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「おはよぉ。」
名無し先輩がそう言いながら僕の肩を叩いた時、いつもと違う違和感を感じた。
「…?おはようございます。」
先輩は僕の顔を見て上機嫌な笑顔だ。
「ほら、ほよ行かな授業遅れるで。急ぎや。」
「先輩、その話し方は何ですか?」
「今日は方言の日ぃて決めてん。私、日本の関西ってとこに住んでるやん?」
「…初耳です。」
名無し先輩は知らんかった?!とびっくりしてみせた。
「関西弁ゆーて、日本の方言やな。
ここ来てからは東京弁使うことにしてんねんけどな、やっぱり関西弁しゃべりたなんねん。」
先輩が早口で訳の分からないことを言うので僕はついていけない。
「あ、ほら、もう時間ないやん。
早よ行き!ほなまた後でなぁ!」
手を振りながら先輩は走り去ってしまった。
「この薬草は日本にないで。こっち来て初めて見てめっちゃ感動したもん。」
先輩が僕の薬学の教科書を指差してそう言う。
「セブルスの教科書はほんまいつ見ても凄いわ。ほんま薬学好きなんやなぁ。」
語尾に『〜なぁ』と言われると、僕は何だか恥ずかしい。
「天才ちゃう?!」
「今頃気がついたんですか?」
「あはは!!よう言うわ!!!」
先輩が笑いながら僕の肩を手の甲でポンと叩いた。
「そや、将来ここの薬学の先生なったらええやん。絶対なれるわセブルスやったら。」
そう言いながら僕の目を見つめる。
「…僕は…教授って柄じゃないです…。」
「…。ほんまやな。よう考えたらあんたコミュ障やもんな。」
先輩は僕の顔を見て何かを待っている。
「ほら、ここはなんでやねん!!って突っ込んでくれなアカンとこやん!!」
困惑した僕を見てケラケラ先輩が笑うので、ピンス先生に睨まれて図書館から追い出されてしまった。
「先輩のせいで追い出されたじゃないですか!」
「ごめんやで。」
全然反省してないそぶりだ。
「そんな怒らんといてぇや。」
ため息をつく僕を見てヘラヘラしている。
方言を使う先輩はいつにも増して不真面目に見えてイライラしてきた。
「先輩、いい加減にしてください!その言葉使いもやめてください!」
先輩は立ち止まって、僕をポカンとした目で見つめた。
ふたりの間に沈黙が走る。
「…方言は今日だけやもん!セブルスなんかキライ!」
先輩はプイッと顔を背けて僕を置いて行ってしまった。
僕はひとりベッドに座って先輩の事を考えた。
しまった…言い過ぎてしまった…
明日から先輩が僕に話しかけてくれなかったら?
きっと凄くつまらない、長い1日を過ごすことになりそうだ。
それは嫌だ。
一緒にいるとイライラさせられたり、呆れることばかりする先輩だけど隣にいないと何だか寂しい。
僕は思いついて机の引き出しを開けた。
中をゴソゴソやってみる。
あった!使おうと思って買ったものの、僕にはどうも合わなくてそのままにしていたガラスのペン。
高価なものでは無いけれど、先輩は絵を描くから喜ぶかもしれない…。
談話室に降りていくと、もうみんな寝てしまったのか人気は無い。
背もたれの立派な椅子に近づいて後ろから覗き込む。
いた!先輩だ。
この椅子は先輩の定位置で、いつもこの椅子で夜遅くまで居眠りするんだ。
「…名無し先輩。」
先輩は顔に本を広げて寝そべっている。
「…まだ今日終わってへんから大阪弁やで。」
先輩のムッとした声が本の下から聞こえた。
「…先輩、すいませんでした。」
「……。」
「僕が言い過ぎました…。」
先輩の目が本の上から現れた。
「怒ってますか?」
「めちゃめちゃ。」
「それは凄く怒ってるという意味ですか?」
「…そやで。」
僕はガラスペンの入った細い箱を先輩に差し出した。
「!…なんなん?!」
名無し先輩がガバッと椅子から身を起こして本が床に落ちる。
僕を見る先輩はもう笑顔だ。
「お詫びに。プレゼントです。」
箱を見る先輩の頬にサッと赤みが指したように見えたのは気のせいだろうか。
「開けてもいい?」
「そうぞ。新品じゃなくてすいません。」
白く小さな手で先輩が箱を開けて、小さく声を出した。
「めっちゃキレイ…。」
「絵を描く時に使ってください。」
先輩の反応が可愛らしくて僕は自然と笑顔になる。
「めっちゃ気に入った!
ありがとぉ…ずっと大事にする。」
箱を大事そうに胸に抱いて、名無し先輩が僕を見つめた。
「…セブルスのことキライゆーたけど、嘘やで?
めっちゃ好き!」
ボッと火を吹いたように僕の顔面が熱くなる。
先輩はじっと僕の目を見た後、悪戯な笑みを浮かべた。
「照れたん?私のこと好きなん?」
「なっ!僕はちゃんと好きな人がっ!」
「嘘やん!今めっちゃ顔喜んどったで?!好きなんやろ?私のこと!」
「なんでやねん!!!!」
それ!!!と先輩は笑いながら僕にgoodと指を突き出した。
***************
「ツッコミゆーねん。勢いが大事やで。ボケたら即ツッコむ!ほなボケるで?」
ゴクリ…(構える僕)
「セブルス、後ろにリリーおんで!」
「なんでやねん!!!」
「……。」
「…何ですか?」
「ほんまにおんで。やほ、リリー!今日も可愛いなぁ!」(手を振る先輩)
「先輩、シバキますよ?」
名無し先輩がそう言いながら僕の肩を叩いた時、いつもと違う違和感を感じた。
「…?おはようございます。」
先輩は僕の顔を見て上機嫌な笑顔だ。
「ほら、ほよ行かな授業遅れるで。急ぎや。」
「先輩、その話し方は何ですか?」
「今日は方言の日ぃて決めてん。私、日本の関西ってとこに住んでるやん?」
「…初耳です。」
名無し先輩は知らんかった?!とびっくりしてみせた。
「関西弁ゆーて、日本の方言やな。
ここ来てからは東京弁使うことにしてんねんけどな、やっぱり関西弁しゃべりたなんねん。」
先輩が早口で訳の分からないことを言うので僕はついていけない。
「あ、ほら、もう時間ないやん。
早よ行き!ほなまた後でなぁ!」
手を振りながら先輩は走り去ってしまった。
「この薬草は日本にないで。こっち来て初めて見てめっちゃ感動したもん。」
先輩が僕の薬学の教科書を指差してそう言う。
「セブルスの教科書はほんまいつ見ても凄いわ。ほんま薬学好きなんやなぁ。」
語尾に『〜なぁ』と言われると、僕は何だか恥ずかしい。
「天才ちゃう?!」
「今頃気がついたんですか?」
「あはは!!よう言うわ!!!」
先輩が笑いながら僕の肩を手の甲でポンと叩いた。
「そや、将来ここの薬学の先生なったらええやん。絶対なれるわセブルスやったら。」
そう言いながら僕の目を見つめる。
「…僕は…教授って柄じゃないです…。」
「…。ほんまやな。よう考えたらあんたコミュ障やもんな。」
先輩は僕の顔を見て何かを待っている。
「ほら、ここはなんでやねん!!って突っ込んでくれなアカンとこやん!!」
困惑した僕を見てケラケラ先輩が笑うので、ピンス先生に睨まれて図書館から追い出されてしまった。
「先輩のせいで追い出されたじゃないですか!」
「ごめんやで。」
全然反省してないそぶりだ。
「そんな怒らんといてぇや。」
ため息をつく僕を見てヘラヘラしている。
方言を使う先輩はいつにも増して不真面目に見えてイライラしてきた。
「先輩、いい加減にしてください!その言葉使いもやめてください!」
先輩は立ち止まって、僕をポカンとした目で見つめた。
ふたりの間に沈黙が走る。
「…方言は今日だけやもん!セブルスなんかキライ!」
先輩はプイッと顔を背けて僕を置いて行ってしまった。
僕はひとりベッドに座って先輩の事を考えた。
しまった…言い過ぎてしまった…
明日から先輩が僕に話しかけてくれなかったら?
きっと凄くつまらない、長い1日を過ごすことになりそうだ。
それは嫌だ。
一緒にいるとイライラさせられたり、呆れることばかりする先輩だけど隣にいないと何だか寂しい。
僕は思いついて机の引き出しを開けた。
中をゴソゴソやってみる。
あった!使おうと思って買ったものの、僕にはどうも合わなくてそのままにしていたガラスのペン。
高価なものでは無いけれど、先輩は絵を描くから喜ぶかもしれない…。
談話室に降りていくと、もうみんな寝てしまったのか人気は無い。
背もたれの立派な椅子に近づいて後ろから覗き込む。
いた!先輩だ。
この椅子は先輩の定位置で、いつもこの椅子で夜遅くまで居眠りするんだ。
「…名無し先輩。」
先輩は顔に本を広げて寝そべっている。
「…まだ今日終わってへんから大阪弁やで。」
先輩のムッとした声が本の下から聞こえた。
「…先輩、すいませんでした。」
「……。」
「僕が言い過ぎました…。」
先輩の目が本の上から現れた。
「怒ってますか?」
「めちゃめちゃ。」
「それは凄く怒ってるという意味ですか?」
「…そやで。」
僕はガラスペンの入った細い箱を先輩に差し出した。
「!…なんなん?!」
名無し先輩がガバッと椅子から身を起こして本が床に落ちる。
僕を見る先輩はもう笑顔だ。
「お詫びに。プレゼントです。」
箱を見る先輩の頬にサッと赤みが指したように見えたのは気のせいだろうか。
「開けてもいい?」
「そうぞ。新品じゃなくてすいません。」
白く小さな手で先輩が箱を開けて、小さく声を出した。
「めっちゃキレイ…。」
「絵を描く時に使ってください。」
先輩の反応が可愛らしくて僕は自然と笑顔になる。
「めっちゃ気に入った!
ありがとぉ…ずっと大事にする。」
箱を大事そうに胸に抱いて、名無し先輩が僕を見つめた。
「…セブルスのことキライゆーたけど、嘘やで?
めっちゃ好き!」
ボッと火を吹いたように僕の顔面が熱くなる。
先輩はじっと僕の目を見た後、悪戯な笑みを浮かべた。
「照れたん?私のこと好きなん?」
「なっ!僕はちゃんと好きな人がっ!」
「嘘やん!今めっちゃ顔喜んどったで?!好きなんやろ?私のこと!」
「なんでやねん!!!!」
それ!!!と先輩は笑いながら僕にgoodと指を突き出した。
***************
「ツッコミゆーねん。勢いが大事やで。ボケたら即ツッコむ!ほなボケるで?」
ゴクリ…(構える僕)
「セブルス、後ろにリリーおんで!」
「なんでやねん!!!」
「……。」
「…何ですか?」
「ほんまにおんで。やほ、リリー!今日も可愛いなぁ!」(手を振る先輩)
「先輩、シバキますよ?」