41.心から
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もうすぐ6月。
木村が何の気になしに溢した言葉から、近くに宮田の試合があると言うことは知っていた。だけど、心の中では応援しているとは言え、堂々と試合会場に顔を出すなんて・・・そんな資格はないと思っている。
宮田に対する気持ちが冷めたわけじゃない。
ただ、宮田と自分はあまりにも違って、お互いが足枷になっている様な状態に未来を感じられなかった。
好きでいることと、恋人同士として関係を続けていくことは別だ。
宮田は自分という重荷がなくなって、よりボクシングに集中できる様になったはず。
そして自分も・・・変な不安の中で過ごす日々に、さよならを告げられたのは大きかった。
「ねぇ知ってる?宮田くんと高杉さんってさ・・・」
「えー、そうなんだ」
「やっぱり宮田くんには合わないと思ってたんだよねぇ」
自分達の破局は、どこからかなんとなく噂になって広まったようだ。しかしながら高校3年生という時期が幸いしたのか、あるものは受験、あるものは就職活動と、皆忙しく過ごしている中で、自分たちの恋愛事情はそれほど大きな話題にならなかった。
それに奈々も別に宮田を無視していると言うことはないし、廊下ですれ違えば挨拶くらいはする。宮田は相変わらず、いつものポーカーフェイスで「ああ」と言うだけ。
付き合っている時からも学校でイチャイチャすることなど皆無だったわけで、周りからすればそれほど大きな変化でも無いらしい。
恋愛が終わりを告げて半年。
ようやく、その事実が馴染んできた。
ねぇ、やっぱり。
私の答えはこれでよかったでしょう?
私の心は穏やかで、宮田はボクシングに集中している。
そして私はそれを、応援できている。
心から。
もうすぐ6月。
木村が何の気になしに溢した言葉から、近くに宮田の試合があると言うことは知っていた。だけど、心の中では応援しているとは言え、堂々と試合会場に顔を出すなんて・・・そんな資格はないと思っている。
宮田に対する気持ちが冷めたわけじゃない。
ただ、宮田と自分はあまりにも違って、お互いが足枷になっている様な状態に未来を感じられなかった。
好きでいることと、恋人同士として関係を続けていくことは別だ。
宮田は自分という重荷がなくなって、よりボクシングに集中できる様になったはず。
そして自分も・・・変な不安の中で過ごす日々に、さよならを告げられたのは大きかった。
「ねぇ知ってる?宮田くんと高杉さんってさ・・・」
「えー、そうなんだ」
「やっぱり宮田くんには合わないと思ってたんだよねぇ」
自分達の破局は、どこからかなんとなく噂になって広まったようだ。しかしながら高校3年生という時期が幸いしたのか、あるものは受験、あるものは就職活動と、皆忙しく過ごしている中で、自分たちの恋愛事情はそれほど大きな話題にならなかった。
それに奈々も別に宮田を無視していると言うことはないし、廊下ですれ違えば挨拶くらいはする。宮田は相変わらず、いつものポーカーフェイスで「ああ」と言うだけ。
付き合っている時からも学校でイチャイチャすることなど皆無だったわけで、周りからすればそれほど大きな変化でも無いらしい。
恋愛が終わりを告げて半年。
ようやく、その事実が馴染んできた。
ねぇ、やっぱり。
私の答えはこれでよかったでしょう?
私の心は穏やかで、宮田はボクシングに集中している。
そして私はそれを、応援できている。
心から。