2026/1月(38~67)
〇〇年1月1日
昨日の夜から朝方まで、アジトは飲めや歌えの大騒ぎ。気付いたら宴会の最中で眠っていたらしく、目が覚めると台座さんの部屋でした。彼が珍しく隣で寝たままだったから、腕を抱き枕にして、そしたら彼がゆっくり瞼を開けて。
「あけましておめでとうございます」って言ったら、台座さんからは「今年も頼むな」って返されました。
お布団はとっても暖かくて、その顔はとっても穏やかでした。
イーガ団の1月1日は、朝から結構バタバタです。
深穴の間に集められ、コーガ様による新年の挨拶で一日が始まりました。「今年こそは打倒ゼルダ、打倒リンクを掲げ、ガノン様のお力となるべく全身全霊で──」というありがたい演説をみんなで真剣に聞きました。
次に初詣です。この数日間で突貫工事された祭壇。そこへずらーっと二列に並ぶと、最後尾がアジトの中に入り込んでしまうほどの長い行列になりました。お参りってどうしても順番が分からなくなっちゃうから、ここにメモしておこうかな。
お参りするときは、二礼二拍手一礼! 隣に並んでた団員さんが教えてくれなかった恥ずかしいことになるとこだった。危ない危ない。これでもう大丈夫。
ご縁があるように、青ルピーを深穴に投げ入れるのがならわしなんだって。昔の導師さまが決めたのかな? あと、どんなお祈りを捧げたかは言葉にしない方が良いみたい。だからここにも書かないでおきます。
お参りのついでに、コーガ様からお年玉を受けとりました。「おめっとさん。今年もよろしくな」だって。直接お話をすることなんて無いし、50ルピーも貰えて嬉しかったなぁ。
あとはフリータイムって感じです。鍛錬部屋では羽根つきをしている人がいたり、食堂では花札をしている人がいたり。
台座さんは、お外で餅つきをしていました。お昼にお雑煮で食べたけど、とっても柔らかくて美味しかった!残った分はアンコロ餅にするんだって。明日の朝食なんだって。
私は羽根つきに混ぜてもらったけど全然ダメ。目の周りに黒い墨を塗られて、早々に退散しました。すぐ洗おうかなと思ったけど、仮面をつけちゃえば誰にも気付かれないことに気が付いた私は天才!負けたのに楽しいなんて、お正月って不思議。
そう。お正月ってなんだかフワフワしてる。唐突にパリッとやってきたのに、いつまでもお正月の断片が空気の中に漂っている。まるで柔らかい、綿埃みたいに。その綿埃がひとつでもあれば浮かれることを許されるのに、箒に掃かれて段々と綺麗になっていくみたいに、お正月はいつもの空気に戻っていく。行かないで。もう少しここに居て。と思ったって、ずっと汚れたままは嫌だもんね。
お正月の空気はいつまで残っていてくれるだろう。せめて一週間。いや、半月? 美味しいものを食べて、まったり過ごして、台座さんと毎朝「あけましておめでとう」「今年もよろしく」ってお布団の中で笑い合えたら良いのにな。
「針子、ここにいたのか」
ズ、とふすまの開く音。部屋の主が帰ってきた。咄嗟に日記を閉じながら「お帰りなさい!台座さん!」と振り返る。
湯浴みを済ませ、頭から湯気を立たせる彼はさっぱりとした表情だ。次は私の番──と思ったら、彼が目をパチリと丸くさせ、その場で固まってしまう。
次の瞬間、「ぶっ」と冗談みたいに噴き出す台座さん。
羽根つきの結果を忘れていた私は、首を傾げることしかできなかった。
昨日の夜から朝方まで、アジトは飲めや歌えの大騒ぎ。気付いたら宴会の最中で眠っていたらしく、目が覚めると台座さんの部屋でした。彼が珍しく隣で寝たままだったから、腕を抱き枕にして、そしたら彼がゆっくり瞼を開けて。
「あけましておめでとうございます」って言ったら、台座さんからは「今年も頼むな」って返されました。
お布団はとっても暖かくて、その顔はとっても穏やかでした。
イーガ団の1月1日は、朝から結構バタバタです。
深穴の間に集められ、コーガ様による新年の挨拶で一日が始まりました。「今年こそは打倒ゼルダ、打倒リンクを掲げ、ガノン様のお力となるべく全身全霊で──」というありがたい演説をみんなで真剣に聞きました。
次に初詣です。この数日間で突貫工事された祭壇。そこへずらーっと二列に並ぶと、最後尾がアジトの中に入り込んでしまうほどの長い行列になりました。お参りってどうしても順番が分からなくなっちゃうから、ここにメモしておこうかな。
お参りするときは、二礼二拍手一礼! 隣に並んでた団員さんが教えてくれなかった恥ずかしいことになるとこだった。危ない危ない。これでもう大丈夫。
ご縁があるように、青ルピーを深穴に投げ入れるのがならわしなんだって。昔の導師さまが決めたのかな? あと、どんなお祈りを捧げたかは言葉にしない方が良いみたい。だからここにも書かないでおきます。
お参りのついでに、コーガ様からお年玉を受けとりました。「おめっとさん。今年もよろしくな」だって。直接お話をすることなんて無いし、50ルピーも貰えて嬉しかったなぁ。
あとはフリータイムって感じです。鍛錬部屋では羽根つきをしている人がいたり、食堂では花札をしている人がいたり。
台座さんは、お外で餅つきをしていました。お昼にお雑煮で食べたけど、とっても柔らかくて美味しかった!残った分はアンコロ餅にするんだって。明日の朝食なんだって。
私は羽根つきに混ぜてもらったけど全然ダメ。目の周りに黒い墨を塗られて、早々に退散しました。すぐ洗おうかなと思ったけど、仮面をつけちゃえば誰にも気付かれないことに気が付いた私は天才!負けたのに楽しいなんて、お正月って不思議。
そう。お正月ってなんだかフワフワしてる。唐突にパリッとやってきたのに、いつまでもお正月の断片が空気の中に漂っている。まるで柔らかい、綿埃みたいに。その綿埃がひとつでもあれば浮かれることを許されるのに、箒に掃かれて段々と綺麗になっていくみたいに、お正月はいつもの空気に戻っていく。行かないで。もう少しここに居て。と思ったって、ずっと汚れたままは嫌だもんね。
お正月の空気はいつまで残っていてくれるだろう。せめて一週間。いや、半月? 美味しいものを食べて、まったり過ごして、台座さんと毎朝「あけましておめでとう」「今年もよろしく」ってお布団の中で笑い合えたら良いのにな。
「針子、ここにいたのか」
ズ、とふすまの開く音。部屋の主が帰ってきた。咄嗟に日記を閉じながら「お帰りなさい!台座さん!」と振り返る。
湯浴みを済ませ、頭から湯気を立たせる彼はさっぱりとした表情だ。次は私の番──と思ったら、彼が目をパチリと丸くさせ、その場で固まってしまう。
次の瞬間、「ぶっ」と冗談みたいに噴き出す台座さん。
羽根つきの結果を忘れていた私は、首を傾げることしかできなかった。