20.オレの責任
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母親がガサツにドアを閉めた音に反応して、奈々がううん…と寝返りを打った。そして何やら違和感があったのか、ゆっくりと目を開ける。
誰かが・・・いるような気がする。
「ん・・・・う、ぅわあああ!?え?み、宮田!?え、なんで!?」
「悪い・・・起こしちまったか」
目の前にいた人物に驚き、反射的に体を起こした。部屋をキョロキョロと見渡す。カーテンが閉まっていて薄暗く、今一つ状況が飲み込めない。
「え・・いや、え?学校終わったの?ってか今何時?」
「2時」
「は、はあ?学校は!?」
「早退した」
「え?は、はぁ??」
深い眠りから一気にパニックとなり、奈々は慌てふためきながら現状の理解に手間取っていた。そして、目の前の宮田はその混乱をさらにかき乱すように、ぎゅっと奈々を抱きしめた。
「・・・よかった」
「え?」
「元気そうだから」
「あ・・・・・・うん。寝たらだいぶ良くなったけど・・」
そしてゆっくりと体を離し、額に口づけをした。宮田は奈々の手を握り、再びベッド横に腰掛ける。奈々は体を起こしているのが辛いようで、再びベッドに横になった。
「ごめん・・・宮田」
「・・・何が?」
奈々は天井を眺めながら、
「心配させたね・・・これから大事な時なのに」
言いながら、また涙が出てきそうになる。もうこれ以上、相手に負担をかけたく無いのに。
「何やってんだろ私・・・宮田に心配かけて、早退させて・・・情けない」
ははは、と涙を吹き飛ばすように、強がるように笑う奈々の横で、宮田は握った手をさらに強く握りしめて、呟いた。
「そうさせたのは・・・・オレだ」
奈々は宮田の方に顔を向けたが、宮田はまっすぐ壁の方を向いてこちらを見ない。
「オレの責任だ」
「ち、違うよ!宮田のせいじゃ・・・」
「オレが・・・」
宮田は遮るようにして続ける。
「お前を大事にしてこなかったからだ」
そういってようやく宮田はこちらに目を向けた。
「すまない」
「そ、そんな・・・違うよ、やめてよ、そういうの・・・」
奈々は体をゆっくりと起こし、宮田を見つめた。
「私は別に・・・宮田のせいだなんて思ってない。私が弱いから・・・」
「お前は悪くない」
そう言うと宮田は再び奈々をギュッと抱きしめた。静かな静かな抱擁の中で、宮田の逸る心臓の音が聞こえた。
「お前が好きなんだ」
思いがけない宮田の言葉に奈々は驚いて、言葉に詰まった。
チッチッ…と響く秒針の音。
宮田の心音はどくどくと、さらに加速していく。
しばしの沈黙の後、宮田はさらに奈々をキツく抱きしめて言った。
「それだけじゃ・・・・ダメか?」
奈々は何も、答えられなかった。
誰かが・・・いるような気がする。
「ん・・・・う、ぅわあああ!?え?み、宮田!?え、なんで!?」
「悪い・・・起こしちまったか」
目の前にいた人物に驚き、反射的に体を起こした。部屋をキョロキョロと見渡す。カーテンが閉まっていて薄暗く、今一つ状況が飲み込めない。
「え・・いや、え?学校終わったの?ってか今何時?」
「2時」
「は、はあ?学校は!?」
「早退した」
「え?は、はぁ??」
深い眠りから一気にパニックとなり、奈々は慌てふためきながら現状の理解に手間取っていた。そして、目の前の宮田はその混乱をさらにかき乱すように、ぎゅっと奈々を抱きしめた。
「・・・よかった」
「え?」
「元気そうだから」
「あ・・・・・・うん。寝たらだいぶ良くなったけど・・」
そしてゆっくりと体を離し、額に口づけをした。宮田は奈々の手を握り、再びベッド横に腰掛ける。奈々は体を起こしているのが辛いようで、再びベッドに横になった。
「ごめん・・・宮田」
「・・・何が?」
奈々は天井を眺めながら、
「心配させたね・・・これから大事な時なのに」
言いながら、また涙が出てきそうになる。もうこれ以上、相手に負担をかけたく無いのに。
「何やってんだろ私・・・宮田に心配かけて、早退させて・・・情けない」
ははは、と涙を吹き飛ばすように、強がるように笑う奈々の横で、宮田は握った手をさらに強く握りしめて、呟いた。
「そうさせたのは・・・・オレだ」
奈々は宮田の方に顔を向けたが、宮田はまっすぐ壁の方を向いてこちらを見ない。
「オレの責任だ」
「ち、違うよ!宮田のせいじゃ・・・」
「オレが・・・」
宮田は遮るようにして続ける。
「お前を大事にしてこなかったからだ」
そういってようやく宮田はこちらに目を向けた。
「すまない」
「そ、そんな・・・違うよ、やめてよ、そういうの・・・」
奈々は体をゆっくりと起こし、宮田を見つめた。
「私は別に・・・宮田のせいだなんて思ってない。私が弱いから・・・」
「お前は悪くない」
そう言うと宮田は再び奈々をギュッと抱きしめた。静かな静かな抱擁の中で、宮田の逸る心臓の音が聞こえた。
「お前が好きなんだ」
思いがけない宮田の言葉に奈々は驚いて、言葉に詰まった。
チッチッ…と響く秒針の音。
宮田の心音はどくどくと、さらに加速していく。
しばしの沈黙の後、宮田はさらに奈々をキツく抱きしめて言った。
「それだけじゃ・・・・ダメか?」
奈々は何も、答えられなかった。