第4章 鬼神の怒りと魔改造戦士の涙
寒河江から再び最上川を上り、米沢に着いた。政宗の居城『米沢城』は平城で町の中心部に建っており、広い水堀に囲まれ、四角く整備された美しい城下町である。小十郎に本丸内を案内され、謁見の間に政宗が待機していた。
「球磨と湘よ、我を暗殺から助けてくれて感謝する」
「政宗様と小十郎殿が無事で何よりです。寒河江の民達にも被害が無く幸いでした」
「米沢はまだ戦女神やらの噂は広まってないみたいだな」
「それについて、話がある。東北の大名中が言うには、領民が戦女神を探すと言い、村を出てしまったのだ。戦女神は天下を統一出来るほどの力を持つと言われ、さらに魔改造戦士が加われば、東北は支配され、日ノ本全体が危ない・・・」
「政宗様は民を大切にする性分なので、領民に芋煮大会を開いて、戦女神に関わらないようにしていたのです」
誰よりも政宗の心情を理解している小十郎は芋煮大会を開いた訳を説明すると、政宗は頬を紅くしながら言った。
「良民と信頼関係を築き上げたかったのだ。まだワレは若いが、東北を護れる大名になりたいのだ!!」
「よし!!東北の未来の為に立ち上がるか!!魔改造戦士共の根性たたき直してやるし!!」
「私も、今回ばかりは怒りでいっぱいだ。まずは、クセ者ぞろいの頼もしい仲間に連絡をしようか」
湘は米沢城の庭園に行き、透明な池を見つけた。そして呪文を唱え、水鏡の術を使い桜龍のいる場所を察知すると、水面から見知らぬ若い宮司が映し出された。湘は一瞬、失敗したか?とキョトンとした顔をしたが、桜龍の関係者に違いないと話しかけた。
「私は、桜龍の仲間『湘』です。桜龍は近くに居ますか?」
すると、宮司は目を見開きながら驚いていた、
「え!?あなたが湘殿?意外と若いですねー。もっと中年のおじ様を想像していました。あ!申し遅れました。私は桜龍の昔からの友人、輝政(てるまさ)です。桜龍は私の実家の神社に滞在していますが、今は任務で外に出ています」
湘は輝政よりも、湘おじと話題にしている桜龍にご立腹だった。
(アホ龍を後で氷漬けにしてやろうか・・・)
「輝政君か、よろしく。まさか桜龍が君に湘おじと言っていたとはな・・・」
「あ・・・桜龍から、もし『キザな湘おじに水面を通して伝達があったら教えてねー』と言われました。あと、暴れ牛がうんたらとか・・・」
すると球磨が湘の前に現れ、水面越しに怒っていた。
「誰が暴れ牛だー!!桜龍め、ダチに誤解を招く事言いやがって!!」
「こら、暴れ牛!!君が出てくると余計ややこしくなる」
「良いじゃねーな湘おじ!!あ、俺は九州男児の球磨。熊でも暴れ牛でもないからな!!」
湘と球磨のケンカが手水舎に映り、輝政は呆気に取られていた。
「ははは・・・桜龍の友人は賑やかな人達だな」
すると、仁摩が手水舎を覗いてきた。
「何をしているの、輝政?って!!、湘さんと球磨さん!?」
仁摩に呼ばれ、2人はケンカを止めた。
「仁摩殿も京に来ていたか。早速だが話がある」
仁摩は深刻な話だと分かっていた。輝政は席を外すべきか悩んでいたが、湘に『君にも聞いて欲しい』と頼まれた。
湘は出羽で起きた出来事を仁摩と輝政に話した。
第2話 完
「球磨と湘よ、我を暗殺から助けてくれて感謝する」
「政宗様と小十郎殿が無事で何よりです。寒河江の民達にも被害が無く幸いでした」
「米沢はまだ戦女神やらの噂は広まってないみたいだな」
「それについて、話がある。東北の大名中が言うには、領民が戦女神を探すと言い、村を出てしまったのだ。戦女神は天下を統一出来るほどの力を持つと言われ、さらに魔改造戦士が加われば、東北は支配され、日ノ本全体が危ない・・・」
「政宗様は民を大切にする性分なので、領民に芋煮大会を開いて、戦女神に関わらないようにしていたのです」
誰よりも政宗の心情を理解している小十郎は芋煮大会を開いた訳を説明すると、政宗は頬を紅くしながら言った。
「良民と信頼関係を築き上げたかったのだ。まだワレは若いが、東北を護れる大名になりたいのだ!!」
「よし!!東北の未来の為に立ち上がるか!!魔改造戦士共の根性たたき直してやるし!!」
「私も、今回ばかりは怒りでいっぱいだ。まずは、クセ者ぞろいの頼もしい仲間に連絡をしようか」
湘は米沢城の庭園に行き、透明な池を見つけた。そして呪文を唱え、水鏡の術を使い桜龍のいる場所を察知すると、水面から見知らぬ若い宮司が映し出された。湘は一瞬、失敗したか?とキョトンとした顔をしたが、桜龍の関係者に違いないと話しかけた。
「私は、桜龍の仲間『湘』です。桜龍は近くに居ますか?」
すると、宮司は目を見開きながら驚いていた、
「え!?あなたが湘殿?意外と若いですねー。もっと中年のおじ様を想像していました。あ!申し遅れました。私は桜龍の昔からの友人、輝政(てるまさ)です。桜龍は私の実家の神社に滞在していますが、今は任務で外に出ています」
湘は輝政よりも、湘おじと話題にしている桜龍にご立腹だった。
(アホ龍を後で氷漬けにしてやろうか・・・)
「輝政君か、よろしく。まさか桜龍が君に湘おじと言っていたとはな・・・」
「あ・・・桜龍から、もし『キザな湘おじに水面を通して伝達があったら教えてねー』と言われました。あと、暴れ牛がうんたらとか・・・」
すると球磨が湘の前に現れ、水面越しに怒っていた。
「誰が暴れ牛だー!!桜龍め、ダチに誤解を招く事言いやがって!!」
「こら、暴れ牛!!君が出てくると余計ややこしくなる」
「良いじゃねーな湘おじ!!あ、俺は九州男児の球磨。熊でも暴れ牛でもないからな!!」
湘と球磨のケンカが手水舎に映り、輝政は呆気に取られていた。
「ははは・・・桜龍の友人は賑やかな人達だな」
すると、仁摩が手水舎を覗いてきた。
「何をしているの、輝政?って!!、湘さんと球磨さん!?」
仁摩に呼ばれ、2人はケンカを止めた。
「仁摩殿も京に来ていたか。早速だが話がある」
仁摩は深刻な話だと分かっていた。輝政は席を外すべきか悩んでいたが、湘に『君にも聞いて欲しい』と頼まれた。
湘は出羽で起きた出来事を仁摩と輝政に話した。
第2話 完