12.手伝えよ
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昼休み。
いつもなら、フーコたちと机を並べてお弁当を食べるのだが・・・お互いに謝るきっかけをなくして気まずくなったまま、お昼を迎えた。
4時間目は選択授業で、他の3人とは違う科目を受けていたせいもあるのかもしれないが、教室に戻ってみると3人の姿は見えなかった。
食堂あたりで食べているのかもしれない。
・・・ホッとしたような、がっかりしたような、不思議な気持ち。
1人で食べようかとカバンからお弁当を出したところで、横から声をかけられた。
「高杉、ダンナが呼んでるぜ」
クラスの男子に言われて教室の入り口に目をやると、宮田がこちらを見ていた。
珍しいことがあるもんだと驚いて、慌てて入り口の方まで行くと、
「ちょっといいか?」
「あ・・う、うん」
そう聞くや否や、屋上へ続く階段の方へと促される。
4日ぶりにも関わらず、特段変わった様子のない宮田。
しかしわざわざ教室まで訪ねてきたのだから、何かがあるのだろう。
階段を登って、人気がなくなったあたりで宮田が振り向き、階段に腰掛けた。奈々もその横に座る。
「ずっと・・・休んでたみたいだけど・・」
「ああ・・」
そのことはどうでもよい、と言いたげに宮田は軽く答えた。
そして、ふぅっと軽く息を吐いたかと思うと、
「オレ、今週末、引っ越すから」
思いも寄らない、予想だにしていなかった一言に、思わず固まる。
「・・・は、はぁ?ひ、引越し??」
明らかに動揺しながら聞き返すも、宮田は極めて淡々と答える。
「ああ」
「え?ん?ど、どういうこと?え?て、転校しちゃうの?」
「しねぇよ」
転校はしないが引っ越す・・・
あの一軒家から一体どこへ、なぜ、と色々な疑問が湧き出て止まらない。
「鴨川ジムを辞めたんだ」
混乱の最中さらに落とされた爆弾発言に、奈々はもはや思考回路が追いつかなくなっていた。
「え・・・・え??ええええ??」
予想通りのリアクションだったのだろう。
宮田は特段、顔色を変えることなく続ける。
いつもなら、フーコたちと机を並べてお弁当を食べるのだが・・・お互いに謝るきっかけをなくして気まずくなったまま、お昼を迎えた。
4時間目は選択授業で、他の3人とは違う科目を受けていたせいもあるのかもしれないが、教室に戻ってみると3人の姿は見えなかった。
食堂あたりで食べているのかもしれない。
・・・ホッとしたような、がっかりしたような、不思議な気持ち。
1人で食べようかとカバンからお弁当を出したところで、横から声をかけられた。
「高杉、ダンナが呼んでるぜ」
クラスの男子に言われて教室の入り口に目をやると、宮田がこちらを見ていた。
珍しいことがあるもんだと驚いて、慌てて入り口の方まで行くと、
「ちょっといいか?」
「あ・・う、うん」
そう聞くや否や、屋上へ続く階段の方へと促される。
4日ぶりにも関わらず、特段変わった様子のない宮田。
しかしわざわざ教室まで訪ねてきたのだから、何かがあるのだろう。
階段を登って、人気がなくなったあたりで宮田が振り向き、階段に腰掛けた。奈々もその横に座る。
「ずっと・・・休んでたみたいだけど・・」
「ああ・・」
そのことはどうでもよい、と言いたげに宮田は軽く答えた。
そして、ふぅっと軽く息を吐いたかと思うと、
「オレ、今週末、引っ越すから」
思いも寄らない、予想だにしていなかった一言に、思わず固まる。
「・・・は、はぁ?ひ、引越し??」
明らかに動揺しながら聞き返すも、宮田は極めて淡々と答える。
「ああ」
「え?ん?ど、どういうこと?え?て、転校しちゃうの?」
「しねぇよ」
転校はしないが引っ越す・・・
あの一軒家から一体どこへ、なぜ、と色々な疑問が湧き出て止まらない。
「鴨川ジムを辞めたんだ」
混乱の最中さらに落とされた爆弾発言に、奈々はもはや思考回路が追いつかなくなっていた。
「え・・・・え??ええええ??」
予想通りのリアクションだったのだろう。
宮田は特段、顔色を変えることなく続ける。