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短編、中編集


捏造設定注意

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「強化薬を使い続ければ死にますよ」
「強化薬を使うのをやめればあと一年生きられますよ」
強化薬の使い過ぎにより余命宣告された。
やめても一年やめなければさらに短くなるかと聞こえるか聞こえないかの声で言う。
「でも決めるのはジルル少尉ニャ」
いつもの口調に戻った俺の部下で隊の頭脳にあたるニャルルが言う。
「明日から一週間ほど休暇に入るニャその間に考えるといいニャ。僕は使い続ける方をを選択しても異存はニャいニャ」
マスクをしていて正確には分からないがニャルルは笑みを浮かべて言った。


ニャルルが(勝手に)改造した研究室を出る。
「ジルル少尉」
「⁈ガルル中尉」
出て廊下を少し歩いたところでガルルに声をかけられる。ガルルに声をかけられたことで俺は胸の鼓動が速くなるのを感じる。俺はガルルのことが好きだ。親愛や友愛ではない愛情をガルルに抱いている。だから声をかけられて胸が高鳴らないわけがないんだ。
その時俺はふとガルルに余命のことを告げてみようかという気持ちになる。そして死ぬまで恋人になんて思考がよぎったがすぐに頭を振る。その行動にガルル目が少しつり上がる。
「どうかしたのか?」
ガルルに聞かれる。
「…もし、俺の余命が、あと、一年、だとしたら、どう、思う?」
「な、なーんてな。はは」
すぐに言ったことに後悔し誤魔化す。
「嘘なのか」
ガルルの真剣な顔に向けていた視線を外す。
「ジルル」
階級を外して名前を呼ばれる。
「嘘じゃ、ない」
視線に耐えきれずに言ってしまった。
「ジルル」
またガルルに名前を呼ばれ視線をガルルの顔に戻す。
「俺は、お前が好きだ」
え、
「残りの一年の人生を俺にくれないか」
「嘘、だろ」
「俺は本気だ」
「よ、よろしくお願いします」
「よろしくなジルル」







あとがき
強化薬とは任務の時に手に入れた危険薬物からニャルルが独自で作ったもので上層部にも報告していない代物です。大幅な人体強化の代償に寿命が縮むといったものです。
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