第三章 〜夜叉〜(70P)
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ハッとして身を引こうとした柚希をしっかりと掴んだまま、銀時が言う。
「アイツ、か?」
視線を動かす事なく発せられた声は低く、耳を塞ぎたくなる程に悲しかった。
「朧が、お前を――!」
「シロ……っ!」
体が、反応できなかった。銀時に押し倒されたのだと柚希が気付いた時にはもう、唇を塞がれていて。いつの間にかもぎ取られていた手の中の物は、部屋の隅に投げ出され、ただ柚希の体のみが畳に縫い付けられている。
「何でだよ、何で……ッ」
「シロ! 待って、話を……んっ」
柚希の言葉に耳を貸さず、銀時は柚希の首筋にある、真新しい印に強く吸い付いた。まるで歯を立てられているかのような鋭い痛みは、柚希の体を硬直させる。それでも銀時はやめなかった。
「これ以上大切なモンを奪われてたまるかってんだよ。柚希は俺の……俺だけのモンだ!」
責め立てられているのは柚希のはずなのに。銀時の言葉は、柚希よりも遥かに苦しんでいるように聞こえた。
「シロ! お願いだから落ち着いて! ねぇ、シ……やぁっ!」
柚希が何を言おうとも、冷静さを欠いた銀時は止められず。吸い付いていた唇を離すと、今度は首筋を舌でなぞり始めた。
「っは……っ、シロ、やめ……っ」
「やめねェよ。朧の奴の痕跡を消すまでは……完全に俺で上書きしちまうまではやめねェ」
「そんなの、無理……だ、よ……っ」
「無理じゃねェッ!」
「っあ……っ!」
首筋から耳へと移り、耳朶を噛む。思わず反り返る柚希を逃さぬよう、畳に強く押さえつけながら銀時は言った。
「虚ろな意識の中、お前がココを出て行ったのに気付いた時……俺がどんな思いだったか分かるか? 追いかけたいのに体が動かなくて、もがいてるしか無かった俺の気持ちが……ッ!」
「っく……ふぁ……っ」
身を捩る柚希の耳に舌を這わせながら、襟を掴む。強引に手を割り入れ、下着ごと胸元を開かせた瞬間。
「な……んだよ、これ……」
限界まで大きく見開かれた銀時の瞳に映っているのは、柚希の心臓の位置にある模様。うっすらと浮かび上がるそれは、見覚えのある形をしていた。
「柚希、お前……っ」
「アイツ、か?」
視線を動かす事なく発せられた声は低く、耳を塞ぎたくなる程に悲しかった。
「朧が、お前を――!」
「シロ……っ!」
体が、反応できなかった。銀時に押し倒されたのだと柚希が気付いた時にはもう、唇を塞がれていて。いつの間にかもぎ取られていた手の中の物は、部屋の隅に投げ出され、ただ柚希の体のみが畳に縫い付けられている。
「何でだよ、何で……ッ」
「シロ! 待って、話を……んっ」
柚希の言葉に耳を貸さず、銀時は柚希の首筋にある、真新しい印に強く吸い付いた。まるで歯を立てられているかのような鋭い痛みは、柚希の体を硬直させる。それでも銀時はやめなかった。
「これ以上大切なモンを奪われてたまるかってんだよ。柚希は俺の……俺だけのモンだ!」
責め立てられているのは柚希のはずなのに。銀時の言葉は、柚希よりも遥かに苦しんでいるように聞こえた。
「シロ! お願いだから落ち着いて! ねぇ、シ……やぁっ!」
柚希が何を言おうとも、冷静さを欠いた銀時は止められず。吸い付いていた唇を離すと、今度は首筋を舌でなぞり始めた。
「っは……っ、シロ、やめ……っ」
「やめねェよ。朧の奴の痕跡を消すまでは……完全に俺で上書きしちまうまではやめねェ」
「そんなの、無理……だ、よ……っ」
「無理じゃねェッ!」
「っあ……っ!」
首筋から耳へと移り、耳朶を噛む。思わず反り返る柚希を逃さぬよう、畳に強く押さえつけながら銀時は言った。
「虚ろな意識の中、お前がココを出て行ったのに気付いた時……俺がどんな思いだったか分かるか? 追いかけたいのに体が動かなくて、もがいてるしか無かった俺の気持ちが……ッ!」
「っく……ふぁ……っ」
身を捩る柚希の耳に舌を這わせながら、襟を掴む。強引に手を割り入れ、下着ごと胸元を開かせた瞬間。
「な……んだよ、これ……」
限界まで大きく見開かれた銀時の瞳に映っているのは、柚希の心臓の位置にある模様。うっすらと浮かび上がるそれは、見覚えのある形をしていた。
「柚希、お前……っ」