空を泳ぐ鯨 5.


 口の中でもペニスがぶくぶくぶくぶくっと膨らみ、後どばっと大量の苦い体液が何度にも分けて吐き出され、尾形の口のナカで勢いよく跳ねるソレはかなり元気が良く、びゅびゅっと飛ぶそのザーメンを何とか飲み下し続け、その間ずっと、勇作はのどを反らしそして背も反らせたままひくひくと身体を戦慄かせ、射精の快感に溺れている様子。
「ああっああっ……!! やっやっやっ、き、気持ちいっ……!! はああっ、あああああイってるっ、イってるっ……!! あああああっ、あああああああああっ!!」
 だんだんとザーメンの吐き出される量が減り、最後の一滴までもを吸い出すつもりでぢゅっと強く吸うと、どうやら呼び水になったらしい、またしても勇作の絶叫が響き渡る。
「やあああああっ!! だめ、だめまたイクッ!! い、い、イクッ!! ああああああああああイックうううううっ!!」
 腰がガクガクガクガクッと上下に跳ね上がり、またしても大量のザーメンが口のナカへと吐き出され、何度にも分けてのソレはかなり苦く不味いものだったがこれも勇作の味ということで連続イキした勇作のザーメンを味わいながらのどに通す。その間もずっと吸っていて、勇作にしてみれば天国がいつまでも続いている状態だと思われる。
 また身体がひくひくと戦慄いている。
「あは、あは、あはあああああああー……!! ああっああっ、い、イイッ……!! き、気持ちいっ、気持ちいっ!! はあっはあっ、あっあっあっあっ、未だ出るっ……!!」
 言葉と共にさらにびゅっと咥内にザーメンが飛び、それを飲み下したところで漸く、勇作も満足がいったのかどさっと布団の上に腰が落ちてきて、その拍子に口からペニスが抜け、勇作は顔を真っ赤に染めて荒く甘い吐息をついており、胸が激しく上下している。
 何とも艶めかしい様だ。我が弟ながら、なんて色気を発しているのか。思わず見入ってしまうと、勇作と眼が合いその眼は緩やかに弧を描き、眼に溜まった涙がぽろりと零れ、赤い頬に伝う。
「はあっはあっ、あにさま……気持ちよかった……ん、はあっはあっ、は、はっはあっ……」
 徐に勇作が身体を起こしたと思ったら、両手で頬を包み込まれ唇に吸いついてくる。その仕草は乱暴で、つい「んっんっ!」と啼いてしまうと啼き声ごと飲み込むように咥内に舌が捻じ込まれ、ナカを探るように大きく何度も舐めてくる。
 その情熱を絵にかいたようなキスに、つい尾形も乗ってしまい勇作の舌を絡め取って舐めると、勇作も同じように尾形の舌を絡めて吸い、そしてまた舌を食んできては舐めてくる。
 その間、引っ切り無しに甘い息が口のナカへと吐き出されてきて、尾形の口のナカはあっという間に勇作の味に塗り潰され、それでも未だ勇作はキスを止めることはなく、ますます興奮した様子で尾形の咥内を貪る勢いで舐めたくられる。
 そのあまりの激しさに呼吸すら困難になってきて、必死で勇作の頬を包む手を退けようとするが、何をムキになっているのか一向に離してくれず、爪を立てて引っ掻いても未だ口のナカを犯す舌の動きは止まることが無い。
「んっ! んっんっんっんっ、ンンッ!! ん、やっ……はな、しっ……!!」
「はあっはあっ、あにさま、兄様好き。大好き、愛してるっ……!! 愛してるっ!!」
「はっ、はあっはっはっ、分かったから、息を、させ、てっ……んンっ!! んっんっ、やっ……!!」
「息なんかしなくていいっ」
 何を言っているのか。息をしなければ死んでしまう。というより、これは暗に死ねといっているということだろうか。
 混乱する頭と酸欠の所為で頭の中がぼーっとしてくる頃、頬を包み込まれたままだんだんと体重をかけられ、ばさっと布団に沈みその勢いで唇が離れると、すぐにでも荒い息を吐きながら首元に顔を埋めて付け根を噛んでくる。
「あっあっ!! やっ、もうっ……!! 離してくださいっ!! あっあっ!! ンンッ!!」
 つい感じてしまい甲高い喘ぎ声を出してしまうと、明らかに触れている勇作の手のひらの温度が上がるのが分かった。
 今は尾形が動けないよう肩に手が乗っているが、痛いほどに熱い。触れている部分に焼き鏝を当てられているような気分だ。
「んっんっはあっはあっ、あにさま、兄様、あにさまっ……!! ずっと好きだった。好きだったんだ。好き、好き、はああっ大好きっ……!!」
 何度も首の付け根を甘噛みされ、舐め上げてくるソレについ感じてしまい、身体を捩らせるとそれすら抑え込むように肩を掴んでいる手に力が篭り、実際痛いほどだ。
 何がそんなに勇作の激情に触れたのか、今度は手が身体中を這い回るようになり、際どい内ももなども撫でられ、柔らかい肉を抓ってきたり撫でたりと何とも忙しい。
 そのうちに手は股間へ行き、欲望の赴くがままに手で扱いてくる。それに対し「あぁっ……!!」と声を上げると、勇作の唇は勢いのまま胸へと移動し、乳輪ごと口に含み吸ったり舐めたり左右交互に繰り返し、ひたすらに舌を使いれろれろと乳首を突いたり乳輪を舌で丸く辿ったりと様々な愛撫を施してくる。
 しかし、股間はいけない。もう既に勇作の痴態で勃起して苦しいというのに、今この刺激はつらい。
「やっやっ!! 勇作殿待って、や、だっ……!! あああああああっ!!」
 しかしそんな待ったは聞かず、勇作の舌はだんだんと下へと降りていって尾形がつい両脚を上げてしまうと股間が露わになる。
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