第2章 九州の大一揆編 炎の魔人と聖火の神
しばらくすると、港の対岸から爆発の煙が見えた。信者は何があった!?と眺めると、間者として潜入してる信者が、『清正が港に火を放つと脅していたぞ!!』と偽の情報を流した。信者は食い止めるために港を出た。その隙に、球磨たちは船着場に向かい、残りの信者をあっという間に蹴散らした。
球磨達は、急ぎ、船着場の隅に置いてある小舟に乗ろうとしたが、突然、目の前で複数のカマイタチが放たれ、微塵に破壊された。湘は攻撃の主を探ると、蔵の天井からつるぎが待ち構えていた。
「島原へは行かせないぞ!!貴様らはここで指を加えて、ツクモ様の儀式を見ているのだな」
つるぎは彼らの前に着地し、細剣を構えた。湘は、歯を食いしばっている3人とは違い、動ずる事無く得意げな顔で海面に向けて術を放った。
「君達は先に島原へ行きたまえ」
湘が直ぐに海面に向けて術を放つと、巨大な鯨型のぷるぷるした水の塊が召喚された。
「すごいぜ!!水饅頭みたいな鯨だぜ」
「華麗な水芸で作った鯨と言いたまえ・・・耐久性は強く早く泳げる。これで島原へ向かえ」
湘は3人に早く行けと促すと、つるぎはそうはさせるか!!と、再びカマイタチで水の鯨を攻撃しようとしたが、湘の銃弾が彼女の手をかすめ、阻止された。
「お嬢さんの相手は私がしよう。本当は武力ではなく、碁で勝負したいものだがな」
「黙れ!!何時ぞやの半魚人めが。貴様はここで海の藻屑にしてやる!!」
つるぎは細剣を抜き構えた。湘は水の鯨に乗った3人を確認し、進めと動かした。鯨は凄まじい速さで水上を走った。
「馬鹿め!!この先には大砲を持つ船団が待ち構えている。島原に着く前に奴らは粉々だぞ!!」
つるぎが得意げな顔をしながら言うと、湘はそこまで計算していたのかと、早く球磨達に教えようとしたが、つるぎの剣さばきが襲いかかり、防御した。しかし、海中から凄まじい速さで武装した軍団が泳いでくる気配を感じた。
(近くに来る集団はまさか・・・)
水の鯨は、一気に秋の涼しい有明海を渡り、島原半島が近づいてきた時、周りの岩陰に大砲を積んだ帆船が潜伏していた。大砲が水の鯨をかすめた。
「くっそー!!これじゃあ、手も足も出ないぜ・・・」
3人は術を放とうにも攻撃を避けるのでやっとで、反撃出来なかった。すると、急に帆船めがけ、氷の矢が放たれたり、船の上に黒雲が出現し、大砲に雷撃が当たり壊していった。
「これは一体・・・今までに感じたことの無い力だわ」
仁摩が壊滅した船を見回していると、水面から魚の尾が生えた男性の戦士がシュッと顔を出した。そして、熱意を込めて自己紹介した。桜龍は東国、房総南の海溝に暮らす海の一族と理解していた。
「我々は海洋族。海王神いすみ様の命により、援護するぞ!!」
突然の海洋族による援護に、桜龍は驚き尋ねた。
「え!?いすみ様が協力を?それって湘さんは知っているのか?」
「湘殿には知らせていない。海王神もそれを望んでないからな。この事は湘殿には告げないで欲しい」
桜龍は状況を理解しているのか、あっさり頷いた。
「では、海上での戦いは我らに任せよ。お主らは先に行け!!」
桜龍は恩に着ると礼を言うと、仁摩と球磨は呆気にとられながら桜龍に聞いてみた。
「桜龍って、いつの間にか海王神様と知り合いになったの?」
「湘は確か、海王神に母を引き離されたと聞いたんだが・・・」
「ああ、いすみ様とは小さい頃に1回世話になった事があってなー。頑固で厳しいけど、誇り高い海の王者だぜ」
仁摩は、桜龍は誰とでも仲良くなれ、交友関係が広い事は知っているが、海の王とまで顔見知りとはと口が塞がらないでいた。
「まぁ、湘さんといすみ様にはわだかまりがあるみたいだから、時が来るまで湘さんには黙っておこうぜ」
「ああ。そうだな。俺も自分の正体を黙っていたんだし、湘から話すのを待つよ。とりあえず、今は先を急ごうぜ!!」
桜龍は気を取り直し、水の鯨に目の前に見える島原の船着場に向かおうと命じた。
球磨達は、急ぎ、船着場の隅に置いてある小舟に乗ろうとしたが、突然、目の前で複数のカマイタチが放たれ、微塵に破壊された。湘は攻撃の主を探ると、蔵の天井からつるぎが待ち構えていた。
「島原へは行かせないぞ!!貴様らはここで指を加えて、ツクモ様の儀式を見ているのだな」
つるぎは彼らの前に着地し、細剣を構えた。湘は、歯を食いしばっている3人とは違い、動ずる事無く得意げな顔で海面に向けて術を放った。
「君達は先に島原へ行きたまえ」
湘が直ぐに海面に向けて術を放つと、巨大な鯨型のぷるぷるした水の塊が召喚された。
「すごいぜ!!水饅頭みたいな鯨だぜ」
「華麗な水芸で作った鯨と言いたまえ・・・耐久性は強く早く泳げる。これで島原へ向かえ」
湘は3人に早く行けと促すと、つるぎはそうはさせるか!!と、再びカマイタチで水の鯨を攻撃しようとしたが、湘の銃弾が彼女の手をかすめ、阻止された。
「お嬢さんの相手は私がしよう。本当は武力ではなく、碁で勝負したいものだがな」
「黙れ!!何時ぞやの半魚人めが。貴様はここで海の藻屑にしてやる!!」
つるぎは細剣を抜き構えた。湘は水の鯨に乗った3人を確認し、進めと動かした。鯨は凄まじい速さで水上を走った。
「馬鹿め!!この先には大砲を持つ船団が待ち構えている。島原に着く前に奴らは粉々だぞ!!」
つるぎが得意げな顔をしながら言うと、湘はそこまで計算していたのかと、早く球磨達に教えようとしたが、つるぎの剣さばきが襲いかかり、防御した。しかし、海中から凄まじい速さで武装した軍団が泳いでくる気配を感じた。
(近くに来る集団はまさか・・・)
水の鯨は、一気に秋の涼しい有明海を渡り、島原半島が近づいてきた時、周りの岩陰に大砲を積んだ帆船が潜伏していた。大砲が水の鯨をかすめた。
「くっそー!!これじゃあ、手も足も出ないぜ・・・」
3人は術を放とうにも攻撃を避けるのでやっとで、反撃出来なかった。すると、急に帆船めがけ、氷の矢が放たれたり、船の上に黒雲が出現し、大砲に雷撃が当たり壊していった。
「これは一体・・・今までに感じたことの無い力だわ」
仁摩が壊滅した船を見回していると、水面から魚の尾が生えた男性の戦士がシュッと顔を出した。そして、熱意を込めて自己紹介した。桜龍は東国、房総南の海溝に暮らす海の一族と理解していた。
「我々は海洋族。海王神いすみ様の命により、援護するぞ!!」
突然の海洋族による援護に、桜龍は驚き尋ねた。
「え!?いすみ様が協力を?それって湘さんは知っているのか?」
「湘殿には知らせていない。海王神もそれを望んでないからな。この事は湘殿には告げないで欲しい」
桜龍は状況を理解しているのか、あっさり頷いた。
「では、海上での戦いは我らに任せよ。お主らは先に行け!!」
桜龍は恩に着ると礼を言うと、仁摩と球磨は呆気にとられながら桜龍に聞いてみた。
「桜龍って、いつの間にか海王神様と知り合いになったの?」
「湘は確か、海王神に母を引き離されたと聞いたんだが・・・」
「ああ、いすみ様とは小さい頃に1回世話になった事があってなー。頑固で厳しいけど、誇り高い海の王者だぜ」
仁摩は、桜龍は誰とでも仲良くなれ、交友関係が広い事は知っているが、海の王とまで顔見知りとはと口が塞がらないでいた。
「まぁ、湘さんといすみ様にはわだかまりがあるみたいだから、時が来るまで湘さんには黙っておこうぜ」
「ああ。そうだな。俺も自分の正体を黙っていたんだし、湘から話すのを待つよ。とりあえず、今は先を急ごうぜ!!」
桜龍は気を取り直し、水の鯨に目の前に見える島原の船着場に向かおうと命じた。