53.The Answer
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「高杉と付き合っている・・・といえばいいのか?」
フーコが「ヒューっ」と歓声を上げそうになったところを、ハルが掌で口を抑えた。しかしトモは凛とした態度を崩さずに、
「それは宣言とは言いません、事実です。ちゃんと言って」
「・・・何をだよ」
「奈々を幸せにするって、誓ってください」
今度はハルが「おぉおお!」と声をあげそうになったところを、フーコと奈々が抑える形となった。
トモの言葉に宮田はしばし固まっていたが、再びため息をついて、
「なんでアンタらに誓わなきゃならねぇんだよ」
「だって私たちは奈々の親友だから。それに宮田くんに苦しめられてた時期もよく知ってるの。悪いけど疑ってるんだからね!?また傷つけるんじゃないかって」
トモの言葉を受けて、宮田がチラリと奈々に目配せをする。
バツが悪そうに、奈々は気づいていないふりをしてフッと目線を逸らした。宮田はさっきの仕返しだな?と面白くなさそうな目線を返す。
黙り込んでしまった宮田を目の前に、トモは今度は奈々の方を向いて、声を荒げた。
「奈々もちゃんと説明しなさいよ!一体どういうことなの!?」
「あー・・・あの・・あのね・・」
正直、何からいえば良いのかすらもわからない。
助けを乞うようにチラチラと宮田に目配せをすると、宮田はとうとう観念したようにすぅっと深く息を吸い込んでから、
「幸せかどうかはコイツ自身が決めることだ。だけど・・」
と言ってから、ポンと奈々の頭に掌を乗せてつぶやいた。
「大切にする、と誓うよ。これでいいか?」
宮田の真っ直ぐな視線に、トモの猜疑心も打ち砕かれたらしい。
「私たちの奈々をよろしくね」
と言って、笑ってくれた。
宮田も軽く微笑んでから、
「経緯が知りたければコイツに聞けよ」
そういって胸元のコサージュを外して奈々の手に持たせ、その場を立ち去った。
「うわぁ・・・最後までキザな感じね」
「なんか宮田くん、今までと違ってマイルドになったような?」
「そうだよね。今までだったら絶対“お前に関係ねぇだろ”とか言ってたよね」
「まさかあんなストレートに言ってくるとは思わなかったわ」
人の彼氏だということも忘れて3人は言いたい放題だ。
だけどそこには、なんだか嬉しそうな笑みが溢れている。
「なんか最近付き合い悪いなと思ったら、元鞘だったんだぁ?」
「いつからどうなってたのかなぁ?隠してた罪は重いよぉ?」
「宮田くんが全部話しても良いってお墨付きくれてたもんね?今日はもう家に帰さないからねっ!」
「ちょ、ちょっとみんな、お手柔らかに・・・・」
いっぱい恋した高校3年間が今日で終わる。
チラチラと舞う雪の花びらひとつひとつに思い出がありそうな、そんな日。
みんなの前で誓ってくれた言葉。
私もそっくりそのまま、貴方に伝えたい。
“私は貴方を大切にする”
これが私たちの見つけた、答えだ。
フーコが「ヒューっ」と歓声を上げそうになったところを、ハルが掌で口を抑えた。しかしトモは凛とした態度を崩さずに、
「それは宣言とは言いません、事実です。ちゃんと言って」
「・・・何をだよ」
「奈々を幸せにするって、誓ってください」
今度はハルが「おぉおお!」と声をあげそうになったところを、フーコと奈々が抑える形となった。
トモの言葉に宮田はしばし固まっていたが、再びため息をついて、
「なんでアンタらに誓わなきゃならねぇんだよ」
「だって私たちは奈々の親友だから。それに宮田くんに苦しめられてた時期もよく知ってるの。悪いけど疑ってるんだからね!?また傷つけるんじゃないかって」
トモの言葉を受けて、宮田がチラリと奈々に目配せをする。
バツが悪そうに、奈々は気づいていないふりをしてフッと目線を逸らした。宮田はさっきの仕返しだな?と面白くなさそうな目線を返す。
黙り込んでしまった宮田を目の前に、トモは今度は奈々の方を向いて、声を荒げた。
「奈々もちゃんと説明しなさいよ!一体どういうことなの!?」
「あー・・・あの・・あのね・・」
正直、何からいえば良いのかすらもわからない。
助けを乞うようにチラチラと宮田に目配せをすると、宮田はとうとう観念したようにすぅっと深く息を吸い込んでから、
「幸せかどうかはコイツ自身が決めることだ。だけど・・」
と言ってから、ポンと奈々の頭に掌を乗せてつぶやいた。
「大切にする、と誓うよ。これでいいか?」
宮田の真っ直ぐな視線に、トモの猜疑心も打ち砕かれたらしい。
「私たちの奈々をよろしくね」
と言って、笑ってくれた。
宮田も軽く微笑んでから、
「経緯が知りたければコイツに聞けよ」
そういって胸元のコサージュを外して奈々の手に持たせ、その場を立ち去った。
「うわぁ・・・最後までキザな感じね」
「なんか宮田くん、今までと違ってマイルドになったような?」
「そうだよね。今までだったら絶対“お前に関係ねぇだろ”とか言ってたよね」
「まさかあんなストレートに言ってくるとは思わなかったわ」
人の彼氏だということも忘れて3人は言いたい放題だ。
だけどそこには、なんだか嬉しそうな笑みが溢れている。
「なんか最近付き合い悪いなと思ったら、元鞘だったんだぁ?」
「いつからどうなってたのかなぁ?隠してた罪は重いよぉ?」
「宮田くんが全部話しても良いってお墨付きくれてたもんね?今日はもう家に帰さないからねっ!」
「ちょ、ちょっとみんな、お手柔らかに・・・・」
いっぱい恋した高校3年間が今日で終わる。
チラチラと舞う雪の花びらひとつひとつに思い出がありそうな、そんな日。
みんなの前で誓ってくれた言葉。
私もそっくりそのまま、貴方に伝えたい。
“私は貴方を大切にする”
これが私たちの見つけた、答えだ。