短編、中編集

家だと集中しにくいので教室で課題をしていると俺以外に残っていたカースト上位にあたる奴らが話し始めた。
「なあ久慈川ってさ命令したらヤれそうじゃね」
「はあ?お前ソッチ系なわけ?」
「いや違うけどさ。久慈川だったらいける気がするんだわ」
と始めのうちはどのクラスの女子とやれるなどと話していたのに同じクラスの久慈川の話になっていた。
(始めの女子の話しですら気持ち悪いのに久慈川のこともそういう目でみてるの気持ち悪いだが)
と流石に声に出すことはできないが心の中で2人に対して言う。
気を取り直そうと課題に目を向け問題文を読むが集中できず繰り返し同じところを読んでしまう。いじめ覚悟で文句を言うべきかと持っていたシャーペン置き立ち上がろうとすると一瞬で螺子が現れ体を貫いていた。その光景に力が抜け椅子に座り込んでしまう。
(この螺子には見覚えがあるこの螺子を出せるのは)
『全く未国ちゃんをそうな風に見ていいのは僕だけなんだから。だから僕は悪くない』
球磨川生徒会長だった。
次は自分なんじゃないかと恐怖から歯がガチガチとなり心臓の鼓動が速くなるのを感じる。
『僕は悪くないよね』
何も写していないような目が俺を射抜いた。
「は、はい」
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い
『君は何も言ってなかったし別にいいかな』
俺に興味を無くしたようで視線を外し、手に持っていた螺子を話していたやつらの体に打ち込んだ。
特に何かがあるわけではなく球磨川生徒会長は教室を出て行った。
俺は力が抜けしばらくの間立つことが出来なかった。

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