22.最愛の恋人
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東京ドームには小さい頃一度だけ野球を見に来たことがあるけど、その隣にこんな小さな闘技場があるなんて全く知らなかった。
普段ならこんな、高校生の制服に身を包んだ少女が来るところではないのだろう。だけど今日は同じ制服を着た子が何人もウロウロしていた。
どうやら・・・宮田の試合を見に来た子たちのようだ。
すれ違うガラの悪そうな男の人たちが、ジロジロとこちらに目を向けている。そりゃそうだ、この雰囲気に全く不似合いなキャピキャピした黄色い声が飛び交っているのだから。
「宮田くん、まだかなぁ〜」
「プロになったってすごいよね!」
宮田の捌いたと思われるチケットは番号が固まっていたようで、奈々の周りには同じ制服を着た女の子がたくさん座っていた。もちろん、ボクシング好きの男の子も混じってはいるけれど。
「ねぇあれ高杉さんじゃない?」
「あ〜ほんとだ。やっぱ彼氏の試合は観に来るかあ」
「やめてよ、あたしは認めてないからね」
大きめの悪口が、バシンバシンと鈍いパンチ音の静けさの合間に響く。
宮田以外の試合にはまるで興味がないのだろう。緊張感を壊すようなお喋りとその内容に、奈々はザワザワと心を乱される思いがした。
パラパラと拍手が降ってきて、試合が終わったようだ。
次はいよいよ宮田の出る第2試合目・・・自分が試合をするわけでもないのに、心臓がドクドクと高鳴って止まらない。
気がつくと、第1試合目開始時より明らかに増えた会場の人数。
「次ってあれだろ?将来有望って言われてる二世の」
「俺、こいつがガキの時から試合見てんだよ!頑張れよ天才!」
宮田がプロになる前から注目されていたことは、木村を通じて聞いてはいた。実際に、まだ駆け出しの新人だというのに、素人から見ても明らかに玄人っぽい(ボクシング好きそうな)中年男性に目をつけられている宮田を目の当たりして、木村の言っていることが本当だったことを知り、得体の知れない緊張感はますます増すばかりだ。
普段ならこんな、高校生の制服に身を包んだ少女が来るところではないのだろう。だけど今日は同じ制服を着た子が何人もウロウロしていた。
どうやら・・・宮田の試合を見に来た子たちのようだ。
すれ違うガラの悪そうな男の人たちが、ジロジロとこちらに目を向けている。そりゃそうだ、この雰囲気に全く不似合いなキャピキャピした黄色い声が飛び交っているのだから。
「宮田くん、まだかなぁ〜」
「プロになったってすごいよね!」
宮田の捌いたと思われるチケットは番号が固まっていたようで、奈々の周りには同じ制服を着た女の子がたくさん座っていた。もちろん、ボクシング好きの男の子も混じってはいるけれど。
「ねぇあれ高杉さんじゃない?」
「あ〜ほんとだ。やっぱ彼氏の試合は観に来るかあ」
「やめてよ、あたしは認めてないからね」
大きめの悪口が、バシンバシンと鈍いパンチ音の静けさの合間に響く。
宮田以外の試合にはまるで興味がないのだろう。緊張感を壊すようなお喋りとその内容に、奈々はザワザワと心を乱される思いがした。
パラパラと拍手が降ってきて、試合が終わったようだ。
次はいよいよ宮田の出る第2試合目・・・自分が試合をするわけでもないのに、心臓がドクドクと高鳴って止まらない。
気がつくと、第1試合目開始時より明らかに増えた会場の人数。
「次ってあれだろ?将来有望って言われてる二世の」
「俺、こいつがガキの時から試合見てんだよ!頑張れよ天才!」
宮田がプロになる前から注目されていたことは、木村を通じて聞いてはいた。実際に、まだ駆け出しの新人だというのに、素人から見ても明らかに玄人っぽい(ボクシング好きそうな)中年男性に目をつけられている宮田を目の当たりして、木村の言っていることが本当だったことを知り、得体の知れない緊張感はますます増すばかりだ。