第1章 異説 武田の残党狩り編 桃源郷に集う勇士
球磨は僧兵と精霊戦士を何とか蹴散らし、やっと湘の存在に気が付いた。
「おや?君、もっと苦戦するかと思っていたら、楽に倒しているようだねぇー。私の加勢は要らなかったかな?」
「私の加勢って・・・お前は戦ってねーだろ!!というか優男!!イキナリ出てきておいしいとこ取りやがって!!」
球磨はかなりのご立腹であった。
「おっとすまないねー。私の名は湘。相模の北条家に仕えている。君は・・・暴れ牛君かい?」
湘が茶化すと、球磨は激怒した。
「暴れ牛じゃねー!!俺は球磨だ!!肥後の九州男児。さすらいの傭兵、球磨だ!!」
「・・・やれやれ。牛のような熊のような暑苦しい男だ」
湘が呆れていると、倒れていた僧兵が2人に襲い掛かろうとした。しかし、2人は即座に武器を構えた。湘は僧兵を銃剣の弾で撃ち倒した。球磨も西洋槍で突き刺し倒していった。
「僧兵の方は、信茂と同じ死霊のようだね。・・・どうやら、そいつらを操る術師がいるようだ」
「・・・ああ。そうだな若作りのおじさんよ。とりあえず、信茂の野郎を倒せば、操られている精霊も解放されるだろうよ」
球磨の言葉に湘は眉間にしわを寄せて文句を言った。
「・・・私は若作りでもおじちゃんでもない!!その減らず口を凍らせてやろうか・・・暴れ牛」
「えー、でも俺より年上っぽいし、鍛錬よりも美容とかに力を入れる優男っぽいしー」
今度は球磨が茶化した。そして、信茂たちをそっちのけで喧嘩が始まった。そしてついに信茂が怒りだし
「ええい!!貴様らも屍にして操ってやる!!!!」
信茂が手から闇の力を発動させようとした瞬間、風の刃が男の手を切り裂き、術の発動を阻止した。
「これ以上の悪行はそこまでだ!!小山田信茂!!!貴様は信玄公や勝頼様のご恩を仇で返し、織田に下った裏切り者だ!!!!」
闇の中から新緑色の布を羽織ったモトスが現れ、鬼のような形相で信茂を睨んだ。突如現れた忍びに球磨は驚いていたが、湘は何も動じておらず、顔見知りのようであった。
「相変わらず生真面目だねーモトスは。助けに来てくれるとは思ってもみなかったよ」
モトスは湘と球磨を見て、キョトンとした顔をした。
「とてつもなく強い力を感じていたのは・・湘と・・・西洋鎧の男だったのか?」
「おう!!ダンナ!!!俺は肥後から来た傭兵の球磨だぜ!!クマではなくキューマだからな!!」
「・・・はぁ。俺は忍びのモトスだ・・・よろしく頼む」
先ほどまでの緊張感は球磨の明るい挨拶で吹き飛んだ。
「ところで、優男はモトスのダンナと知り合いなのか?」
球磨が湘に尋ねると、渋った顔をしていたので、モトスが代わりに答えた。
「湘とは味方として共に戦ったり、敵として戦ったりした仲だ。・・・・しかし、今は敵同士のはずなのだが・・・・・」
「・・・話は後にしよう。それよりも今は信茂を倒すことが先決だ」
湘は2人に早く決着をつけようと促し、武器を構えた。信茂も再び手から闇の波動を放ったが、球磨の聖なる火弾が相殺し、続いて湘が銃口から氷の弾を撃ち、信茂の体を凍らせた。信茂は泣きわめきながらモトスに助けてと懇願した。しかし、モトスは冷徹な瞳で首を横に振った。
「・・・信茂。お前は居城であった岩殿山城に勝頼様を迎えようとした矢先、謀反をし、勝頼様を射殺しようとした・・・そんな輩が今更命乞いか!!」
モトスの周りには、聖なる風や葉や花が乱舞していた。
「おや?君、もっと苦戦するかと思っていたら、楽に倒しているようだねぇー。私の加勢は要らなかったかな?」
「私の加勢って・・・お前は戦ってねーだろ!!というか優男!!イキナリ出てきておいしいとこ取りやがって!!」
球磨はかなりのご立腹であった。
「おっとすまないねー。私の名は湘。相模の北条家に仕えている。君は・・・暴れ牛君かい?」
湘が茶化すと、球磨は激怒した。
「暴れ牛じゃねー!!俺は球磨だ!!肥後の九州男児。さすらいの傭兵、球磨だ!!」
「・・・やれやれ。牛のような熊のような暑苦しい男だ」
湘が呆れていると、倒れていた僧兵が2人に襲い掛かろうとした。しかし、2人は即座に武器を構えた。湘は僧兵を銃剣の弾で撃ち倒した。球磨も西洋槍で突き刺し倒していった。
「僧兵の方は、信茂と同じ死霊のようだね。・・・どうやら、そいつらを操る術師がいるようだ」
「・・・ああ。そうだな若作りのおじさんよ。とりあえず、信茂の野郎を倒せば、操られている精霊も解放されるだろうよ」
球磨の言葉に湘は眉間にしわを寄せて文句を言った。
「・・・私は若作りでもおじちゃんでもない!!その減らず口を凍らせてやろうか・・・暴れ牛」
「えー、でも俺より年上っぽいし、鍛錬よりも美容とかに力を入れる優男っぽいしー」
今度は球磨が茶化した。そして、信茂たちをそっちのけで喧嘩が始まった。そしてついに信茂が怒りだし
「ええい!!貴様らも屍にして操ってやる!!!!」
信茂が手から闇の力を発動させようとした瞬間、風の刃が男の手を切り裂き、術の発動を阻止した。
「これ以上の悪行はそこまでだ!!小山田信茂!!!貴様は信玄公や勝頼様のご恩を仇で返し、織田に下った裏切り者だ!!!!」
闇の中から新緑色の布を羽織ったモトスが現れ、鬼のような形相で信茂を睨んだ。突如現れた忍びに球磨は驚いていたが、湘は何も動じておらず、顔見知りのようであった。
「相変わらず生真面目だねーモトスは。助けに来てくれるとは思ってもみなかったよ」
モトスは湘と球磨を見て、キョトンとした顔をした。
「とてつもなく強い力を感じていたのは・・湘と・・・西洋鎧の男だったのか?」
「おう!!ダンナ!!!俺は肥後から来た傭兵の球磨だぜ!!クマではなくキューマだからな!!」
「・・・はぁ。俺は忍びのモトスだ・・・よろしく頼む」
先ほどまでの緊張感は球磨の明るい挨拶で吹き飛んだ。
「ところで、優男はモトスのダンナと知り合いなのか?」
球磨が湘に尋ねると、渋った顔をしていたので、モトスが代わりに答えた。
「湘とは味方として共に戦ったり、敵として戦ったりした仲だ。・・・・しかし、今は敵同士のはずなのだが・・・・・」
「・・・話は後にしよう。それよりも今は信茂を倒すことが先決だ」
湘は2人に早く決着をつけようと促し、武器を構えた。信茂も再び手から闇の波動を放ったが、球磨の聖なる火弾が相殺し、続いて湘が銃口から氷の弾を撃ち、信茂の体を凍らせた。信茂は泣きわめきながらモトスに助けてと懇願した。しかし、モトスは冷徹な瞳で首を横に振った。
「・・・信茂。お前は居城であった岩殿山城に勝頼様を迎えようとした矢先、謀反をし、勝頼様を射殺しようとした・・・そんな輩が今更命乞いか!!」
モトスの周りには、聖なる風や葉や花が乱舞していた。