特に何事もなく階段を上り終える。
「あ、チィー」
キルアに声をかけられ顔を向けるとゴンと座っていた。
「キルアと」
「俺はゴン」
「俺はチィータン、チィーで構わない」
ゴンと俺は自己紹介をする。
(ゴンとはしてなかったけかあ)
少しするとレオリオが息を切らして着き、クラピカが着く。
「やあクラピカ」
「ここがゴールか？」
「違うってさ」
「そうか」
少しすると霧が晴れてきた。
(確かヌメーレ湿原、通称詐欺師の 寝座（ねぐら）で奇怪な動物が住んでいる場所だったか)
「十分注意して下さい。騙されると」
「死にますよ」
と言うと背後でシャッターの閉まる音がし向く
「待ってくれ〜」
と受験者が手を伸ばしていたが無慈悲にもシャッターは閉まる。
(このシーン好きなんだよなあ)
物思いに耽っている間にサトツさんの話は終わっていた。
「ふざけた話だぜ。騙される事が分かってて騙されるわけねえだろ」
とレオリオは言う。
(まあそう言ってしまう気持ち、分かるだよなあ)
「騙されるなあ！」
「だから騙されねえって」
と言うレオリオは声のした方を向く。
傷だらけの男が出てきた方を受験者達が向く。
「そいつは嘘をついている！」
とその男はサトツさんを指差した。
「本物の試験官じゃない！俺が本物だ」
と自分を指差した。
男の言葉を聞き一部の受験者(レオリオ含む)達が困惑する。
「これを見ろ」
と人面猿を出し、受験者達が驚く。
「わあサトツさんそっくり」
(くっっ、何でか分かんないけどこのシーン笑っちゃうだよ)
必死でポーカーフェイスを維持する。
心中笑っているとサトツさんに向けられる敵意を一部の受験者達から感じる。
(やばいもうあのシーンじゃないか！)
思ったのも束の間男とサトツさんに数枚のトランプが飛ぶ。
無常にも男にトランプが突き刺さり倒れるがサトツさんはキャッチする。
(おお〜カッコよ！サトツさんカッコよ！)
「フフフ♠︎、成る程成る程これで決定♦︎。そっちが本物♣︎」
受験者達がサトツさんの方を向く。
人面猿が目を覚まし早速さと逃げていった。
（ああもうかっこいいなあもう！ヒソカのくせにかっこいいなあもう！かっこよかったから俺に投げてきたトランプも許す！）
そうサトツさんとあの男以外に俺にもトランプが飛んできていたが俺の念能力無数の銃と弾丸（カウントレス・ガン・バレット）を発動し撃ち落とした。発砲音がするとバレるので音が出ない銃を具現化した。
「即刻失格にします。よろしいですね」
「はいはい♦︎」
(あ、もうそんな所ですか)
心中興奮していた間にヒソカはサトツさんから注意を受けていた。
何処からか飛んできた烏に先程の男は食われていた。サトツさんが説明をし終える。
「では参りますよ」
と言いまた歩き出しその後を走り追いかける