第二章 脱出、船





 ヤートの部屋に入ったら、このパートは全てイベントで終了する。
 故郷の話からロックの過去の話になるが、ここで登場する兄の存在はとても重要である。
 これから向かうデザートローズの情勢も含まれているので、覚えておくと良い。
 回想中はカメラの視点をコントロール出来るが、他に出来ることもないので、特に操作する必要はない。
 船内での会話に画面が戻ったら、ロックが一旦話を区切るので、もう一度話しかけると次のパートに移行する。








◯用語の補足◯


■兄の存在
 ロックの重力魔法や戦いの才能は父親譲りだが、剣さばきだけは母親の教えである。
 これは兄と同じであり、それにプラスして兄は母親の血筋である光属性魔法を使用することが出来る。
 元来魔法の得意属性は、生まれながらの才能の部分が大きい。
 フェンリルにおいてはルークとロックは魔法の才能に恵まれているが、クリスとレイルは苦手な分類である。
 特にレイルは帯電体質によって誤魔化されているが、本来の雷属性の魔法の才能は低い。


■ロックが一旦話を区切る~
 普段から余裕のある笑みを崩さない彼の表情は、自身の過去を話す時も変わらない。
 それは彼の中では家族という存在自体が、ねじ曲がってしまっているからである。
 自身を産み出した父親を悪魔と呼び、蓋をする母親に恐怖を感じ、兄に対してはあらゆる欲の捌け口ですらない。
 特異な感情をそれぞれに持ってしまったがために、彼の人生は大きく――彼から言わせたら最初から――歪んでいく。




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