帰郷(ターレス長編)
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「だから生き残り同士仲良くやろうや」
生まれてから一度も同胞の顔を
見たことが無いとはいえ、
もう自分の生まれ故郷には戻れないショック
そして目の前の男は数少ない自分と同じ種族
その事実に浮かされた気分のまま
その手を取ろうとして
思いとどまった
私を誘う理由は分かった
でも私を見つけたのはあくまで偶然
なら彼は何をしにここへ?
『そもそも何をしにここへ来たんですか?
物資の調達ならもっと賑わってる街へ
行った方が望みの品も揃いやすいでしょう』
『仲良くできるかはその返答次第ですね』
「なかなか
『この町に…
いや、この星に何かする気なんですか?』
睨んでいてもなお男の表情は崩れない
「神精樹の実を知っているか?」
「食べた者に壮大なパワーを与える実のことだ」
「そしてその実を付ける神精樹は
種を植えた星のエネルギーを吸い尽くす」
『!!』
じゃあ、この星に来た理由は…
『やっぱり仲良くできませんね…!!』
「そう
「確かに最初はお前の想像通り
神精樹の種をこの星に植えに来た」
「だが俺は同族には優しい質でね。お前が
望むならこの星は残してやってもいい」
『!…ほんとですか?』
「ああ。なんなら宇宙船が飛び立つ時、
傷1つつけられていないこの星を
窓から眺めていてもいい」
私が彼に着いていけばこの星は助かる
でもそれは家族同然のように受け入れてくれた
チェア夫妻や町の人達と別れるということ
急に別れを告げればみんなを悲しませるだろう
私も寂しい
それでも背に腹はかえられない
ここで私が断ったら
きっとこの男は
『…この星にまだ種を植えていない証拠は?』
「それは悪魔の証明だが…そうだな」
「俺は最終確認のためにこの星に降りた
枯らす前に他に気になる事は無いかを」
「そして戦闘力の高い者を見つけて
どんな奴か確認しに来た」
「種を植えるのはそいつがどんな奴かを
確認してからと考えていたからな」
「植える前にここに来て今に至る」
「これで少しは証明になったか?」
相変わらずこの男を信用する気にはなれないが
断れば確実にこの星は滅ぶ
であれば
『分かりました。共に行きましょう』
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