5.バレンタイン・デイ
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「おはよう」
いつもの如く、机に伏して寝ている宮田に朝の挨拶を投げかける。奈々が来た=もう直ぐホームルーム、の図式はすでにインプットされていて、これが起床の合図にもなっている。
「・・・」
いつも愛想のあの字もない宮田ではあるが、”おはよう”という返事くらいはする。しかし今日はそれすらもなく、明らかに不機嫌そうだった。
「ど、どうしたの?」
「・・・・別に」
昨日ジムで何か嫌なことでもあったのかな?などと思いながら、事態をそれほど重く見ないで奈々は自席に座る。宮田の機嫌が悪いなんてさほど珍しいことでもない。
そうして放課後。
いつものように、自転車を押しながら駅まで宮田と歩いて帰る。放課後になっても宮田は仏頂面のままで、話しかけても明らかに不機嫌な態度で返すだけだ。
「・・・ねえ、どうしたの」
「何がだよ」
「朝からずっと、機嫌悪いけど」
「・・・」
宮田はしばらく黙って、そして足を止め、
「今からウチに来れるか?」
「・・・え?」
「話がある」
そう言って、奈々をじっと見つめている。
「話?い、いきなりなんの話?ここじゃダメなの?」
「・・・・来られないなら別にいい」
「いや、いいけどさ・・」
宮田の有無を言わせぬ態度に、結局は家まで行くことになった。
“話がある”ってなんだろう?
昨日チョコレートを渡して順調だと思っていた交際に、ふっと暗い影が降りてきたかのように、奈々の心にザワザワと不安の波が押しよせてきた。
駅に自転車を停めて、宮田と共に電車に乗り込む。
そして程なくして、宮田の自宅へついた。
いつもの如く、机に伏して寝ている宮田に朝の挨拶を投げかける。奈々が来た=もう直ぐホームルーム、の図式はすでにインプットされていて、これが起床の合図にもなっている。
「・・・」
いつも愛想のあの字もない宮田ではあるが、”おはよう”という返事くらいはする。しかし今日はそれすらもなく、明らかに不機嫌そうだった。
「ど、どうしたの?」
「・・・・別に」
昨日ジムで何か嫌なことでもあったのかな?などと思いながら、事態をそれほど重く見ないで奈々は自席に座る。宮田の機嫌が悪いなんてさほど珍しいことでもない。
そうして放課後。
いつものように、自転車を押しながら駅まで宮田と歩いて帰る。放課後になっても宮田は仏頂面のままで、話しかけても明らかに不機嫌な態度で返すだけだ。
「・・・ねえ、どうしたの」
「何がだよ」
「朝からずっと、機嫌悪いけど」
「・・・」
宮田はしばらく黙って、そして足を止め、
「今からウチに来れるか?」
「・・・え?」
「話がある」
そう言って、奈々をじっと見つめている。
「話?い、いきなりなんの話?ここじゃダメなの?」
「・・・・来られないなら別にいい」
「いや、いいけどさ・・」
宮田の有無を言わせぬ態度に、結局は家まで行くことになった。
“話がある”ってなんだろう?
昨日チョコレートを渡して順調だと思っていた交際に、ふっと暗い影が降りてきたかのように、奈々の心にザワザワと不安の波が押しよせてきた。
駅に自転車を停めて、宮田と共に電車に乗り込む。
そして程なくして、宮田の自宅へついた。