のんきなようき
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「あっれー?何、説教中?佐助」
「全く、騒がしい奴だな」
二つの声。
二つの透き通った金髪。
二人分の金色の瞳。
「こ、こす、小助ぇえええ!」
「か、かすが殿!どうかお助けくだされ!」
朱音が小助にしがみつき幸村も佐助と親しい忍に助けを請う。
そんな二人を見遣り、はぁ、と上杉軍のくのいち・かすががため息をついて佐助に視線を向けた。
「お前な…」
「てかなんでかすがいんの」
「謙信様の武田への言伝てのついでだ。それより子育て熱心なのはいいが、あまり躾が過ぎると反抗期にしっぺ返しが来ると思うぞ」
「……は?なにそれ」
「幸村様も朱音ちゃんも大変な母さん持ったよな」
「……ぅぅ、ははうえはいつもは優しいでござる!」
まだ涙を枯らさないままに朱音が必死に弁護しようとしている。
「今日は何もしておらぬぞ母上!屋敷のどこも壊して居らぬし団子のつまみ食いも!朱音だって何も――」
「むぃ、幸村ぁ…!うぅぅ…!」
「だから朱音、俺の事は『兄上』と…」
………
兄 上 ?
「ちょ、ちょっとちょっとちょーっと待って!……どういうこと?」
佐助が状況理解出来ずに混乱していると低い声が辺りに響いた。
「母親が二人の子を叱りつけている様子、じゃろう」
「げ、大将!?」
のっそりとお館様こと武田信玄が現れていた。
ちょ、待てよコレ誰か冗談って言ってよ何コレ俺様マジで『母上』なの?え、冗談だよね皆してドッキリでも仕掛けてんだよね?でもお館様や小助はともかくかすがはこんな冗談には付き合うと思えないし何より誰も演技っぽい感じがしないし朱音マジ泣きしてるし旦那も糞真面目に焦った顔してるし……え?
状況の整理をすべく、佐助は全員に尋ねる事にした。
「…俺様って何?」
「……それがしとゆき…あにうえのははうえでござる」
「朱音の言う通りでござる」
「幸村と朱音の母じゃろう」
「お館様に同じ」
「信玄公に同じだ」
「俺なんか皆さんに悪い事しましたかね?え、じゃあお父さんは誰なわけ?」
「信玄公だろうが」
「なんで!?」
「そういえば母上はお館様が居られるというのにいつも某を『旦那』と呼びお館様を『大将』と――」
「いや、旦那も大将が父親なら大将を父上って呼べよ」
「恐れ多い!」
「なんで!?」
「佐助、いつになったら儂を『旦那様』と……」
「わ゙ぁー!止めて大将!鳥肌立ったぁあああ!」
「ははうえ!」
「母上!」
「佐助!」
「愛されお母ちゃんだな」
「幸せそうで良かったな」
「え、ちょ……だからさ…」
「俺様母上じゃねぇー!」
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