短編、中編集

ジルルと俺はただ他愛のない話をする。ジルルは知らないが俺にとっては取り留めのない話をするこの時間が大切なのだ。
話している途中でジルルの通信機が鳴る。
「ニャルル?どうした?」
ニャルル曹長からの通信のようだった。
「そうか……嗚呼わかっている。すぐに向かう」
何か押し殺すような顔をした。
通信が終わる。
「どうかしたのか?」
「いや、任務が入った」
「そうか、続きは時間が合った時にだな」
「嗚呼、じゃあな」
寂しそうな顔をしてジルルは歩いていった。その時何故そんな顔をしたのか不思議に思っていたが次の日になった時に答えがわかった。





あいつは、ジルルはケロン軍を抜けたのだった。
2/27ページ
スキ