第4章 鬼神の怒りと魔改造戦士の涙
1ヶ月後、近畿地方河内国堺の港で開かれている市場で、氷雨は着物の試着をしていた。
「華やかな柄の着物も素敵だけど、落ち着いた色も良いわねー」
「うーん、氷雨は色白だから紺とか青系が艶やかになるんじゃないかい?」
「氷雨さんは優しくて可愛らしい容姿だから、淡い桃色や橙も映えると思うわ」
湘の恋人の藤乃と彼の母親の凪沙はウキウキしながら氷雨に色々な着物を着せていた。湘は唖然としながらその光景を見ていた。
「母さんと藤乃の方が楽しんでいるではないか・・・」
「だって、久しぶりに海の世界から地上でお買い物するの楽しくって」
「氷雨は織物業をしていたから、あたし達に合う着物を選ぶの上手くってさ」
「ふふ、アタシは昔から女性目線で布を織ったり、染めたりしていたから得意分野なのよ」
「そうか。では私の美しさが引き立つ着物も選んで貰おうかな」
湘が顔を輝かせながら言うと、凪沙は呆れながら言った。
「いい歳して何言っているのよ、湘は」
「良いわ。湘は私の心を受け入れてくれた恩人よ。素敵な着物を選んであげる」
「やはり、素直だと可愛いな君は」
「相変わらず、アンタって奴は女の子にキザな事を。氷雨ちゃん、そんな湘に着物おねだりしてやりな」
「何を言うか、藤乃!?」
「そうねぇー。着物5着おねだりしちゃおうかしら」
「調子に乗るな・・・」
氷雨は冗談よと湘の耳元で囁いた。湘が呆れた直後に笑うと、藤乃と凪沙も笑った。その後も活気付いている堺の港町で買い物を楽しんだ。
その頃、豹剛は日向国の日南海岸で子供達と楽しく砂遊びをしたり、追いかけっこをしていた。その光景を球磨と紅史郎は和やかに見ていた。
「豹剛と子供達、とても楽しそうだね」
「ああ。あいつが幼少期に出来なかった事を今出来て良かったぜ」
「豹剛も子供達に懐かれているし、運動と勉強を教えてくれるから、孤児院の先生になって欲しいと思うよ」
「まぁ、それは豹剛がどうしたいかは本人が決めるだろう。あいつはもう自由だ。これからは自分の選んだ道を進んで欲しい」
「豹剛、みんな!!胡桃と姉さん達がとり天を作ったぞ!!」
「とりてん?てなんだい?」
「鳥の天ぷらだよ。豹剛おじちゃん。サクサクで美味しいんだ。一緒に食べよう」
豹剛は子供達に腕を引っ張られ、海岸の側にある孤児院に入った。
「さぁ、召し上がれ」
「い・・いただきます」
豹剛は箸の持ち方や作法が上品なので、皆は驚いていた。これも、大芹がしっかりと教えてくれたんだと球磨は納得していた。
「あ!!熱いけど、サクサクしてクセになる味付けだ。こんな美味いもん初めてだ!!」
豹剛は瞳を輝かせながら感動し、もぐもぐと食べ続けた。
「まぁ、天麩羅は最近伝わった調理法だからな。でも、喜んでもらえて嬉しいぜ」
「こんなに美味いもんを食べさせてくれてありがとう。オラ、もっと色々な事を勉強したり経験したり、美味いもん食いたいよ」
「素敵な目標だね、豹剛」
「ああ。そんでいつかは豹のオラが居たシベリアにも行ってみたい。お墓を建てて、美味いもんを供えたり、経験した事を話したい」
「豹剛なら行かれるさ、シベリアに。黄泉に行ったあいつもきっと喜ぶ」
「うん!!それまでに沢山語学も勉強するぞ!!」
豹剛はこれからの自分の自由な生き方に胸を躍らせていた。
「華やかな柄の着物も素敵だけど、落ち着いた色も良いわねー」
「うーん、氷雨は色白だから紺とか青系が艶やかになるんじゃないかい?」
「氷雨さんは優しくて可愛らしい容姿だから、淡い桃色や橙も映えると思うわ」
湘の恋人の藤乃と彼の母親の凪沙はウキウキしながら氷雨に色々な着物を着せていた。湘は唖然としながらその光景を見ていた。
「母さんと藤乃の方が楽しんでいるではないか・・・」
「だって、久しぶりに海の世界から地上でお買い物するの楽しくって」
「氷雨は織物業をしていたから、あたし達に合う着物を選ぶの上手くってさ」
「ふふ、アタシは昔から女性目線で布を織ったり、染めたりしていたから得意分野なのよ」
「そうか。では私の美しさが引き立つ着物も選んで貰おうかな」
湘が顔を輝かせながら言うと、凪沙は呆れながら言った。
「いい歳して何言っているのよ、湘は」
「良いわ。湘は私の心を受け入れてくれた恩人よ。素敵な着物を選んであげる」
「やはり、素直だと可愛いな君は」
「相変わらず、アンタって奴は女の子にキザな事を。氷雨ちゃん、そんな湘に着物おねだりしてやりな」
「何を言うか、藤乃!?」
「そうねぇー。着物5着おねだりしちゃおうかしら」
「調子に乗るな・・・」
氷雨は冗談よと湘の耳元で囁いた。湘が呆れた直後に笑うと、藤乃と凪沙も笑った。その後も活気付いている堺の港町で買い物を楽しんだ。
その頃、豹剛は日向国の日南海岸で子供達と楽しく砂遊びをしたり、追いかけっこをしていた。その光景を球磨と紅史郎は和やかに見ていた。
「豹剛と子供達、とても楽しそうだね」
「ああ。あいつが幼少期に出来なかった事を今出来て良かったぜ」
「豹剛も子供達に懐かれているし、運動と勉強を教えてくれるから、孤児院の先生になって欲しいと思うよ」
「まぁ、それは豹剛がどうしたいかは本人が決めるだろう。あいつはもう自由だ。これからは自分の選んだ道を進んで欲しい」
「豹剛、みんな!!胡桃と姉さん達がとり天を作ったぞ!!」
「とりてん?てなんだい?」
「鳥の天ぷらだよ。豹剛おじちゃん。サクサクで美味しいんだ。一緒に食べよう」
豹剛は子供達に腕を引っ張られ、海岸の側にある孤児院に入った。
「さぁ、召し上がれ」
「い・・いただきます」
豹剛は箸の持ち方や作法が上品なので、皆は驚いていた。これも、大芹がしっかりと教えてくれたんだと球磨は納得していた。
「あ!!熱いけど、サクサクしてクセになる味付けだ。こんな美味いもん初めてだ!!」
豹剛は瞳を輝かせながら感動し、もぐもぐと食べ続けた。
「まぁ、天麩羅は最近伝わった調理法だからな。でも、喜んでもらえて嬉しいぜ」
「こんなに美味いもんを食べさせてくれてありがとう。オラ、もっと色々な事を勉強したり経験したり、美味いもん食いたいよ」
「素敵な目標だね、豹剛」
「ああ。そんでいつかは豹のオラが居たシベリアにも行ってみたい。お墓を建てて、美味いもんを供えたり、経験した事を話したい」
「豹剛なら行かれるさ、シベリアに。黄泉に行ったあいつもきっと喜ぶ」
「うん!!それまでに沢山語学も勉強するぞ!!」
豹剛はこれからの自分の自由な生き方に胸を躍らせていた。