【ss/not夢】イーガ団員の日常話


「ドカーン!バキーン!プキュキュキュキュ!!
俺様の攻撃を受けて見ろ!バヒューン!後は任せたぞ!
御意に、コーガ様!任されたし!ボオオオン!
英傑を倒した!コーガ様凄い!幹部殿も凄い!
ご褒美はバナナだ、むしゃあ!コーガ様に栄光あれ!


 俺は、今まさに筆を走らせていた紙をぐしゃぐしゃに丸めて、部屋の隅に投げた。
 こんなんじゃ駄目だ。全然感動的じゃない。全然面白くない。何より絶対に、誰の目にも留まらない。「あ~」と呻きながら机に突っ伏して後頭部を掻きむしっていると、既に寝ていたはずの同僚から「うるせぇ!」と怒鳴られた。
 今は隠密のイーガといえど睡眠する者の多い時間帯。俺は「すみません」と素直に謝った。

 数か月前ならば、荒涼としたハイラルの地を駆ける体育会系俺が、こんな紙と筆を並べた机の前で頭を抱えることなんてあり得なかったろう。弓も短刀もスマートに扱える俺が、こんなみみっちいことで呻くなんて、ありえなかった。
 なぜこんなことになってるかと言えば、何のことは無い些細な変化に、全ての原因が集約されている。

 この度俺は、絵心っつーもんに目覚めちまったのだ。


 きっかけは、数年前のこと。
 100年の間眠りについていたという回生の近衛騎士が、今生に顕現した。その形相は恐ろしく、魔物を屠るついでと言わんばかりにイーガの団員へ矢を射る目つきは、鬼そのものだった。
 当時、新人としてハイラルで諜報していた俺も、御多分に漏れず剣の錆となった。しかしいくら鬼のような人間だったとしても、命までとることに躊躇があったのだろう。浅く皮膚を斬られただけで命からがら逃げだせた俺は、彼奴へのトラウマを植え付けられはしたものの、また現場の人間として任に就くことになった。

 近衛騎士と戦闘を交わした団員は数多く、酒の席はいつも彼奴の話で持ちきりだ。会ったことのある団員は、いずれも幹部や構成員という立場を超えて彼奴の恐ろしさと形相について盛り上がった。
 鬼のようだとか、意外と優男だったとか、モリブリンみたい、いやライネルみたいだったとか。恐怖を表した言葉の数々は留まることを知らず、話を耳に通すだけで実際に見えたことのない団員は怯むばかり。
 まるで連想ゲームの如く、最終的には背丈ほどの尾があり、空を覆うほどの羽があり、頭が3つで空を飛び火を噴き氷の礫を降らせ雷を轟かせるという、どこかで聞いたような話を信じている団員までいたくらいだ。

 俺のその行動は、単なる思い付きだった。昨晩盛り上がった近衛騎士の話と、必要以上に肩を震わす新人団員に、誰も共通していない彼奴へのイメージ。何の気なしに、一度見えた彼奴の顔を思い出しながら筆を走らせた。
 己が感じた恐怖と鬼のような形相、そして実際の姿形をない交ぜにし、念を込めつつ絵を描いたのだ。

「なにしてんだ・・・・・・それはまさか・・・・・・」

 後ろを通りかかった同僚が、ぴたりと足を止めて覗き込んできた。業務外の手遊びをしていた自覚もあり、「あんだよ」と居住まいの悪さを隠すために睨めば、同僚にひょい、と紙を取り上げられる。
 あっ、と文句を言おうと口を開けば、それより先に「すげえ!!」という、思ってもみなかった感嘆の声が聞こえてきて、声を飲み込んだ。

「これ、例の姫付きの騎士だろ!?お前が今ここで描いたのか!?」
「お、おお。そうだが」
「絵上手だなぁ!そんな才能があるなんて知らなかった!俺もあいつにはしてやられたが、正にこんな感じだった!」

 まさかの大絶賛だった。褒められると思わず、言葉なく唇を引き絞ると、同僚が「これ凄くないか!?」と周囲の人間にまで絵を見せ始めたのでさすがに狼狽した。
 しかし、見せた先でも「すごいな!?」「絵、上手ッ」「これあいつじゃん・・・・・・こわぁ・・・・・・すご」と口々に褒められたので、やめろよと言うに言えない。
 照れもあるが、それより居ても立っても居られない疼きが胸の内に染み出して、布団の上を転がりまわりたくなっていた。

 俺の描いた鬼の形相の近衛騎士は瞬く間に団内を駆けていき、あれよあれよという間に上役の目にも留まった。

「近衛騎士の実在を知らぬ者も多い。警戒を怠らぬためにも各支部にこれを貼り、団員に敵方の姿形を周知したいのだが、やってくれるか?」

 こんな相談を、憧れていた幹部さんから持ちかけられて嬉しくないわけがない。
 俺が業務の傍らに描いた十何枚と言う絵は、つつがなくハイラルの支部各地へとばら撒かれ、イーガの団員は漸く、騎士に対する共通認識を得ることに成功したのであった。

 寝る間を惜しんで絵を描く最中、朦朧としながらも得も言えない高揚がずっとあった。
 もっと描きたい。何か描きたい。俺の中に眠る高ぶりを、紙にぶつけたい。そして多くの団員に、見てもらいたい!
 気が付けば俺は、騎士の絵を描き終わり自由を得てからも、夜な夜な机の前で筆を走らせるのが日課となった。

 最初は、この前の騎士のように人の似顔絵を描き連ねた。
 とはいえ、同じ面をつけたイーガの仲間内ではいまいちウケず、ただ反逆の印を描くだけの期間となった。コーガ様を描いたら俄かに取り合いとなったので、もう二度と描くまいと静かに心へ誓った。
 結局は、道ばたで見かけた人間の顔を思い出しながら絵を描くことで溜飲を下げていたのだが、そんな俺に思わぬ転機が訪れる。

 諜報の一環として、とある馬宿を訪れたときのことだ。

 この時分、シロツメ新聞社なる新たな事業が手掛けた新聞とやらに目を通すのを、外回りでの決まり事としていた。
 何せ、ハイラルで起こった事件を一挙に知ることができる。真偽不明な情報が多いのも確かだが、暑くてなかなか足を向けづらいオルディン地方の情報さえ載っているのはありがたい。
 この日も俺は、顔なじみとなった馬宿の主人から新聞を受け取り、適当な場所へ腰かけて新聞に目を通し始めたのだ。

 紙を開いた途端、いの一番に視界へ飛び込んできたものに度肝を抜かれた。
 初めて知る情報があったからではない。文字ばかりが並ぶ中、ひときわ目立つそれは絵だった。
 しかも、縦4つ並べたマスの中に、それぞれ違う絵と、文字が描いてある。
 俺はこのとき見た絵の内容を、決して忘れないだろう。


『今日から四コマ漫画を始めんで!絵は若手ホープのサラバード君に任せるわ!』
『ツッコミが追いつかない!サラバード君じゃないし絵なんて描いたことないし!』
『新聞社の社員たるもの、なんでもこなせへんとな』
『自分が絵下手だからって・・・・・・』
『なんか言ったか?』
『バリバリやらせてもらいます!』


 あろうことか、上から順番に目を通すことで、ひとつの物語りとなっていたのだ。
 すごい。革命だ。鬼の騎士を同僚に見られた時くらい胸がどきどきした。俺は新聞だけ握りしめて、そのままアジトへとんぼ返りした。業務を放棄してなんで帰ってきてるんだと、幹部さんからは怒られた。

 机に向かって、紙に筆を走らせる。新聞社に倣い、マスを4つ。俺の頭の中に広がる世界を絵にしたためた。
 絵と文で紡ぐひとつの物語り。それまでに培った似顔絵の技術を駆使し、己の激情を滾らせた四コマが完成した。


『バナナは美味しいなぁ』
『あ、幹部さんだ!バナナ食べます?』
『うむ、いただこう。ありがとう』
『どういたしまして』


 出来上がったとき、紙面を埋め、己に迫って来るような絵の圧に手が震えた。
 俺は天才なんじゃないかと。最高の一枚が完成しちまったと胸が膨らんだ。

「お前、何やってるんだ。さっき怒られてなかったか?」

 こいつは本当にタイミングが良い。以前俺から鬼の絵を奪っていった同僚だ。
 俺は上ずり声で「ちょっとこれ見てくれよ!」と四コマを押し付けた。
 鬼気迫る俺の様子に狼狽えながらも応じてくれるこいつは良いヤツなんだろう。いや、少なくともこの時まではそう思っていた。

「ちょっと意味が分からないです」

 苦笑の声と共に突き返されたのは、俺が想像もしていないような残念な言葉だった。

「なん・・・・・・え?」
「バナナは美味しいけど・・・・・・食べて感謝されて、それが何?というか・・・・・・」
「え、でも繋がってて、俺の絵が、ひとつの話に」
「あー、まぁ、確かになぁ。でもちょっと、うーん」
「もう少しどこがダメなのか、教えてほしい」
「そんなこと言われても」

 正直、この四コマ漫画を見せたら、また絶賛されるに違いないと思っていた俺にとって、目の前の男のリアクションは受け入れがたかった。
 情けなくも、どうにか別の言葉を出さないかと追い縋ったが、結局はその品の無さが顰蹙を買ってしまったのだろう。理解者とすら勝手に思っていた同僚は、両手を突き出しながら後ずさりをし、さながら野生動物に刺激を与えないような恰好で静々とその場から去っていった。

 まさか渾身の絵が理解されないとは思わなかった。さっきまで己の目に飛び込んでくるほど圧倒的な存在感を放っていたその絵が、途端にくだらない塵芥に変わってしまったような気がした。
 『ちょっと意味が分からないです』と同僚の冷めた声が頭の中に反芻する。俺は手に持っていた紙をグシャグシャに丸めて、屑籠の中へ放り投げた。


 この出来事は、この頃すっかり絵心に目覚め、業務終わりには筆を走らせることが日課となっていた俺にとって、非常に大きな心の傷となった。
 思い出す度に腹が立つし、素晴らしい物ができたと思い込み、一瞬でも高揚した自分自身にむず痒くなる。

 その痒さを取り除くためにも辞めればいいのに、俺は絵を描くことをやめられなかった。
 内々に、どんどん表現したいものが溢れてくるのだ。だが描こうと筆を持つ度、また同僚の冷めた声と、ごみを見るような仕草が頭の中に再現される。
 あれだけ分かりやすくバナナへの愛情と、イーガ団で交わされている日常を具現化したものは無いというのに、彼に理解されなかったのが苦しい。何かまた絵にしたためたところで、また冷めた言葉を投げかけられたら、立ち直れないかもしれない。

 気付けば俺は、俺の絵に理解を示さなかったあいつを認めさせることばかりを考えるようになっていた。

 こんなどうしようもない俺に気付きを与えてくれたのは、またしても諜報の一環で、とある馬宿を訪れたときのこと。
 いかにハイラル広しといえど、割合に同じ道筋を歩いていれば、同じく放浪している旅人と何度も見え、顔なじみになることもある。一方で新顔を見つけたときは素性を知られないよう遠巻きに観察し、相手の情報を集めてから声をかけるのが通例だ。
 このとき見かけた新顔は、そんなイーガでの掟を忘れさせるほど、俺には衝撃的な存在だった。

「あッ、あなた・・・・・・、絵を描いてらっしゃるんですか!?」

 馬宿の真ん前にイーゼルを広げ、手狭なアジト内では決して広げられないような大きなキャンバスを前に筆を走らせる白髪の男。
 カカリコ村に住まうシーカー族の伝統衣装を身に纏ったそいつは、俺が羨むほどの圧倒的な存在感で、ハイラルの大自然を前に悠々と絵を描いていた。

「そうだが・・・・・・あなたは」

 訝しげな声。隠密の通例以前の問題で、初対面にしては遠慮がなかったなと思い当たる。
 「突然すみません」と居住まいを正して、俺は咳ばらいをした。

「実は俺も絵を描きまして・・・・・・趣味仲間がいないから、気が高ぶってしまいました。失敬」
「ああ、そうでしたか。絵を嗜むとは嬉しいなぁ、私も趣味仲間はいないもので。貴方もどうです、一緒に」
「あ、いえ。俺は筆絵でして・・・・・・外ではちょっと」
「ほぉー、なるほど。いつか貴方の絵も拝見したいものですな」

 描いた絵なら、いくつか荷物に忍ばせている。業務中にも良案を思いついたり、疼くような景色に出会ったときは即座にメモをとることを心掛けていた。
 拝見したい、という言葉に誘われて「だったら」と懐に手を伸ばしかけたが、そのまま考え直して口を噤み、拳を腰元へと下ろす。

「いや・・・・・・上手く描けなくて悩んでいたとこで・・・・・・見るに値しないものばかりですから・・・・・・」
「自分で作ったものを、そんな風に言うもんじゃない。見るに値しないなんて」

 穏やかな老顔が一転して吊り目になったので、俺は目を丸くさせた。
 含蓄のある響きに対し反射で「すみません」との謝罪が口をついて出る。

「急に申し訳ない。しかしね、芸術ってのは自分そのものですから。それを否定するのは、自分の人生を否定するのと同じですよ」
「そんな・・・・・・大袈裟な」
「大袈裟なもんか。自虐なんて気持ち良いのは言ってる瞬間だけで、本当は心の中で叫んでるはずだよ。見るに値しないなんて言いたくないし、誰にも言われたくない!ってね」

 男はふっとまた穏やかな色を瞳に宿して、つと息を吐いた。

「私は絵を描き始めて長いが、未だにまだまだだと感じている。でも自分を絵を見ると、封じ込めた感慨や高揚は当時のまま、まざまざと感じられる。絵は確かに、私たちの時間の、人生の一部を切り取ってるもんだ」
「そういう、もんですかね」
「君だって絵を描き始めたとき、楽しかったんじゃないか?だから趣味にしてるんだろう?」
「・・・・・・はい」
「やりたいと思う気持ちを大切にしたらいい」

 胸にじわじわと染み入ってくる言葉を頭の中で反芻していると、男はおもむろにキャンバスに筆を走らせ始めた。筆先に含んだ絵具を散らさんばかりの勢いで腕を振るう様は、鬼気迫るものがある。
 人様が絵を描くところなんて初めて見た俺は、彼の指先を食い入るように見つめた。いつもちまちまと小さい紙に描いている俺とは全く違う、猛々しい描き方だ。
 羨ましいな、楽しそうだな。頭に自然と上ってきた高揚感は、きっと絵を描き始めた当時と、同じ感覚だった。

「ふぅ・・・・・・こんなもんかな」

 男の額には玉の汗が浮いていた。拭った拍子、今度は緑の塗料が額に伸ばされるが、彼は気付いていないに違いない。
 なんとも間抜けな姿だが、俺にとってはそれすらもイカして見えた。
 完成した作品は、男の勢いの良さを体現するような力強いタッチが目を引く風景画だった。
 この頃、絵の知識を付け始めていた俺には、パースが狂っていたりとか、原色そのままの色使いとか、太陽だけがやけに記号化されていたりとか、気になるところがたくさんあった。「未だにまだまだだと感じている」と零した意味も分かる。
 しかしそんな未熟さよりも、出来上がった絵から感じるエネルギーと、男のやりきった表情に、俺は恐らく感動していた。

「素敵です。とても」
「ありがとう。今度は君のも見せてくれよな」

 にかっ、と歯を見せて笑った拍子、その気安さに促されて、俺は何も言わず懐に手を突っ込んだ。
 忍ばせていた絵。折り畳んだ紙をそのまま彼に差し出して、言葉を濁す。

「実は、今持ってて。・・・・・・見てくれますか、随分前に描いたやつなんですけど」

 紙を受け取り、広げた男は、口元を穏やかに曲げながら何も言わずに紙を見つめた。
 それは一番最初に描いた、回生の近衛騎士の絵だった。
 今見返すと、テクニックもなければ線の一本一本も揺れていて、酷く不格好な絵だ。しかし、何故か捨てられないばかりか、お守りのように常に持ち歩いていた。
 擦り切れ、折れ目に沿って千切れつつある紙だ。暫く眺めた後、男は大切そうに両手へ乗せて、俺に絵を返してきた。

「良い絵じゃないか。魔物への恐怖をはっきり感じるよ。君は立派な創作者なんだな」

 創作者。俺は創作者だったのか。
 イーガ団の末端諜報員としてしか存在していなかった俺に、新たな称号が与えられた瞬間だった。
 得も言えない疼きが身体の奥底から湧き上がってきて、俺は押し出されるままに「はいっ」と返事した。

 また今度、一緒に絵を描こう。いつ果たされるか、はたして今度があるかも分からない約束を交わし、そうして俺はシーカー族の男と別れた。大した情報収集もしていなかったため、アジトへ戻ってからまた幹部殿には怒られた。


 一日の終わり。寝処へ戻ってきた俺は、まずゴミ箱を漁った。たくさんのチリ紙やら紙が丸めて捨てられている中でそれを見つけられるかは分からなかったが、どうやら運が良かったらしい。
 俺が描いたバナナの漫画が、まだそこにあった。
 ぐしゃぐしゃの皺だらけになって、他のゴミの染みがついた紙を、俺は大事に大事に広げて棚にしまった。

 机の上に白い紙と筆を置き、粛々と絵を描く。
 人に認められるとか、テクニックとか、どうでも良い。俺は俺の人生を、心の高ぶりを、絵にこめる。
 絵が描きたい。できれば漫画を描きたい。頭の中に広がっている世界を、絵に落とし込みたい。
 その一心で、毎晩紙に向かい続けた。同僚は「何かに憑かれたんじゃないか」と心配していたようだが、それは確かに外れちゃいなかった。


 そうして完成したのが、正に読んでいただいた冒頭の四コマ漫画だ。いかがだったろうか。


 本来であれば、「人に認められるとかどうでも良い」と言った手前、感想を求めるのは間違っているのだろう。
 しかし俺はどうしても、出来上がったものを誰かに見てもらいたい欲求を抑えきれないのだ。
 せっかく作ったものなのだから、誰かに認めてもらって、出来れば感想を貰って、どこが良かったか褒めて欲しい。騎士の絵を描いたとき、みんなが口々に呟いた「すげぇ!」という言葉からしか感じられない高ぶりもあると、知ってしまったので。

 とはいえ、直接同僚に「読んでくれ」といって、また「よく分からない」という感想を耳に出来るほどの勇気も持ち合わせていない。
 だから、流通班に異動となって地底に出入りするようになったのは僥倖だった。地底支部に置いたこれを君が読んでいるということは、俺の漫画に目を通してくれたということなんだろう。筆を置いておくので、どうか一言何かください。お願いします。

随分長い後書きになってしまったな。コーガ様に栄光あれ。」



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