GAMEMODE:REALPLAY ~NEW GAME~
一行はミシェルの力により神器保全委員会のビル前に来た。
ビルは所々破壊されていて周辺の建物にも被害が及んでいる、そして辺りに人の気配はあまり無かった…
ミシェル「見ての通り酷い有様でしょ?とりあえず私は私でやる事があるからもしこの事態の鎮圧を目指すなら私抜きで行ってね。」
グレイス「分かりました…所でミシェルはこうなった理由に心当たりがありますか?」
ミシェル「んーあるよ?むしろこれは『私とウィンストン』が原因だからね。」
グレイス「何故こんな事をしたんですか!」
ミシェル「今は言えないな~でもグレイス、この事は全部終わったらしっかり話すから今はウィンストンを探して欲しいの。」
グレイス「………ちゃんと説明して貰いますからね。」
ミシェル「うん!約束、じゃあ私上の階見て来るから!」(ビル内に入って階段を駆け上がって行った)
グレイス「私も行かないと…皆様はお帰りになられた方が良いです、この先は危険すぎます。」
シェル「駄目です、僕達も一緒に行きます!」
メック「そうだよ!大体補助技しか使えない様な奴一人じゃ荷が重いだろ?」
ムーン「この先が危険なら尚更皆で行った方が安全ですよ!」
グレイス「ですが…」
タイム「あーめんどくせぇな!良いから行くぞ!」
ヒット「言っちゃ悪いがお前一人じゃ無理だ!自分の実力をしっかり考えて物を言うべきだ。」
クレー「皆なんだかんだ言ってグレイスの事心配してるんだよ?折角の厚意を無駄にするってのはねぇ~?」
グレイス「………分かりました、では改めてよろしくお願いします。」(深々とお辞儀)
通知「グレイスが正式に仲間になった!」
グレイス「行きましょう、上層部の権限でビル内のある程度の扉なら開けれますので。」
シェル「よし!皆行くぞ!」(ビルの中へと入って行った)
………
……
…
ミシェル「(電話をかけてる)………よっ、ウィン君♪予定通りグレイスとシェル達連れて来たよ。」
ミシェル「そっちは順調?………了解、んじゃ私も…え?あぁ、ならそうだな…先にあっちと話つけてきますか………はいはい、んじゃ近々そっちにグレイスたち行くと思うからよろしくね~」(電話を切った)
ミシェルはそのまま持って居たスマホを破壊した。
ミシェル「さーて…サボるのも止めにしますかー」(変身して何処かへ向かって行った)
………
……
…
ビル内部を進むシェル一行、道中には大量の瓦礫や死体の他にいくつかの金属製のメダルが落ちていた。
しかしその殆どがグレイスやミシェルの変身に使われる金色のメダルでは無く模様も無い銅や銀で作られたメダルだった。
グレイス曰く「私やミシェル・ウィンストンは神器保全委員会の中でも指折りの実力者である8名が選ばれる上層部と呼ばれる階級に居るので金色なんです。」だそう。
その中でも明確な実力差がありグレイスはその中で一番下の8番目、だから本人も変身後も然程強くは無いらしい…
ミシェルは6番目でウィンストンは1番目らしいがミシェルは元々2番目だったがあまりの勤務態度の悪さで降格され続けて遂に6番目になってしまったらしい。
グレイス「彼女は本来かなりの実力者の筈なんですがどうにも勤務態度が悪くサボり癖があるんですよね…その点ウィンストンは自ら行動を起こさない代わりに与えられた仕事は基本すぐに完遂させる力があります。」
グレイス「その為基本は遊び惚けて居ますが誰も怒る事が出来ないまぁ厄介な奴ではあったんです。」
グレイス「だからこそここまでする様な理由がウィンストンにあるとは思えません、それに仮にその理由があったならもっと早くに行動を起こすべきだったと思うんです。」
グレイス「何故今になってこのような行動を起こしたのか未だに納得が行かないんです…」
シェル「それも気になるんだけどさ、あの伝言の意味って何なんだ?」
グレイス「あぁ、花言葉ですよ。」
シェル「ほう?」
グレイス「花蘇芳の花言葉は『裏切りがもたらす死』であり基本的に人に贈る花には向きません。」
グレイス「恐らく『委員会を裏切り、お前を殺す』と言った意味が込められてるんでしょう、私は出身がそういう自然豊かな場所だった為花言葉だったり植物の育て方だったりには少々詳しいんです。」
シェル「だからこんな伝え方を…」
グレイス「言い方は悪いですが彼はそんな事を考えられる程賢くはない筈です、だから考えれるのは『誰か別な人物の差し金』と考えるのが妥当かと…」
メック「でもそいつが今の今まで欺き続けたって可能性もあるぜ?」
グレイス「何度も言いますがだとしたらもっと早く行動を起こすべきなんです、たかが組織一つ壊すのに明らかに時間をかけ過ぎなんですよ。」
グレイス「恐らく本来はこんな事をするつもりが無かったのではないかと私は思うのですが…」
タイム「実際どれぐらい時間をかけたんだ?」
グレイス「確か…彼らが上層部に来たのは3年程前でした、それから徐々に力を付け今に至る形なので特に変な感じはしませんでした。」
タイム「確かにそんなに時間かけてりゃ破壊する為に来たって路線も違うな…」
シェル「やっぱり一度しっかり話をするべきかもしれないな…」
???「誰と話をするべきだって?」(煙草の匂いがする)
グレイス「ウィンストンさん!」
ウィンストン「ふぅ…思ったより早かったな、久しぶりって程でもねぇな。」(煙草を吸っている)
グレイス「ミシェルさんから聞きました、貴方とミシェルさんがこの惨状を引き起こした事。」
ウィンストン「へっ、ちょっと違うな…正確にはこの惨状を引き起こしたのは『俺一人』だ。」
シェル「この人数を…一人で!?」
ウィンストン「あぁそうだぞ?それからグレイス、これ…なんだと思う?」(何かを床に捨てた)
ウィンストンは5枚の金色のメダルを投げ捨てた、それぞれ船・ナイフとフォーク・靴・傘・星の模様があった…恐らく他の上層部のメダルだろう。
グレイス「これは…!?」
ウィンストン「このメダルは俺が所有者を殺して手に入れたメダルだ、そしてこれらは今俺が所有者になってる。」
ウィンストン「これがどういう事か分かるか?」
グレイス「………次は私の番…と言う事ですね?」
ウィンストン「正解、さぁ俺の本気を見せてやるよ。」(煙草を取り出す)
ウィンストン「フォルムチェンジ、堕落の神器 。」
ウィンストンは煙草を口に咥えた、その直後ウィンストンを取り囲むように大量の煙が発生した。
そしてその煙が一瞬にして吹き消え中から所々に燃えた跡のある薄手の革ジャケットの様な物を着たウィンストンが現れた。
ウィンストン「神の名の下に…全て終わらせよう。」(パチパチと火が弾ける音)
シェル「神器って…お前が所有者だったのか!?」
グレイス「いえ!神器は4つしかない筈…その中に堕落の神器なんて物は無かったのに!」
ウィンストン「そりゃそうだよ、俺達神器保全委員会や世の中の人が崇め奉ってる神器は正しくは人に器と書いて『人器 』だからな。」
グレイス「人器…?」
ウィンストン「まず神器って言われてる物の定義答えて見ろよ?」
グレイス「他の宝物よりも強い想いがあってより強い力を持っている物ですよね?」
ウィンストン「あぁ、だが変じゃねぇか?神器って言ってるのに『一切神が関係してない』これじゃ神器とは言えねぇよな?」
グレイス「た、確かに…」
ウィンストン「実は太古の昔この世界には複数柱の神がいた、そいつは今とある場所に封印されているんだがな?」
ウィンストン「そいつが封印される前この世界に各神はの神の力を授けた、ある神は全戦全勝出来る程の圧倒的武力を持つ刀…またある神は神羅万象全てを理解し物事の本質を見抜く魔法書。」
ウィンストン「そしてその人知を超えた力を人々は神器と呼んだ…それから数十万年経ってその神は力を付け過ぎた結果暴走を始めた人類を止めようとした結果反感を買い封印されてしまった。」
ウィンストン「神はその時残された時間を使い世界の神器の力を消す事にした…そうして神器は失われた筈だった。」
ウィンストン「何時からか宝物の所有者に奇妙な力が宿る様になった、その力がまぁ強くてそれこそ古の時代の神器に近い力を持って居た。」
ウィンストン「だから人々は彼らを神の力では無く人の力で作り上げた『人器』と呼ぶ様になった…そして現代、この歴史を知る者は一部を除き全て死に絶えた。」
ウィンストン「いつしか神器と人器の区別は忘れされていき遂に神器に統一された、神など一切絡んではいない人の力だけなのにそれを神と呼ぶ様になったわけだな。」
グレイス「そしてその歴史を知る生き残りがウィンストンさんとミシェルさん…と言う事ですか…」
ウィンストン「そういう事、そして俺が人器を奪い取った事にも理由がある。」
シェル「確かになんで人器をそこまで欲しがったんだ?本来やるべき事じゃないんだろ?」
ウィンストン「俺は人器を揃えさせたくないんだよ、どうしても出来ない理由がある。」
ウィンストン「だがその理由を話す事は出来ない…まだその時じゃない、お前らにはせめて楽しみの人器を揃えてからじゃないと返せない。」
ウィンストン「………だから悪いがお前らには俺が人器を取って来る間邪魔が出来ない様にしばらく閉じ込める事にした。」
ウィンストン「前置きが長くなったな、さぁ始めよう。」
ウィンストンが現れた、この戦闘は逃げられない。
ウィンストン「もし俺を倒せたなら…いや、万が一もあり得ねぇな。」
グレイス「それはどうでしょうね、フォルムチェンジ…アーティファクト・オブ・ソロウ。」(ネックレスを握って祈った)
その時グレイスの身体が黒く染まり、足元から青い幾何学模様が現れていった。
そしてグレイスは青い幾何学模様のドレスの様な見た目の衣服に身を包んだ。
グレイス「何を言う事も無くただ寄り添うだけ…」(辺りの音が一瞬消えた)
ウィンストン「へぇ…お前が手に入れたのか。」
グレイス「ウィンストンさん、私には貴方がどんな覚悟を持って私達と戦うつもりなのかは分かりません。」
グレイス「ですが貴方によって散って行った神器保全委員会の皆の為、私は貴方を絶対に止めます!」
グレイスは味方全体に受け止める心を使った!
味方全体の防御が2段階上がった。
シェル「やるからには…負けない!」
シェルはウィンストンに出発進行!で23のダメージ!
シェルの速度が1段階上がった。
クレー「私あんまり難しい事は分からないけど…貴方が間違った事をしてるのは分かる!」
クレーはウィンストンにスロウナイフで30のダメージ!
レイス「誰にだって失いたくない物の一つあるだろう?だから俺達はこれ以上犠牲者を出さない為に戦うんだ。」
レイスは味方全体にノスタルジアセーブを使った!
今の状況を思い出に残す事が出来た。
ウィンストン「大層な思想は良いが、身の程を弁えろ!」
ウィンストンはレイスに煙草投げで47ダメージ!
レイスは出血した。
レイスは煙を吸ってしまった。
レイス「ゲホッ!ゲホッ!煙草臭っ…」
ウィンストン「何か問題あるか?これが俺の力なんだよ。」
グレイス「一人で抱え込んだって良い事は無いです。」
グレイスはレイスに痛みを知る者を使った!
レイスのHPが35回復した。
グレイスに12のダメージ。
グレイス「このぐらいどうって事無いです、大丈夫。」
グレイスのリジェネレイト!
受けたダメージの半分を回復した。
シェルはウィンストンに出発進行!で20のダメージ!
シェルの速度が2段階上がった。
クレーはウィンストンにスロウナイフで24のダメージ!
レイス『沢山の思い出と共に僕は生きていく!』
レイスはウィンストンにメモリアルブックを放った!
合計で42のダメージを与えた。
ウィンストン「この世界で生きていくなら息抜きが必要だろ?」
ウィンストンはクレーに堕落する一本を放った!
クレー「むぐっ!?(煙草を口に押し込まれた)ゲホッ!ゴホッ!?」
クレーは死んだ。
他の3名は煙を吸ってしまった。
レイス「なんだか気分が悪いな…」
グレイス「私が付いています、だから目を覚ましてください。」
グレイスはクレーに癒しの波動を使った!
クレーは体力25%で生き返った。
シェルはウィンストンに出発進行で30のダメージ!
これ以上速度は上がらない。
レイスはウィンストンにメモリアルブックを放った!
合計で37のダメージを与えた。
ウィンストン「面倒だな…ここらで一発仕留めるか。」
ウィンストンは相手全体に広がる煙を放った!
シェル達は次のターン被ダメージが2倍になった。
シェル達は煙を吸ってしまった。
レイス「ゲホッ!ゴホッ!」
レイスは過度な受動喫煙により死んでしまった。(レイス→メック)
クレーを除く二人は気分が悪そうだ。
グレイス「苦しむのは私だけで充分です…」
グレイスは自分を除く味方全体に哀しみを受け入れる心を使った!
グレイス以外の状態異常が治った。
グレイスは治した分の状態異常を受けた。
グレイス「ゴホッ!ゲホッ…」
グレイスは過度な受動喫煙で死んでしまった。(グレイス→ムーン)
シェル「なるほど、今回の状態異常はこう言う効果か…」
クレー「3回以上状態異常になると即死って結構きつくない?しかも毎ターン誰かは状態異常になってるし…」
ヒット「だが能力を見た感じ火力はそこまでだからグレイスで上手く状態異常を引き付ければ他の皆は攻撃する事が出来そうだな。」
ムーン「僕が蘇生すればグレイスさんが死なれても何とかなるかも知れませんね。」
シェルはウィンストンに出発進行!で30ダメージ!
クレーはウィンストンにスロウナイフで20ダメージ!
ウィンストン「灰皿がねぇな。」
ウィンストンは相手全体に死の灰を放った!
シェル達に71の防御無視ダメージ!
シェル達は煙を吸ってしまった。
ウィンストン「まだまだ余裕そうだな、腹立つ…早い所片を付けねぇとな。」
ウィンストンは煙草を取り出している
ヒットはグレイスと交代した。
ムーンはグレイスに冥界からの贈り物を使った!
グレイスは生き返った。
シェルはウィンストンに出発進行!で22のダメージ!
クレーはウィンストンにスロウナイフで25のダメージ!
ウィンストン「こっちにだって時間が無いんだよ!邪魔するな!」
ウィンストンはシェルに煙草投げで46のダメージ!
シェルは出血した。
シェルは煙を吸ってしまった。
その後、しばらく戦闘が続いた…
どれだけ攻撃を与えようが一切怯む事無く攻撃を続けるウィンストンに負けじと味方の補助に徹するグレイス。
しばらく膠着状態が続いたのにウィンストンが言った。
ウィンストン「お前ら…本当しぶといな…」
ウィンストン「俺も俺でやらないといけない事があるんだ、だから頼むからさ…死んでくれよ…」
ウィンストンは疲れている。
グレイス「………」
グレイスはウィンストンに歩み寄った。
ウィンストン「なんだよ…?来るなよ!」
ウィンストンはグレイスに煙草投げで50のダメージ!
グレイス「………」(そのまま歩き続ける)
ウィンストン「やめろ…」
ウィンストンはグレイスに煙草投げで53のダメージ!
ウィンストン「止まれって…」
ウィンストンはグレイスに78のダメージ!
ウィンストン「頼むから…」
グレイスに100のダメージ!
ウィンストン「頼むからもうやめろおおお!」
999のダメージ!
………しかしグレイスは歩みを止めなかった。
ウィンストン「何でだよ…何で分かってくれないんだよ…頼むから…もう…」(変身を解除した)
ウィンストン「俺に関わらないでくれ…」
ウィンストンはグレイスに堕落の残り香を放った!
グレイスにHPの100%のダメージ!
グレイス「ウィンストンさん…」(ボロボロでも立ち続けている)
ウィンストン「………なんだよ…」(俯いたまま立ち尽くしてる)
グレイスはウィンストンを思いっきり殴り飛ばした!
ウィンストン「ぐはあっ!がっ、ぐっぅ…」
グレイス「貴方はいつも自分の意思で何かする事は無くただ言われた仕事を淡々とこなす人でした、なのに突然彼らを襲い人器を奪い元所有者を殺し果てには神器保全委員会のメンバーすら手にかけた…」
グレイス「そしてその理由は『お前らには教えられない』だとか『人器を揃えたくないから』だとか別に私達関係無いじゃないですか!」
グレイス「それを実行するだけなら貴方は何年もかけてここに入る必要も無ければ私達を襲う必要もないんですよ!だから…正直に話してください、貴方が私達を襲った理由・神器保全委員会を壊滅させた理由・人器を揃えさせない理由そして『貴方が何故こんな事をしたのか』その全てを話してください。」
ウィンストン「………分かったよ…俺がこんな事をした理由、それは…」
その時ビル内に大きなノイズ音が鳴り響いた
シェル「な、なんだこの音!?」
???「あ、あー聞こえるかね?」(ビル内のアナウンスの様だ)
???「ウィンストン君、君…今まで我々に隠していた事がある様だね。」
ウィンストン「へっ、裏切りに今更気づいたってか?」
???「いいや、君が数十万年前にこの世界に神器を作り出した神の一人である事だ。」
ウィンストン「なっ!?誰からそれを!」
???「君も良く知る人物さ、もうすぐそちらに行くだろう…」
ウィンストン「お前まさかミシェルを!?」
???「詳しい事は彼女から聞きたまえ、それでは私は帰らせて頂く。」(アナウンスが切れた)
その直後、謎の振動音が聞こえ始めた…
ウィンストン「クソッ!遅かったかっ…!」(即座に変身して戦闘態勢についた)
グレイス「ちょっと待ってください!ウィンストンさんが神の一人!?説明してください!」
ウィンストン「俺だけじゃない、神器を持って居るのはミシェルもそうだ!そしてあいつの神器は自分の…」
その時ビルの外壁をぶち破ってシェル達の5倍はあろうと言う巨大な怪物が現れた。
ウィンストン「自分の肉体を何倍にも強化する力だ。」
続く
ビルは所々破壊されていて周辺の建物にも被害が及んでいる、そして辺りに人の気配はあまり無かった…
ミシェル「見ての通り酷い有様でしょ?とりあえず私は私でやる事があるからもしこの事態の鎮圧を目指すなら私抜きで行ってね。」
グレイス「分かりました…所でミシェルはこうなった理由に心当たりがありますか?」
ミシェル「んーあるよ?むしろこれは『私とウィンストン』が原因だからね。」
グレイス「何故こんな事をしたんですか!」
ミシェル「今は言えないな~でもグレイス、この事は全部終わったらしっかり話すから今はウィンストンを探して欲しいの。」
グレイス「………ちゃんと説明して貰いますからね。」
ミシェル「うん!約束、じゃあ私上の階見て来るから!」(ビル内に入って階段を駆け上がって行った)
グレイス「私も行かないと…皆様はお帰りになられた方が良いです、この先は危険すぎます。」
シェル「駄目です、僕達も一緒に行きます!」
メック「そうだよ!大体補助技しか使えない様な奴一人じゃ荷が重いだろ?」
ムーン「この先が危険なら尚更皆で行った方が安全ですよ!」
グレイス「ですが…」
タイム「あーめんどくせぇな!良いから行くぞ!」
ヒット「言っちゃ悪いがお前一人じゃ無理だ!自分の実力をしっかり考えて物を言うべきだ。」
クレー「皆なんだかんだ言ってグレイスの事心配してるんだよ?折角の厚意を無駄にするってのはねぇ~?」
グレイス「………分かりました、では改めてよろしくお願いします。」(深々とお辞儀)
通知「グレイスが正式に仲間になった!」
グレイス「行きましょう、上層部の権限でビル内のある程度の扉なら開けれますので。」
シェル「よし!皆行くぞ!」(ビルの中へと入って行った)
………
……
…
ミシェル「(電話をかけてる)………よっ、ウィン君♪予定通りグレイスとシェル達連れて来たよ。」
ミシェル「そっちは順調?………了解、んじゃ私も…え?あぁ、ならそうだな…先にあっちと話つけてきますか………はいはい、んじゃ近々そっちにグレイスたち行くと思うからよろしくね~」(電話を切った)
ミシェルはそのまま持って居たスマホを破壊した。
ミシェル「さーて…サボるのも止めにしますかー」(変身して何処かへ向かって行った)
………
……
…
ビル内部を進むシェル一行、道中には大量の瓦礫や死体の他にいくつかの金属製のメダルが落ちていた。
しかしその殆どがグレイスやミシェルの変身に使われる金色のメダルでは無く模様も無い銅や銀で作られたメダルだった。
グレイス曰く「私やミシェル・ウィンストンは神器保全委員会の中でも指折りの実力者である8名が選ばれる上層部と呼ばれる階級に居るので金色なんです。」だそう。
その中でも明確な実力差がありグレイスはその中で一番下の8番目、だから本人も変身後も然程強くは無いらしい…
ミシェルは6番目でウィンストンは1番目らしいがミシェルは元々2番目だったがあまりの勤務態度の悪さで降格され続けて遂に6番目になってしまったらしい。
グレイス「彼女は本来かなりの実力者の筈なんですがどうにも勤務態度が悪くサボり癖があるんですよね…その点ウィンストンは自ら行動を起こさない代わりに与えられた仕事は基本すぐに完遂させる力があります。」
グレイス「その為基本は遊び惚けて居ますが誰も怒る事が出来ないまぁ厄介な奴ではあったんです。」
グレイス「だからこそここまでする様な理由がウィンストンにあるとは思えません、それに仮にその理由があったならもっと早くに行動を起こすべきだったと思うんです。」
グレイス「何故今になってこのような行動を起こしたのか未だに納得が行かないんです…」
シェル「それも気になるんだけどさ、あの伝言の意味って何なんだ?」
グレイス「あぁ、花言葉ですよ。」
シェル「ほう?」
グレイス「花蘇芳の花言葉は『裏切りがもたらす死』であり基本的に人に贈る花には向きません。」
グレイス「恐らく『委員会を裏切り、お前を殺す』と言った意味が込められてるんでしょう、私は出身がそういう自然豊かな場所だった為花言葉だったり植物の育て方だったりには少々詳しいんです。」
シェル「だからこんな伝え方を…」
グレイス「言い方は悪いですが彼はそんな事を考えられる程賢くはない筈です、だから考えれるのは『誰か別な人物の差し金』と考えるのが妥当かと…」
メック「でもそいつが今の今まで欺き続けたって可能性もあるぜ?」
グレイス「何度も言いますがだとしたらもっと早く行動を起こすべきなんです、たかが組織一つ壊すのに明らかに時間をかけ過ぎなんですよ。」
グレイス「恐らく本来はこんな事をするつもりが無かったのではないかと私は思うのですが…」
タイム「実際どれぐらい時間をかけたんだ?」
グレイス「確か…彼らが上層部に来たのは3年程前でした、それから徐々に力を付け今に至る形なので特に変な感じはしませんでした。」
タイム「確かにそんなに時間かけてりゃ破壊する為に来たって路線も違うな…」
シェル「やっぱり一度しっかり話をするべきかもしれないな…」
???「誰と話をするべきだって?」(煙草の匂いがする)
グレイス「ウィンストンさん!」
ウィンストン「ふぅ…思ったより早かったな、久しぶりって程でもねぇな。」(煙草を吸っている)
グレイス「ミシェルさんから聞きました、貴方とミシェルさんがこの惨状を引き起こした事。」
ウィンストン「へっ、ちょっと違うな…正確にはこの惨状を引き起こしたのは『俺一人』だ。」
シェル「この人数を…一人で!?」
ウィンストン「あぁそうだぞ?それからグレイス、これ…なんだと思う?」(何かを床に捨てた)
ウィンストンは5枚の金色のメダルを投げ捨てた、それぞれ船・ナイフとフォーク・靴・傘・星の模様があった…恐らく他の上層部のメダルだろう。
グレイス「これは…!?」
ウィンストン「このメダルは俺が所有者を殺して手に入れたメダルだ、そしてこれらは今俺が所有者になってる。」
ウィンストン「これがどういう事か分かるか?」
グレイス「………次は私の番…と言う事ですね?」
ウィンストン「正解、さぁ俺の本気を見せてやるよ。」(煙草を取り出す)
ウィンストン「フォルムチェンジ、
ウィンストンは煙草を口に咥えた、その直後ウィンストンを取り囲むように大量の煙が発生した。
そしてその煙が一瞬にして吹き消え中から所々に燃えた跡のある薄手の革ジャケットの様な物を着たウィンストンが現れた。
ウィンストン「神の名の下に…全て終わらせよう。」(パチパチと火が弾ける音)
シェル「神器って…お前が所有者だったのか!?」
グレイス「いえ!神器は4つしかない筈…その中に堕落の神器なんて物は無かったのに!」
ウィンストン「そりゃそうだよ、俺達神器保全委員会や世の中の人が崇め奉ってる神器は正しくは人に器と書いて『
グレイス「人器…?」
ウィンストン「まず神器って言われてる物の定義答えて見ろよ?」
グレイス「他の宝物よりも強い想いがあってより強い力を持っている物ですよね?」
ウィンストン「あぁ、だが変じゃねぇか?神器って言ってるのに『一切神が関係してない』これじゃ神器とは言えねぇよな?」
グレイス「た、確かに…」
ウィンストン「実は太古の昔この世界には複数柱の神がいた、そいつは今とある場所に封印されているんだがな?」
ウィンストン「そいつが封印される前この世界に各神はの神の力を授けた、ある神は全戦全勝出来る程の圧倒的武力を持つ刀…またある神は神羅万象全てを理解し物事の本質を見抜く魔法書。」
ウィンストン「そしてその人知を超えた力を人々は神器と呼んだ…それから数十万年経ってその神は力を付け過ぎた結果暴走を始めた人類を止めようとした結果反感を買い封印されてしまった。」
ウィンストン「神はその時残された時間を使い世界の神器の力を消す事にした…そうして神器は失われた筈だった。」
ウィンストン「何時からか宝物の所有者に奇妙な力が宿る様になった、その力がまぁ強くてそれこそ古の時代の神器に近い力を持って居た。」
ウィンストン「だから人々は彼らを神の力では無く人の力で作り上げた『人器』と呼ぶ様になった…そして現代、この歴史を知る者は一部を除き全て死に絶えた。」
ウィンストン「いつしか神器と人器の区別は忘れされていき遂に神器に統一された、神など一切絡んではいない人の力だけなのにそれを神と呼ぶ様になったわけだな。」
グレイス「そしてその歴史を知る生き残りがウィンストンさんとミシェルさん…と言う事ですか…」
ウィンストン「そういう事、そして俺が人器を奪い取った事にも理由がある。」
シェル「確かになんで人器をそこまで欲しがったんだ?本来やるべき事じゃないんだろ?」
ウィンストン「俺は人器を揃えさせたくないんだよ、どうしても出来ない理由がある。」
ウィンストン「だがその理由を話す事は出来ない…まだその時じゃない、お前らにはせめて楽しみの人器を揃えてからじゃないと返せない。」
ウィンストン「………だから悪いがお前らには俺が人器を取って来る間邪魔が出来ない様にしばらく閉じ込める事にした。」
ウィンストン「前置きが長くなったな、さぁ始めよう。」
ウィンストンが現れた、この戦闘は逃げられない。
ウィンストン「もし俺を倒せたなら…いや、万が一もあり得ねぇな。」
グレイス「それはどうでしょうね、フォルムチェンジ…アーティファクト・オブ・ソロウ。」(ネックレスを握って祈った)
その時グレイスの身体が黒く染まり、足元から青い幾何学模様が現れていった。
そしてグレイスは青い幾何学模様のドレスの様な見た目の衣服に身を包んだ。
グレイス「何を言う事も無くただ寄り添うだけ…」(辺りの音が一瞬消えた)
ウィンストン「へぇ…お前が手に入れたのか。」
グレイス「ウィンストンさん、私には貴方がどんな覚悟を持って私達と戦うつもりなのかは分かりません。」
グレイス「ですが貴方によって散って行った神器保全委員会の皆の為、私は貴方を絶対に止めます!」
グレイスは味方全体に受け止める心を使った!
味方全体の防御が2段階上がった。
シェル「やるからには…負けない!」
シェルはウィンストンに出発進行!で23のダメージ!
シェルの速度が1段階上がった。
クレー「私あんまり難しい事は分からないけど…貴方が間違った事をしてるのは分かる!」
クレーはウィンストンにスロウナイフで30のダメージ!
レイス「誰にだって失いたくない物の一つあるだろう?だから俺達はこれ以上犠牲者を出さない為に戦うんだ。」
レイスは味方全体にノスタルジアセーブを使った!
今の状況を思い出に残す事が出来た。
ウィンストン「大層な思想は良いが、身の程を弁えろ!」
ウィンストンはレイスに煙草投げで47ダメージ!
レイスは出血した。
レイスは煙を吸ってしまった。
レイス「ゲホッ!ゲホッ!煙草臭っ…」
ウィンストン「何か問題あるか?これが俺の力なんだよ。」
グレイス「一人で抱え込んだって良い事は無いです。」
グレイスはレイスに痛みを知る者を使った!
レイスのHPが35回復した。
グレイスに12のダメージ。
グレイス「このぐらいどうって事無いです、大丈夫。」
グレイスのリジェネレイト!
受けたダメージの半分を回復した。
シェルはウィンストンに出発進行!で20のダメージ!
シェルの速度が2段階上がった。
クレーはウィンストンにスロウナイフで24のダメージ!
レイス『沢山の思い出と共に僕は生きていく!』
レイスはウィンストンにメモリアルブックを放った!
合計で42のダメージを与えた。
ウィンストン「この世界で生きていくなら息抜きが必要だろ?」
ウィンストンはクレーに堕落する一本を放った!
クレー「むぐっ!?(煙草を口に押し込まれた)ゲホッ!ゴホッ!?」
クレーは死んだ。
他の3名は煙を吸ってしまった。
レイス「なんだか気分が悪いな…」
グレイス「私が付いています、だから目を覚ましてください。」
グレイスはクレーに癒しの波動を使った!
クレーは体力25%で生き返った。
シェルはウィンストンに出発進行で30のダメージ!
これ以上速度は上がらない。
レイスはウィンストンにメモリアルブックを放った!
合計で37のダメージを与えた。
ウィンストン「面倒だな…ここらで一発仕留めるか。」
ウィンストンは相手全体に広がる煙を放った!
シェル達は次のターン被ダメージが2倍になった。
シェル達は煙を吸ってしまった。
レイス「ゲホッ!ゴホッ!」
レイスは過度な受動喫煙により死んでしまった。(レイス→メック)
クレーを除く二人は気分が悪そうだ。
グレイス「苦しむのは私だけで充分です…」
グレイスは自分を除く味方全体に哀しみを受け入れる心を使った!
グレイス以外の状態異常が治った。
グレイスは治した分の状態異常を受けた。
グレイス「ゴホッ!ゲホッ…」
グレイスは過度な受動喫煙で死んでしまった。(グレイス→ムーン)
シェル「なるほど、今回の状態異常はこう言う効果か…」
クレー「3回以上状態異常になると即死って結構きつくない?しかも毎ターン誰かは状態異常になってるし…」
ヒット「だが能力を見た感じ火力はそこまでだからグレイスで上手く状態異常を引き付ければ他の皆は攻撃する事が出来そうだな。」
ムーン「僕が蘇生すればグレイスさんが死なれても何とかなるかも知れませんね。」
シェルはウィンストンに出発進行!で30ダメージ!
クレーはウィンストンにスロウナイフで20ダメージ!
ウィンストン「灰皿がねぇな。」
ウィンストンは相手全体に死の灰を放った!
シェル達に71の防御無視ダメージ!
シェル達は煙を吸ってしまった。
ウィンストン「まだまだ余裕そうだな、腹立つ…早い所片を付けねぇとな。」
ウィンストンは煙草を取り出している
ヒットはグレイスと交代した。
ムーンはグレイスに冥界からの贈り物を使った!
グレイスは生き返った。
シェルはウィンストンに出発進行!で22のダメージ!
クレーはウィンストンにスロウナイフで25のダメージ!
ウィンストン「こっちにだって時間が無いんだよ!邪魔するな!」
ウィンストンはシェルに煙草投げで46のダメージ!
シェルは出血した。
シェルは煙を吸ってしまった。
その後、しばらく戦闘が続いた…
どれだけ攻撃を与えようが一切怯む事無く攻撃を続けるウィンストンに負けじと味方の補助に徹するグレイス。
しばらく膠着状態が続いたのにウィンストンが言った。
ウィンストン「お前ら…本当しぶといな…」
ウィンストン「俺も俺でやらないといけない事があるんだ、だから頼むからさ…死んでくれよ…」
ウィンストンは疲れている。
グレイス「………」
グレイスはウィンストンに歩み寄った。
ウィンストン「なんだよ…?来るなよ!」
ウィンストンはグレイスに煙草投げで50のダメージ!
グレイス「………」(そのまま歩き続ける)
ウィンストン「やめろ…」
ウィンストンはグレイスに煙草投げで53のダメージ!
ウィンストン「止まれって…」
ウィンストンはグレイスに78のダメージ!
ウィンストン「頼むから…」
グレイスに100のダメージ!
ウィンストン「頼むからもうやめろおおお!」
999のダメージ!
………しかしグレイスは歩みを止めなかった。
ウィンストン「何でだよ…何で分かってくれないんだよ…頼むから…もう…」(変身を解除した)
ウィンストン「俺に関わらないでくれ…」
ウィンストンはグレイスに堕落の残り香を放った!
グレイスにHPの100%のダメージ!
グレイス「ウィンストンさん…」(ボロボロでも立ち続けている)
ウィンストン「………なんだよ…」(俯いたまま立ち尽くしてる)
グレイスはウィンストンを思いっきり殴り飛ばした!
ウィンストン「ぐはあっ!がっ、ぐっぅ…」
グレイス「貴方はいつも自分の意思で何かする事は無くただ言われた仕事を淡々とこなす人でした、なのに突然彼らを襲い人器を奪い元所有者を殺し果てには神器保全委員会のメンバーすら手にかけた…」
グレイス「そしてその理由は『お前らには教えられない』だとか『人器を揃えたくないから』だとか別に私達関係無いじゃないですか!」
グレイス「それを実行するだけなら貴方は何年もかけてここに入る必要も無ければ私達を襲う必要もないんですよ!だから…正直に話してください、貴方が私達を襲った理由・神器保全委員会を壊滅させた理由・人器を揃えさせない理由そして『貴方が何故こんな事をしたのか』その全てを話してください。」
ウィンストン「………分かったよ…俺がこんな事をした理由、それは…」
その時ビル内に大きなノイズ音が鳴り響いた
シェル「な、なんだこの音!?」
???「あ、あー聞こえるかね?」(ビル内のアナウンスの様だ)
???「ウィンストン君、君…今まで我々に隠していた事がある様だね。」
ウィンストン「へっ、裏切りに今更気づいたってか?」
???「いいや、君が数十万年前にこの世界に神器を作り出した神の一人である事だ。」
ウィンストン「なっ!?誰からそれを!」
???「君も良く知る人物さ、もうすぐそちらに行くだろう…」
ウィンストン「お前まさかミシェルを!?」
???「詳しい事は彼女から聞きたまえ、それでは私は帰らせて頂く。」(アナウンスが切れた)
その直後、謎の振動音が聞こえ始めた…
ウィンストン「クソッ!遅かったかっ…!」(即座に変身して戦闘態勢についた)
グレイス「ちょっと待ってください!ウィンストンさんが神の一人!?説明してください!」
ウィンストン「俺だけじゃない、神器を持って居るのはミシェルもそうだ!そしてあいつの神器は自分の…」
その時ビルの外壁をぶち破ってシェル達の5倍はあろうと言う巨大な怪物が現れた。
ウィンストン「自分の肉体を何倍にも強化する力だ。」
続く