第一章 ~再会~(49P)
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柚希がかぶき町に逃げ込んだ日。
万事屋の三人は、たまたま依頼料をもらった直後だったことから、久しぶりの贅沢だとファミレスに来ていた。
各々が腹を膨らませて食後のデザートに舌鼓を打っていた頃、店の外が騒がしい事に気付く。
窓際から離れた席に座っていた彼らは、騒ぎなどいつもの事だとあまり気にしていなかったのだが、突如銀時が立ち上がった。
「どうしたんですか? 銀さん」
甘い物を食べている時に、他の事に気を取られる事など滅多にない銀時が、血相を変えて窓の外を見ている。さすがに新八も心配になり外を見た。
離れていてよくは分からないが、どうやら天人が誰かを追いかけているようだ。
「攘夷志士でも見つけたんでしょうか」
新八は銀時に向けて言ったが、つい先ほどまで幸せそうにパフェを食べていた銀時の顔は、驚きとも怒りともとれる複雑な表情で固まっている。
「銀……さん……?」
鬼気迫るものを感じた新八は、もう一度銀時を呼んだ。今度はその声が届いたのか、ハッとしたように銀時の視線が新八へと向けられる。だがその瞳の赤はいつもの茫洋とした銀時とは違い、強い感情を宿した光を帯びていた。
「悪ィ、新八。このパフェ食っちまってくれ。俺はちょっと用を思い出したから行ってくる。お前らは先に万事屋へ帰っとけよ」
無造作に立てかけていた木刀を掴み、テーブルを飛び越えた銀時は店を飛び出して行く。何が起こったのか分からず、新八はポカンとしたまま銀時を見送った。
「ねぇ神楽ちゃん。銀さんってば一体どうしちゃったんだろう」
「知らないネ。銀ちゃんの事だからどうせ奇麗なネエチャンの尻でも見つけて追いかけに行ったアル。それよか銀ちゃんのパフェ、私が食べていいアルか?」
既に神楽の手元に引き寄せられたパフェは、崩され始めている。
例のごとくため息を吐きながら新八は、神楽が食べ終わるのを待つしかなかった。
「パフェを残してまで行かなきゃいけない用事って何だろう。あんなに必死になるなんてよっぽどの事だろうし、大丈夫かなぁ、銀さん……」
注文の品を全て平らげ、銀時に言われたように万事屋へと戻った新八と神楽だったが、やはりいつもとは違った銀時の様子が気になって仕方がない。
帰りを待ちきれなくなった二人は、手分けして銀時を探そうと再び出かける事にした。
結局何の収穫もないまま再び万事屋へ戻ってみると、そこにいたのは探していた銀時と、布団に寝間着という意味深な姿の一人の女性。さすがに冷静ではいられず二人で銀時をぶん殴りはしたが、銀時の表情がファミレスを飛び出した時とは全く違う、穏やかなものになっていた事にホッとしてもいた。
万事屋の三人は、たまたま依頼料をもらった直後だったことから、久しぶりの贅沢だとファミレスに来ていた。
各々が腹を膨らませて食後のデザートに舌鼓を打っていた頃、店の外が騒がしい事に気付く。
窓際から離れた席に座っていた彼らは、騒ぎなどいつもの事だとあまり気にしていなかったのだが、突如銀時が立ち上がった。
「どうしたんですか? 銀さん」
甘い物を食べている時に、他の事に気を取られる事など滅多にない銀時が、血相を変えて窓の外を見ている。さすがに新八も心配になり外を見た。
離れていてよくは分からないが、どうやら天人が誰かを追いかけているようだ。
「攘夷志士でも見つけたんでしょうか」
新八は銀時に向けて言ったが、つい先ほどまで幸せそうにパフェを食べていた銀時の顔は、驚きとも怒りともとれる複雑な表情で固まっている。
「銀……さん……?」
鬼気迫るものを感じた新八は、もう一度銀時を呼んだ。今度はその声が届いたのか、ハッとしたように銀時の視線が新八へと向けられる。だがその瞳の赤はいつもの茫洋とした銀時とは違い、強い感情を宿した光を帯びていた。
「悪ィ、新八。このパフェ食っちまってくれ。俺はちょっと用を思い出したから行ってくる。お前らは先に万事屋へ帰っとけよ」
無造作に立てかけていた木刀を掴み、テーブルを飛び越えた銀時は店を飛び出して行く。何が起こったのか分からず、新八はポカンとしたまま銀時を見送った。
「ねぇ神楽ちゃん。銀さんってば一体どうしちゃったんだろう」
「知らないネ。銀ちゃんの事だからどうせ奇麗なネエチャンの尻でも見つけて追いかけに行ったアル。それよか銀ちゃんのパフェ、私が食べていいアルか?」
既に神楽の手元に引き寄せられたパフェは、崩され始めている。
例のごとくため息を吐きながら新八は、神楽が食べ終わるのを待つしかなかった。
「パフェを残してまで行かなきゃいけない用事って何だろう。あんなに必死になるなんてよっぽどの事だろうし、大丈夫かなぁ、銀さん……」
注文の品を全て平らげ、銀時に言われたように万事屋へと戻った新八と神楽だったが、やはりいつもとは違った銀時の様子が気になって仕方がない。
帰りを待ちきれなくなった二人は、手分けして銀時を探そうと再び出かける事にした。
結局何の収穫もないまま再び万事屋へ戻ってみると、そこにいたのは探していた銀時と、布団に寝間着という意味深な姿の一人の女性。さすがに冷静ではいられず二人で銀時をぶん殴りはしたが、銀時の表情がファミレスを飛び出した時とは全く違う、穏やかなものになっていた事にホッとしてもいた。