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ガチでやってみる

[七日目]
「今日で由衣を引き取ってから1週間か…未だに心を開いてくれないんだよなぁ…」そう思いながら風太は朝食を作っていた。
「あれ?トーストがそろそろ出来るころなんだけどなぁ…全然出てこない?」風太はトースターを見たところ「あれ?タイマーは切れてる…もしかして壊れた?」そう思ってトーストを触ったら「あっち!めっちゃ熱い!」どうやらバネだけが壊れていたらしくトースト自体はホッカホカでトースター本体もものすごく熱かった。
「先生…!大丈夫ですか…?」そう言って由衣は風太に聞いた「大丈夫、ちょっと火傷しただけ…治療の為にちょっと診療所に行って色々取ってくるよ…」そう言って風太は由衣に皿に乗せたトーストを渡して診療所に向かおうとした。
「…でも、心配してくれてありがとうな…由衣。」そう言って風太は火傷していない方の手で由衣の頭を撫でてあげた。

[診療所内]
「由衣が俺のこと心配してくれたのか…ちょっとだけ信じてくれたのかな…」そう思いながらトースターをどうするか考えた「やっぱり新しいのを買うしかないか…」治療を済ませた風太は帰って外出の準備をすることに決めた。

[自室にて]
「そう言えば、由衣はあれから一度も外に出てないな…」そう思った風太は由衣に一緒に買い物に行かないか?と聞いた。
「わ、私と買い物に行くんですか…?でも、私じゃ重い荷物も持てませんし…」そう言った由衣に「別に荷物持ちしてもらう訳じゃないよ、たまには外に出ないとね。」そう言って風太は由衣と買い物に向かった。

[近くの広場]
買い物を済ませた後「ちょっと休憩するか。」そう言って広場のベンチに座った風太と由衣「今の時間は…もう昼か、そろそろご飯でも食べようかな。」そう言って風太は由衣と一緒に帰ろうとした、その時由衣が言った「…なんか、甘い香りしませんか…?」そう言われて風太は「あ~あれかも?近くの喫茶店のパンケーキか何かかも?」そう言った風太は由衣とその喫茶店に入ってみることにした。

[喫茶店]

「いらっしゃいませ~何名様ですか~」そう聞かれて風太は「二名です」店員は「は~い、二名様ごらいてんで~す。奥の席ご利用くださ~い」そして風太と由衣は席について注文することにした。
「えっと、サンドイッチ一つとこの子には…由衣は何が食べたいんだ?」そう聞いたが由衣は何かをずっと見つめていた、目線の先にはパンケーキを食べている客がいた。
「…(パンケーキが食べたいのか?まあ、いいか。)この子にはパンケーキを一つ。」店員は「ご注文は以上ですか~?オーダー入りま~す。」その後しばらくして注文の品が運ばれてきた。
「由衣、パンケーキ美味しいか?」そう聞いたら由衣は「はい、甘くて美味しいです…」そう言ってちょっとだけ笑顔になったがそれを見ていた風太に気づいてすぐに無表情に戻ってしまった。
風太は「感情はあるにはあるのか。」と思いながら風太と由衣は食事を済ませて家に帰った。

[とある町外れの家]
「とりあえず、新しいトースターも買ったし今日はゆっくりするか。」そう言って由衣を撫でてあげた。
「…(ナデナデ)あれ?由衣の髪って最初よりサラサラになった?」そう聞いたら由衣は「き、気のせいです、そんなことありません。」と答えた。
「…(もしかして、リンスの減りが早いのは由衣が使ってるからか…)まあ、撫で心地はよくなったからいいや。(ナデナデ)」そう言って風太は由衣の頭を撫でてあげた。

[八日目]
「先生…あの、お願いがあるんですが…」由衣がそう言ってくることが無かったから内心驚きながら聞いてみた「どうしたんだい?」すると由衣は「私の新しい服が欲しいです…」それを言われて風太は「そうか、最近は買ってなかったね…買いに行こうか。」そう言って由衣と外出をした。

「近くの商店街」
「なんかいい店あるかな…」そう思いながら風太と由衣は商店街を歩いていた。
「あ、こんなところにも店がありますよ…?」そう言って由衣が教えてくれた店は人気のない路地の中にある店だった。
「服屋「ミモザ」…婦人服を取り扱ってるみたいだな、入ってみるか?」そう聞いて由衣と店に入った。

[服屋内]
「いらっしゃい、あら?男性のお客とは珍しいわね。」そう言って店の奥から出てきたのはここの店長の「斎藤雫さいとうしずく」「あ、今日買いたいのはこの子の服でして…」風太がそう言うと雫店長は「ふーん…この子の傷はあなたがつけたのかしら?」そう言われて風太は「いえ、この子は東山氏の奴隷だったらしくその時の傷らしいです…」そう言った時雫店長は「複雑な事情がありそうね、じゃあ、服のサイズを測らせてもらうのでこちらに来てくださる?」由衣にそう聞くと「はい、分かりました…」と言って店の奥に消えていった。

[5分後]

「服のサイズは図れたのであなたに似合う服を探してくるわね。」そう言って雫店長は店の中の服を選び始めた。

[10分後]

雫店長に選んでもらった服を由衣が着てみることになった「…由衣に似合う服ね…どんなのなんだ?」そう思いながら待っていると「せ、先生…どうですかね…?」そう言って更衣室から出て来た由衣を見て風太は思わず「おお~!めっちゃ可愛くなったじゃんか!」そう言ったら由衣は「そ、そうですか…?あ、ありがとうございます…」と言った。
雫店長は「ご購入ありがとうございました、またのご利用を。」そう言って店の奥に消えていった。

[とある町外れの家]
「由衣、その服どう?」そう聞いたら由衣は「身体の傷も目立たないし着心地もいいので結構好きです。」そう言って少し笑顔になった由衣を見て風太は「ちょっと笑顔になったね。」そう言った。
「そ、そんなことないですよ。」そう言う由衣に風太は言った「由衣はもっと笑ってもいいよ、可愛いんだし。」と言われて由衣は「か、可愛い…ですか…あ、ありがとうございます…」その反応を見て風太は「心開いてきてくれてるな。」と思った。

「もっと心を開いてもらえるといいな…」



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