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誰もいなくなった病室で、宮田は目の前に出された夕食を凝視しながら、ぼうっと考えている。




“アイツの強さは・・・オレが誰よりも知っている”





そう・・・
アイツはいつだって、肝心な時には・・・
自分と向き合って、悩んで立ち上がってきたのを、オレは知っている。


心を通わせた時も、終わりを決めた時も。
アイツはいつだって自分から、現実に立ち向かってきた。
“弱い女”なんかじゃない。


むしろ、弱いのは・・・・






“何にもできない男”



蓼丸のセリフが頭に響く。



「まったく・・・イライラとさせられるぜ」



宮田は誰に言うともなく、小さく呟いた。