45.当然
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8月某日----
鴨川ジムの鷹村守がタイトルマッチに挑み、人生初のダウンを喰らいながらも圧倒的な強さを見せつけ、見事チャンピオンの座を掴んだ。
宮田はもちろんその試合を後楽園ホールで観戦していたが、今はもう別のジムに移籍した身。当日は控え室を訪れずそのまま帰宅した。
そして9月に入ってから、ロードワークのついでに足を伸ばし、鷹村に祝いの言葉を伝えるため久々に鴨川ジムを訪れた。
相変わらずのメンツを見て、自分には不似合いな「懐かしい」という気持ちが湧いてきそうになった。
子供の頃から過ごしてきた場所・・・自分の第二の家とも言えるほど、知らない落書き、知らない壁の傷はないくらい、何もかもを熟知した空間だ。
そこへ馴染みは薄いが因縁は最も濃い男が現れて、喉まで出かかった「懐かしい」気持ちがスッと引いた。
「み、み、み宮田くん!?」
「よぉ」
そうだ、オレがこの慣れ親しんだジムを辞めたのは・・・・
全ては、コイツと戦うため。
コイツは絶対勝ち上がってくる。
相手が誰であろうと絶対。
オレも、相手が誰であろうと負けない。必ず勝つ。
そうさ、今はコレで頭がいっぱい。
集中しろ。
ボクシングが、オレの恋人だ。
鴨川ジムの鷹村守がタイトルマッチに挑み、人生初のダウンを喰らいながらも圧倒的な強さを見せつけ、見事チャンピオンの座を掴んだ。
宮田はもちろんその試合を後楽園ホールで観戦していたが、今はもう別のジムに移籍した身。当日は控え室を訪れずそのまま帰宅した。
そして9月に入ってから、ロードワークのついでに足を伸ばし、鷹村に祝いの言葉を伝えるため久々に鴨川ジムを訪れた。
相変わらずのメンツを見て、自分には不似合いな「懐かしい」という気持ちが湧いてきそうになった。
子供の頃から過ごしてきた場所・・・自分の第二の家とも言えるほど、知らない落書き、知らない壁の傷はないくらい、何もかもを熟知した空間だ。
そこへ馴染みは薄いが因縁は最も濃い男が現れて、喉まで出かかった「懐かしい」気持ちがスッと引いた。
「み、み、み宮田くん!?」
「よぉ」
そうだ、オレがこの慣れ親しんだジムを辞めたのは・・・・
全ては、コイツと戦うため。
コイツは絶対勝ち上がってくる。
相手が誰であろうと絶対。
オレも、相手が誰であろうと負けない。必ず勝つ。
そうさ、今はコレで頭がいっぱい。
集中しろ。
ボクシングが、オレの恋人だ。