19.イカナイデ
お名前設定はこちら
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なんだよ」
宮田が煙たそうにこちらをみるので、奈々はさらに腹立たしくなって、
「わ、私がどんな気持ちで・・・・いたと思ってるの・・・」
「・・・・」
「宮田が他の女の子と2人で会ったり、その子と腕組んで帰宅したり・・・」
「・・・・」
「覚えてないとか言われても・・・そんなのキスしてもエッチしても覚えてないんじゃないの?」
「するわけねぇだろ!」
「断言できるの!?腕組まれたのも気づかないなんて変だよ!?」
声のトーンが一段と高くなり、お互いに臨戦体制になってきた。
もともと負けず嫌いの宮田である、言われっぱなしの現状にも苛つき始めていたのだろう。拳をぐっと握りしめて、
「お前なんでそんなに・・・自信ねぇんだよ」
困ったような、苦しいような、それでいてちょっと面倒臭そうな口調で呟いた。
「ど、どう言う意味よ」
「オレは・・・興味なんざまるでねぇよ」
宮田はギロリと睨むように言ってから、再び目線を逸らして、
「お前以外のやつなんかに」
と小さく呟いた。
「なんでいちいち言わないとわかんねぇんだよ」
宮田は片手で額を抑え、ほとほと困ったように声を絞り出した。
言っていることは正しいが、このシチュエーションでなぜ自分が責められなければならないのかと、奈々も負けじと言い返す。
「確かに宮田は・・・私には聞かないよね」
宮田は奈々を見つめて、黙ったままだ。
「私がたっちゃんと遊んでも・・・何も聞かない。だけど・・・」
奈々は宮田がこちらを見ているのはわかっていたが、今は見つめ返す気になれなかった。ずっと前方の一点を見つめながら続ける。
「こんなことがあったよ、って、私は自分からいつも宮田にあれこれ話してる。好きだから・・・聞いてほしいから・・分かち合いたいから・・・話すの」
そこでようやく、宮田をちらりと横目で見る。目を合わせながら、
「私は・・・宮田と電話するだけでお母さんにも笑われるくらい舞い上がっちゃうし・・・会えた日は嬉しくてずっとニヤニヤしちゃうよ。自分でも・・・わかりやすいなぁって思う・・・そして・・宮田みたいにモテるわけでもない」
奈々が何を言わんとしているのか宮田は今ひとつピンと来ていないらしい。
宮田の顔に小さなクエスチョンマークが浮かんだのを奈々は見逃さずに、補足するように言葉を重ねていく。
「宮田は・・・私が宮田のことが好きだって、疑ったことないでしょ?」
「・・・当たり前だろ」
やっぱり、と宮田と自分との認識のズレの原点を探り当てて奈々はようやく合点がいった。奈々は半ば呆れたような、苦い笑いを浮かべた。
「それって・・・珍しいことなんだよ。普通は・・・悩むんだよ」
「何を・・・」
「宮田は私のこと・・・好き?」
ストレートにそう聞かれ、宮田は一瞬大きく目を見開いたが、その口から答えが出てくることはなかった。
「ほらね」
「そんなの言わなくても分かるだろ」
「みんながみんな・・・宮田みたいな自信満々じゃないよ。いろんな女の子に好かれて、全然好きって言ってくれなくて、しばらく連絡取らなくても平気で、私がいてもいなくても・・・何も変わらない・・・」
あまりにも情けないセリフ、自分が哀れで涙が止まらない。
宮田が煙たそうにこちらをみるので、奈々はさらに腹立たしくなって、
「わ、私がどんな気持ちで・・・・いたと思ってるの・・・」
「・・・・」
「宮田が他の女の子と2人で会ったり、その子と腕組んで帰宅したり・・・」
「・・・・」
「覚えてないとか言われても・・・そんなのキスしてもエッチしても覚えてないんじゃないの?」
「するわけねぇだろ!」
「断言できるの!?腕組まれたのも気づかないなんて変だよ!?」
声のトーンが一段と高くなり、お互いに臨戦体制になってきた。
もともと負けず嫌いの宮田である、言われっぱなしの現状にも苛つき始めていたのだろう。拳をぐっと握りしめて、
「お前なんでそんなに・・・自信ねぇんだよ」
困ったような、苦しいような、それでいてちょっと面倒臭そうな口調で呟いた。
「ど、どう言う意味よ」
「オレは・・・興味なんざまるでねぇよ」
宮田はギロリと睨むように言ってから、再び目線を逸らして、
「お前以外のやつなんかに」
と小さく呟いた。
「なんでいちいち言わないとわかんねぇんだよ」
宮田は片手で額を抑え、ほとほと困ったように声を絞り出した。
言っていることは正しいが、このシチュエーションでなぜ自分が責められなければならないのかと、奈々も負けじと言い返す。
「確かに宮田は・・・私には聞かないよね」
宮田は奈々を見つめて、黙ったままだ。
「私がたっちゃんと遊んでも・・・何も聞かない。だけど・・・」
奈々は宮田がこちらを見ているのはわかっていたが、今は見つめ返す気になれなかった。ずっと前方の一点を見つめながら続ける。
「こんなことがあったよ、って、私は自分からいつも宮田にあれこれ話してる。好きだから・・・聞いてほしいから・・分かち合いたいから・・・話すの」
そこでようやく、宮田をちらりと横目で見る。目を合わせながら、
「私は・・・宮田と電話するだけでお母さんにも笑われるくらい舞い上がっちゃうし・・・会えた日は嬉しくてずっとニヤニヤしちゃうよ。自分でも・・・わかりやすいなぁって思う・・・そして・・宮田みたいにモテるわけでもない」
奈々が何を言わんとしているのか宮田は今ひとつピンと来ていないらしい。
宮田の顔に小さなクエスチョンマークが浮かんだのを奈々は見逃さずに、補足するように言葉を重ねていく。
「宮田は・・・私が宮田のことが好きだって、疑ったことないでしょ?」
「・・・当たり前だろ」
やっぱり、と宮田と自分との認識のズレの原点を探り当てて奈々はようやく合点がいった。奈々は半ば呆れたような、苦い笑いを浮かべた。
「それって・・・珍しいことなんだよ。普通は・・・悩むんだよ」
「何を・・・」
「宮田は私のこと・・・好き?」
ストレートにそう聞かれ、宮田は一瞬大きく目を見開いたが、その口から答えが出てくることはなかった。
「ほらね」
「そんなの言わなくても分かるだろ」
「みんながみんな・・・宮田みたいな自信満々じゃないよ。いろんな女の子に好かれて、全然好きって言ってくれなくて、しばらく連絡取らなくても平気で、私がいてもいなくても・・・何も変わらない・・・」
あまりにも情けないセリフ、自分が哀れで涙が止まらない。