白銀の世界で
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月島の手はためらいなくさくらのスカートのホックを外した。
「なにを・・・!!」
下ろされないようにスカートを引っ張るが、大人の男性の力に敵うはずもない。
「なにって・・・隠すのは服の中だけとは限らないだろう?」
さも当然、というような口ぶりで鶴見が言った。
その言葉の意味することに思い至り、さくらは息をのんだ。無慈悲な男たちの表情に後ずさる。逃げなくては。頭では警報が鳴っている。しかし、体はこわばって思うように動かない。後ずさる足は床に落ちたスカートに絡まり、後ろへ倒れ込んでしまう。
「怖がる必要はない。これで君の潔白が証明されれば帰してあげよう。」
ゆっくりと足を進め、さくらに近寄る鶴見から逃げようと、出口の扉へと体を向けた。しかし、鶴見の方が行動は一歩早く、床に身を投げ出したさくらに覆い被さるようにして鶴見が囁いた。
「男二人に検分されるのは恥ずかしいだろう。私の手ずから確認してあげよう。」
鶴見の厚い手が太ももを這うように動く。それに体が強ばり、ちりちりと不快な熱が灯った。
「・・・っや・・」
言葉の抵抗など意味をなさず、鶴見の手は下着へと伸びる。サイドの紐に手がかかるところで鶴見の指が絡んだ。このままでは本当に・・・。月島の方へ目を向けるも、こちらから視線を外すように向こうの壁を見つめていた。
それからは事が終わるのを耐えるより他なかった。男の指が、瞳が、さくらの隅までくまなく探った。泣いて喚いても男たちの表情は変わらず、鶴見の方はわずかに喜色を滲ませていた。その表情を見ると、この男を喜ばせてなるものか、とさくらは感情のこもらない瞳で天井の木目を眺めることに徹した。
早く終わればいい。
地獄のような時間は何時間にも感じられた。ここに来てから、人生でこれほどの屈辱を味わったことはなかった。明治の男にとって、女とはこれほどの価値なのだ。軍人にとっての私など、人とさえみられていない。その事実に胸が押しつぶされるような悔しさと絶望感が襲った。まるで、何も感じない人形相手のような、優しさのかけらも無い行為に、自分の存在を否定されているように感じた。
鶴見の闇のような深い瞳がさくらから視線を外し、月島に向けられたことで、この時間がようやく終わりを告げた。
「見当たらないね。」
そう言って鶴見はハンカチで丁寧に手を清めた。
「…これで、満足ですか。」
乱された服を手繰り寄せ、さくらは鶴見を睨みつけた。
「月島、彼女に茶を。」
再び椅子に座って寛ぎながら、部下に指示を飛ばした。
「結構です…!」
こんな状態でよく茶を勧められるものだ。さくらにとって、それはただただ不快でしかなかった。こんな空間一刻も早く出ていってやる。と、意気込んでドアノブに手をかけようとした。しかし、そこで鶴見の声がかかった。
「まだ、満足ではないのだよ。」
振り向くと鶴見が意地の悪い笑みを浮かべている。
「いま、君の職場で荷物を調べさせている。それが確認できるまではしばらくいてもらうよ。」
やはり、帰す気などさらさらないのだ。
鶴見の楽しそうな表情が全てを物語っていた。
「なにを・・・!!」
下ろされないようにスカートを引っ張るが、大人の男性の力に敵うはずもない。
「なにって・・・隠すのは服の中だけとは限らないだろう?」
さも当然、というような口ぶりで鶴見が言った。
その言葉の意味することに思い至り、さくらは息をのんだ。無慈悲な男たちの表情に後ずさる。逃げなくては。頭では警報が鳴っている。しかし、体はこわばって思うように動かない。後ずさる足は床に落ちたスカートに絡まり、後ろへ倒れ込んでしまう。
「怖がる必要はない。これで君の潔白が証明されれば帰してあげよう。」
ゆっくりと足を進め、さくらに近寄る鶴見から逃げようと、出口の扉へと体を向けた。しかし、鶴見の方が行動は一歩早く、床に身を投げ出したさくらに覆い被さるようにして鶴見が囁いた。
「男二人に検分されるのは恥ずかしいだろう。私の手ずから確認してあげよう。」
鶴見の厚い手が太ももを這うように動く。それに体が強ばり、ちりちりと不快な熱が灯った。
「・・・っや・・」
言葉の抵抗など意味をなさず、鶴見の手は下着へと伸びる。サイドの紐に手がかかるところで鶴見の指が絡んだ。このままでは本当に・・・。月島の方へ目を向けるも、こちらから視線を外すように向こうの壁を見つめていた。
それからは事が終わるのを耐えるより他なかった。男の指が、瞳が、さくらの隅までくまなく探った。泣いて喚いても男たちの表情は変わらず、鶴見の方はわずかに喜色を滲ませていた。その表情を見ると、この男を喜ばせてなるものか、とさくらは感情のこもらない瞳で天井の木目を眺めることに徹した。
早く終わればいい。
地獄のような時間は何時間にも感じられた。ここに来てから、人生でこれほどの屈辱を味わったことはなかった。明治の男にとって、女とはこれほどの価値なのだ。軍人にとっての私など、人とさえみられていない。その事実に胸が押しつぶされるような悔しさと絶望感が襲った。まるで、何も感じない人形相手のような、優しさのかけらも無い行為に、自分の存在を否定されているように感じた。
鶴見の闇のような深い瞳がさくらから視線を外し、月島に向けられたことで、この時間がようやく終わりを告げた。
「見当たらないね。」
そう言って鶴見はハンカチで丁寧に手を清めた。
「…これで、満足ですか。」
乱された服を手繰り寄せ、さくらは鶴見を睨みつけた。
「月島、彼女に茶を。」
再び椅子に座って寛ぎながら、部下に指示を飛ばした。
「結構です…!」
こんな状態でよく茶を勧められるものだ。さくらにとって、それはただただ不快でしかなかった。こんな空間一刻も早く出ていってやる。と、意気込んでドアノブに手をかけようとした。しかし、そこで鶴見の声がかかった。
「まだ、満足ではないのだよ。」
振り向くと鶴見が意地の悪い笑みを浮かべている。
「いま、君の職場で荷物を調べさせている。それが確認できるまではしばらくいてもらうよ。」
やはり、帰す気などさらさらないのだ。
鶴見の楽しそうな表情が全てを物語っていた。