第4章 鬼神の怒りと魔改造戦士の涙
その頃、桜龍、モトス、千里は羽後国と陸奥国にまたがる八幡平の溶岩石と草原が広がる山道を登っていた。しばらく進み、茶臼岳山頂近くの祠に江津と土竜族戦士が敵を迎え撃つ準備をしていた。
「江津!!皆、ここに居ては危険だ。関東や中部の地底に避難してくれ」
桜龍が江津に逃げろと告げたが、彼らは一切退こうとしなかった。
「桜龍か。私も皆にそう言ったが、八幡平は土竜族の故郷だから皆で守りたいと動かぬそうだ。それに、祠の底奥には地熱の源がある。八郎王は自ら地底に残りそれを護っておる」
「だから、オラ達はここを守するべさ!!土竜族の女子供や、近くに住む人間は遠くへ避難させたべ」
千里は小人戦士達の毅然とした姿に感化され、強い覚悟を胸に抱いた。
「皆、戦う覚悟があるのですね。ですが、誰も死なせません」
『ああ。俺達で八幡平を守るぞ!!』
皆で戦前のかけ声を揚げていると、突如、闇の空間から大芹が姿を現した。桜龍達は彼の左顔面に埋め込まれた鉄鉱石の仮面や、闇の力の強さに、今までに味わったことが無いおぞましさを感じた。
「おやおや、もう軍隊を集めたのかな?」
桜龍は大芹の強力な邪気に唾を飲みながら、抜刀し構えた。モトスと千里も武器を構え、江津と小人戦士を護る体勢に入った。
「闇の親分の登場だな。堂々と出てきて相当の自信だな。・・・江津と皆は祠を守ってくれ。こいつは俺達が倒す」
「ほう、そちらこそ随分な自信だな。敗者が私を始末出来ると思っておるのかね?」
「今までの俺達とは違う。お前こそ泣きべそかくなよ」
「面白い。だが、私も大改良された。貴様らが力を付けようが、もはや私の敵ではない。黒羽様は土竜族を皆殺しにしろと申していたが、大人しく地熱の源に案内してくれれば見逃してやろう」
大芹が小人戦士達に歩み寄ろうとした時、千里の鎖鎌とモトスの双曲刀が彼の目に向けられた。
「地熱の源は土竜族だけでなく、この星の生命の源だ。それを壊させはしない!!」
「土竜族の地には一歩足りとも通さぬぞ!!」
「ふん、貴様らは奴隷の相手でもしていろ。私は先に桜龍を抹殺してやる」
大芹が指を鳴らすと、闇の空間から大量の魔改造奴隷が現れた。生気と感情を抜き取られている、大芹の人形兵器だった。
「く・・性懲りも無く非人道的な行為を」
「・・・奴隷にされている者も、決して善人ではないですが、それでも魂を解放させましょう」
桜龍とモトスと千里は武器を強く握り、魔改造奴隷と戦闘態勢に入った。
「モトスさんと千里は魔改造戦士を頼む!!大芹は俺が成敗する!!」
「ああ。手下は俺達に任せてもらおう」
「早く奴らを倒し、桜龍の援護に回ります」
モトスは黒い刀や斧で襲い掛かる魔改造奴隷の攻撃をかいくぐり、目にも留まらぬ動きで錯乱させ、双曲刀で敵の胸や背を貫いた。しかし魔石は破壊されず、モトスは敵の体に異変を感じ、刀を抜き素早く退いた。なんと、魔改造奴隷の体は膨張し、爆発を起こし跡形もなく消えた。
「これは・・・最初から爆破させる気だったのか!!」
大芹は狂気に満ちた笑みをモトスに向けて言った。
「くくく、こいつらはもう要らない。最期くらいは美しく散らしても良いかなと」
「モトスさん、こいつらの核を狙うと爆発するよう作り替えられています。僕達を道連れにするように・・・」
千里は星の砂を撒き散らし敵の動きを止めた。
「この者達に恨みを持っているのかもしれないが、こんな方法、許せません!!」
千里は奴隷達に付着した星の砂に大地の力を込め、泥で出来た敵の体を砂で溶かしていった。そして鋼で出来た小刀を魔石に投げ、粉々に破壊した。大芹は嘲笑いながら溶けていく奴隷を見ていた。
「しょせん、改良しても捨て駒にもならぬ雑魚だったか。まぁ良い。私1人で貴様らを始末出来る」
「それなら魔石を狙わず倒すしかないな」
モトスは桃の花びらが舞う嵐を敵に放った。魔を祓う桃と聖風の力で敵は浄化され魔石も砕けた。千里は聖土の塊を出現させ、敵をとり餅のようにまとめ、土の中で浄化させた。
「・・・安らかに眠ってください」
魔改造奴隷はモトスと千里により倒された。桜龍は剣術や雷撃、護符などを使い、大芹と奮闘していた。
「さすが、モトスの旦那と千里だぜ。もう、お前の人形遊びはここまでだ」
「最初から奴らは前座位にしか見ていなかったよ。さて、私も目的があるから遊びはここまでにしよう」
大芹の闇龍の腕は、触手のように変形し、管のように分裂した。桜龍は黒い触手を斬っていったが、太刀を絡め取られ、彼も巻きつかれてしまった。
「く・・・こんな新技隠していたのか・・・」
「ははは、改良された闇の義手は変形自在だ。さぁ、貴様は絞殺され体も砕ける。死にたくなかったらまた前回みたいに力を暴走させてみろよ」
大芹は桜龍の首や身体中を強く絞め始めた。
「ぐ・・・ぁあああ!!!!」
桜龍は悲鳴を上げ、モトスと千里は助けようとしたが、大芹に脅された。
「少しでも動いてみろ。桜龍の体をバラバラにしてやる。次は貴様らもだ」
「モトスさん・・千里、俺は大丈夫だ。もう・・力は暴走させない・・・」
「何だと?」
「これを狙ってたんだ。貴様の心の闇、中から成敗してやる!!」
桜龍は白金色の光を放ち、拘束していた触手をかき消した。そして姿は白金色に輝く聖龍へと変化し大芹を包み込んだ。すると、別の空間にたどり着いた。
「江津!!皆、ここに居ては危険だ。関東や中部の地底に避難してくれ」
桜龍が江津に逃げろと告げたが、彼らは一切退こうとしなかった。
「桜龍か。私も皆にそう言ったが、八幡平は土竜族の故郷だから皆で守りたいと動かぬそうだ。それに、祠の底奥には地熱の源がある。八郎王は自ら地底に残りそれを護っておる」
「だから、オラ達はここを守するべさ!!土竜族の女子供や、近くに住む人間は遠くへ避難させたべ」
千里は小人戦士達の毅然とした姿に感化され、強い覚悟を胸に抱いた。
「皆、戦う覚悟があるのですね。ですが、誰も死なせません」
『ああ。俺達で八幡平を守るぞ!!』
皆で戦前のかけ声を揚げていると、突如、闇の空間から大芹が姿を現した。桜龍達は彼の左顔面に埋め込まれた鉄鉱石の仮面や、闇の力の強さに、今までに味わったことが無いおぞましさを感じた。
「おやおや、もう軍隊を集めたのかな?」
桜龍は大芹の強力な邪気に唾を飲みながら、抜刀し構えた。モトスと千里も武器を構え、江津と小人戦士を護る体勢に入った。
「闇の親分の登場だな。堂々と出てきて相当の自信だな。・・・江津と皆は祠を守ってくれ。こいつは俺達が倒す」
「ほう、そちらこそ随分な自信だな。敗者が私を始末出来ると思っておるのかね?」
「今までの俺達とは違う。お前こそ泣きべそかくなよ」
「面白い。だが、私も大改良された。貴様らが力を付けようが、もはや私の敵ではない。黒羽様は土竜族を皆殺しにしろと申していたが、大人しく地熱の源に案内してくれれば見逃してやろう」
大芹が小人戦士達に歩み寄ろうとした時、千里の鎖鎌とモトスの双曲刀が彼の目に向けられた。
「地熱の源は土竜族だけでなく、この星の生命の源だ。それを壊させはしない!!」
「土竜族の地には一歩足りとも通さぬぞ!!」
「ふん、貴様らは奴隷の相手でもしていろ。私は先に桜龍を抹殺してやる」
大芹が指を鳴らすと、闇の空間から大量の魔改造奴隷が現れた。生気と感情を抜き取られている、大芹の人形兵器だった。
「く・・性懲りも無く非人道的な行為を」
「・・・奴隷にされている者も、決して善人ではないですが、それでも魂を解放させましょう」
桜龍とモトスと千里は武器を強く握り、魔改造奴隷と戦闘態勢に入った。
「モトスさんと千里は魔改造戦士を頼む!!大芹は俺が成敗する!!」
「ああ。手下は俺達に任せてもらおう」
「早く奴らを倒し、桜龍の援護に回ります」
モトスは黒い刀や斧で襲い掛かる魔改造奴隷の攻撃をかいくぐり、目にも留まらぬ動きで錯乱させ、双曲刀で敵の胸や背を貫いた。しかし魔石は破壊されず、モトスは敵の体に異変を感じ、刀を抜き素早く退いた。なんと、魔改造奴隷の体は膨張し、爆発を起こし跡形もなく消えた。
「これは・・・最初から爆破させる気だったのか!!」
大芹は狂気に満ちた笑みをモトスに向けて言った。
「くくく、こいつらはもう要らない。最期くらいは美しく散らしても良いかなと」
「モトスさん、こいつらの核を狙うと爆発するよう作り替えられています。僕達を道連れにするように・・・」
千里は星の砂を撒き散らし敵の動きを止めた。
「この者達に恨みを持っているのかもしれないが、こんな方法、許せません!!」
千里は奴隷達に付着した星の砂に大地の力を込め、泥で出来た敵の体を砂で溶かしていった。そして鋼で出来た小刀を魔石に投げ、粉々に破壊した。大芹は嘲笑いながら溶けていく奴隷を見ていた。
「しょせん、改良しても捨て駒にもならぬ雑魚だったか。まぁ良い。私1人で貴様らを始末出来る」
「それなら魔石を狙わず倒すしかないな」
モトスは桃の花びらが舞う嵐を敵に放った。魔を祓う桃と聖風の力で敵は浄化され魔石も砕けた。千里は聖土の塊を出現させ、敵をとり餅のようにまとめ、土の中で浄化させた。
「・・・安らかに眠ってください」
魔改造奴隷はモトスと千里により倒された。桜龍は剣術や雷撃、護符などを使い、大芹と奮闘していた。
「さすが、モトスの旦那と千里だぜ。もう、お前の人形遊びはここまでだ」
「最初から奴らは前座位にしか見ていなかったよ。さて、私も目的があるから遊びはここまでにしよう」
大芹の闇龍の腕は、触手のように変形し、管のように分裂した。桜龍は黒い触手を斬っていったが、太刀を絡め取られ、彼も巻きつかれてしまった。
「く・・・こんな新技隠していたのか・・・」
「ははは、改良された闇の義手は変形自在だ。さぁ、貴様は絞殺され体も砕ける。死にたくなかったらまた前回みたいに力を暴走させてみろよ」
大芹は桜龍の首や身体中を強く絞め始めた。
「ぐ・・・ぁあああ!!!!」
桜龍は悲鳴を上げ、モトスと千里は助けようとしたが、大芹に脅された。
「少しでも動いてみろ。桜龍の体をバラバラにしてやる。次は貴様らもだ」
「モトスさん・・千里、俺は大丈夫だ。もう・・力は暴走させない・・・」
「何だと?」
「これを狙ってたんだ。貴様の心の闇、中から成敗してやる!!」
桜龍は白金色の光を放ち、拘束していた触手をかき消した。そして姿は白金色に輝く聖龍へと変化し大芹を包み込んだ。すると、別の空間にたどり着いた。