第三章 〜夜叉〜(70P)
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「それもそうだな。そんじゃ高杉、桂! まずはおっさんを潰すぞ!」
「うるせェ。てめェに指図される覚えはねェよ」
「銀時、教えを乞う相手に対する言葉ではないぞ。己の立場をわきまえろ」
「いやちょっとお前ら。戦う前から足並み揃ってねぇのかよ」
見事にバラバラな子供たちに呆れる畑中。だが、
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねェよ。行くぜ!」
と銀時が畑中に向かって走り出せば、当たり前のように高杉と桂も走り出す。
三人の連続攻撃、そして同時攻撃も息はぴったりで、気を抜けば本当に畑中が潰されてしまいそうだ。
「へぇ、なかなかやるじゃねーか」
「おっさん、俺たちを舐め過ぎだって―の。そこらの大人よりよっぽど強いってのは、おっさんも知ってんだろ?」
「ほう、強い……ね」
銀時の言葉に、畑中の纏う空気が変わる。
「確かに年の割には強ぇな。この調子なら、しっかりと修行を積めば嬢ちゃんとの再会の日は近いかもしんねー。だが……」
そこまで言った畑中は、殺気の籠った視線を三人に向けた。
「現実が見えてねぇ」
言葉と同時に、銀時たちが背中に感じたのは、鋭い痛み。
浅いながらも背中を切り裂いたのは、いつの間にか放たれていた扇子の玉だった。
「まずはお前らの自信を打ち砕くところから始めるか」
柚希が使っている物と同じはずなのに、全く違う存在感を放つ扇子。必死に戦う三人だったが、その竹刀は爪の先ほども畑中に触れる事は出来ない。
「戦場で自らが生き延びるだけでなく、何かを護りたいってんなら……ただ剣の技術だけを磨いても意味がねーんだよ」
ズシャアッ! と大きな音を立て、銀時たちが地面に叩きつけられる。想像を遥かに超える畑中の強さに、銀時達は成すすべが無い。
「そこらの大人より強いだぁ? まあそうだろうよ。道場剣術しか知らない輩になら、そこそこ勝てるだろうさ。だがお前たちがこれから相手にしようとしてるのは、常に命のやり取りをしてる天人だ。いかにして相手を殺すかを常に考えてる、戦いのプロだ。そんな奴らと戦う為には、相手を殺せるだけの精神力がいる。目の前の命を奪っても尚、自分を保てるだけの強い心がいるんだよ」
地面に転がり、痛みを堪えている三人を冷たく見下ろしながら、畑中は言った。
「その事を理解するためにも、お前たちはまずたっぷりと地獄を味わえ――!」
「うるせェ。てめェに指図される覚えはねェよ」
「銀時、教えを乞う相手に対する言葉ではないぞ。己の立場をわきまえろ」
「いやちょっとお前ら。戦う前から足並み揃ってねぇのかよ」
見事にバラバラな子供たちに呆れる畑中。だが、
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねェよ。行くぜ!」
と銀時が畑中に向かって走り出せば、当たり前のように高杉と桂も走り出す。
三人の連続攻撃、そして同時攻撃も息はぴったりで、気を抜けば本当に畑中が潰されてしまいそうだ。
「へぇ、なかなかやるじゃねーか」
「おっさん、俺たちを舐め過ぎだって―の。そこらの大人よりよっぽど強いってのは、おっさんも知ってんだろ?」
「ほう、強い……ね」
銀時の言葉に、畑中の纏う空気が変わる。
「確かに年の割には強ぇな。この調子なら、しっかりと修行を積めば嬢ちゃんとの再会の日は近いかもしんねー。だが……」
そこまで言った畑中は、殺気の籠った視線を三人に向けた。
「現実が見えてねぇ」
言葉と同時に、銀時たちが背中に感じたのは、鋭い痛み。
浅いながらも背中を切り裂いたのは、いつの間にか放たれていた扇子の玉だった。
「まずはお前らの自信を打ち砕くところから始めるか」
柚希が使っている物と同じはずなのに、全く違う存在感を放つ扇子。必死に戦う三人だったが、その竹刀は爪の先ほども畑中に触れる事は出来ない。
「戦場で自らが生き延びるだけでなく、何かを護りたいってんなら……ただ剣の技術だけを磨いても意味がねーんだよ」
ズシャアッ! と大きな音を立て、銀時たちが地面に叩きつけられる。想像を遥かに超える畑中の強さに、銀時達は成すすべが無い。
「そこらの大人より強いだぁ? まあそうだろうよ。道場剣術しか知らない輩になら、そこそこ勝てるだろうさ。だがお前たちがこれから相手にしようとしてるのは、常に命のやり取りをしてる天人だ。いかにして相手を殺すかを常に考えてる、戦いのプロだ。そんな奴らと戦う為には、相手を殺せるだけの精神力がいる。目の前の命を奪っても尚、自分を保てるだけの強い心がいるんだよ」
地面に転がり、痛みを堪えている三人を冷たく見下ろしながら、畑中は言った。
「その事を理解するためにも、お前たちはまずたっぷりと地獄を味わえ――!」