を突っ込んだら厄介ごとに巻き込まれ……ッ!」
銀時のボヤキは、最後まで紡がれない。
咄嗟に二人が飛び下がると、今までまさに立っていたその場所に、一本の刀が突き刺さっていた。
「ちょ~っと何してくれてるわけ? 副長さんよォ。罪のない善良な市民を殺すつもりですかァ?」
銀時が面倒くさそうに言葉を投げかけた先にいたのは、土方。チッと舌打ちしながらつかつかと刀に歩み寄ると、突き刺さった刀を抜き取り構えた。
「まさか一緒にいるのがテメェとはな。どけよ。用があるのはそこの女だ」
「私……?」
刀を突きつけられた柚希は、懐に手を入れて扇子を握りしめる。先ほどの刀の素早さと鋭い殺気から、かなりの手練れだという事には気付いていた。
「ああ、オメェだよ。『吉田柚希』で間違いねェな?」
「……そうですけど、貴方は確か薬局で……」
「真選組副長土方十四郎だ。殺人の罪でお前を捕縛する」
「え……?」
思わずポカンとした柚希に、土方の眉がピクリと小さく動く。だが次の瞬間には、まっすぐ自分に伸びてきた木刀を払いのけていた。
「っぶねっ!」
「お前が危ねェっての。こいつを捕縛ってどういうことだよ! 殺人ってなァどっからの情報だ?」
柚希をかばうように立った銀時が、いつでも動けるようにと木刀を構える。銀時が本気だと察した土方もまた、刀を構えながら言った。
「情報も何も、上からの命令だ。その女は半年前に政府の要人を殺っている。証拠があんだよ」
「証拠って何なんだよ。本当にそんなんがあるなら見せてみろってんだ」
「何でパンピーのテメェに、んなもん見せなきゃなんねーんだよ。っつーかそもそもテメェはその女とはどういう関係だ? まさかテメェの女じゃねーよな?」
土方が銀時と柚希を交互に見れば、「え~? 俺たち別にィ、土方君が想像してるような爛れた関係じゃないしィ」と銀時がわざとらしくモジモジと照れた姿を見せる。だが目を見ればそれが単なるおふざけではなく、自分への誘いだという事に気付いてしまい、土方は大きくため息を吐いた。