第二章 脱出、船



 このパートも、操作キャラはロックのままで進む。
 船内の探索が済んでいる場合は、レイルの部屋を残すのみなので、イベントが終わったら探索しておこう。
 レイルの部屋のイベントでは、主にヤートの今後の話が二人の間で話し合われるが、リーダーが不在のために結論は出ない。
 レイルとロックの間柄が垣間見えるシーンが続くが、これが普段通りの彼らの言動である。
 暗殺者同士ではあるが、フェンリル達のチーム内での結びつきは非常に強い。
 その結びつきこそが、この物語の核とも言える。






 レイルとの話が終わったら、クリスが待つ部屋に戻ろう。
 部屋に戻ると既にルークは部屋を出ており、クリスとの会話シーンが始まる。
 先程のレイルとの行為なんてどこ吹く風な様子のロックだが、クリスは基本的には控えめにしか受け入れない。
 それはクリスの殺人衝動を抑えるためで、ロックも彼には口では言いながらも求めることはしない。
 彼ともヤートの今後のことを話し合い、希望が見えたところでこのパートは終了する。








◯用語の補足◯

■結びつき
 フェンリル結成は、とある事件が発端である。
 その時に各方面から派遣された四人は初めて出会ったのだが、最初はお互いに殺意を向けるような関係だった。
 詳しくはここでは語らないが、その事件から彼らはフェンリルと名乗ることになる。
 共に死線を潜り抜けた関係は、最高の絆を彼らに与え、特に指針を決めるリーダーであるクリスの判断基準に大きな影響を与えた。
 初めて出来た仲間のことを、彼らは本当に大切に思っている。


■殺人衝動
 クリスの衝動は純粋な殺人だけではない。
 それに付随する食殺が特に問題であり、人を食べるために殺すため、本人にもコントロールが効いていないからだ。
 今では仲間という孤独から救う存在があるためか、任務中に血を見る程度である程度の抑えが効くようになったようだ。
 それは性欲にも深く直結しており、他のメンバーは彼に敵わないのは承知しているので、むやみに煽るようなことはしていない。
 しかしどうやら、彼より強くなり楽しみたいと考えているようで、それをクリス自身も楽しみにはしているようだ。
 時たまメンバーが溢すように、クリス自身は被虐的な喜びを感じるタイプである。







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