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Smoker

『あと全部やっておくんで帰って下さい!』

巡回から戻った中将に部下全員が揃ってそう頭を下げれば、流石に中将も少し目を見開いて動揺したようだった。何事か、と目で尋ねられ無言で皆がカレンダーを指差せば「くだらねェ……」と心底呆れたと言わんばかりの顔にやっぱりかと私を含め部下は泣く。だがここでめげるような部下はここにいない。

『帰れ〜!!』
「っおい!」

部下全員が一斉に中将に飛びつき「おめでとうございます」と「帰れ」を繰り返し言いつつ中将を扉へと押しやる。ついでに「誕生日」と「ホワイトデー」のために用意した葉巻をそれぞれ中将のありとあらゆるポッケや服の隙間に挟みこみ、私もなんとかポケットに一本ねじ込んで。

必死に中将を追い出し内側から鍵をかけた。

何人かが殴られたり投げられたりしたようだがどうにか帰ってもらうことに成功した私たちは歓声を上げドア越しにまだいるだろう、いつも私たちを導いてくれる上司に満面の笑みで叫んだ。

『いつもありがとうございます!誕生日おめでとうございます!』

返事はドアを蹴やぶられる音だった。
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