7.薄い1日
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そして次の日の放課後。
奈々が帰り支度をしていると、いつものように宮田が教室へ入ってきた。
そしていつものように肩を並べて、帰り道を歩く。
校門を出たあたりで、珍しく宮田から口を開いた。
「明日から先に帰る」
「・・え?ど、どうしたの?」
「もう少し早くジムに着きたいから」
ボクシングのことになると、いつもの気難しそうな顔がもっと厳しくなる。
そういえば今年プロテストを受けるとか言っていたので、その関係もあるのだろうかと奈々はぼんやり考えた。
「じゃあ・・・もう今から急いで行けば?」
「・・・そうだな」
宮田は肩から下げていたスポーツバッグをもう一度担ぎ直して、奈々の頭をポンと叩いて
「じゃあな」
と言い残し、手を後ろ手に振りながら、歩く速度を早めた。
宮田と一緒に駅まで行かないとなると、その先の道から直接家に帰れる。
奈々は宮田の方を見ないようにしながら、自転車を漕いで帰路についた。
その日から、朝も帰りも、宮田に会うことがほとんどなくなった。
休み時間に会いに行く・・というのも、なんだか気恥ずかしく。
夜に電話をかけても、誰も出ないことも多かったので、電話自体しなくなってしまった。
「寂しいとか・・・思ったことないのかな・・・」
予習をする手をふと止め、カーテンを開けて夜空を眺めてみた。
今日はきれいに晴れていて、月や星が小さく輝いて見える。
「・・・今頃寝てるな、きっと」
馬鹿馬鹿しい考えに振り回される前に、カーテンを閉めて机に向かった。
奈々が帰り支度をしていると、いつものように宮田が教室へ入ってきた。
そしていつものように肩を並べて、帰り道を歩く。
校門を出たあたりで、珍しく宮田から口を開いた。
「明日から先に帰る」
「・・え?ど、どうしたの?」
「もう少し早くジムに着きたいから」
ボクシングのことになると、いつもの気難しそうな顔がもっと厳しくなる。
そういえば今年プロテストを受けるとか言っていたので、その関係もあるのだろうかと奈々はぼんやり考えた。
「じゃあ・・・もう今から急いで行けば?」
「・・・そうだな」
宮田は肩から下げていたスポーツバッグをもう一度担ぎ直して、奈々の頭をポンと叩いて
「じゃあな」
と言い残し、手を後ろ手に振りながら、歩く速度を早めた。
宮田と一緒に駅まで行かないとなると、その先の道から直接家に帰れる。
奈々は宮田の方を見ないようにしながら、自転車を漕いで帰路についた。
その日から、朝も帰りも、宮田に会うことがほとんどなくなった。
休み時間に会いに行く・・というのも、なんだか気恥ずかしく。
夜に電話をかけても、誰も出ないことも多かったので、電話自体しなくなってしまった。
「寂しいとか・・・思ったことないのかな・・・」
予習をする手をふと止め、カーテンを開けて夜空を眺めてみた。
今日はきれいに晴れていて、月や星が小さく輝いて見える。
「・・・今頃寝てるな、きっと」
馬鹿馬鹿しい考えに振り回される前に、カーテンを閉めて机に向かった。