38.電話の向こう側
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新学期が始まってしばらく。
奈々は宮田のことはしばらく友人に言わないつもりでいたが、女子の会話の8割は、恋愛がらみである。
言わないでいるのにも限界があった。
「ねぇ、バレンタインどうする?」
1月の終わり頃、何も知らないトモが何気なく口にした言葉に、奈々は内心ドキリとした。
「私は今年も弟とパパかな〜」とハル。
「実は3組に気になる人がいてさ・・・」とフーコ。
そして何も言わない奈々に対して、当然のようにトモが聞く。
「今年は宮田くんには手作りチョコあげるつもりなの?」
そこで「うん」とか「まぁ」とか言っておけばよかったのだが、馬鹿正直に微妙な反応をしてしまった。全く自分はいつになったら上手に嘘がつけるのだろう。
「い、いや・・・うーん。手作りはお父さんに・・・」
「そうか、宮田くんチョコ食べなさそうだしね」
「プロテインでもあげたら?」
ハルとトモが笑いながら話している中で、フーコがじぃっと訝しげな目でこちらを見ている。
「・・・何か、隠しているわね?」
「う・・」
「白状なさい。何があったの」
ハルとトモの、クレープを食べている口が止まる。
目を伏せて奈々がクレープを一口かじると、フーコがバン!とテーブルを叩いたので、正直に言うしかないと観念するしかなかった。
新学期が始まってしばらく。
奈々は宮田のことはしばらく友人に言わないつもりでいたが、女子の会話の8割は、恋愛がらみである。
言わないでいるのにも限界があった。
「ねぇ、バレンタインどうする?」
1月の終わり頃、何も知らないトモが何気なく口にした言葉に、奈々は内心ドキリとした。
「私は今年も弟とパパかな〜」とハル。
「実は3組に気になる人がいてさ・・・」とフーコ。
そして何も言わない奈々に対して、当然のようにトモが聞く。
「今年は宮田くんには手作りチョコあげるつもりなの?」
そこで「うん」とか「まぁ」とか言っておけばよかったのだが、馬鹿正直に微妙な反応をしてしまった。全く自分はいつになったら上手に嘘がつけるのだろう。
「い、いや・・・うーん。手作りはお父さんに・・・」
「そうか、宮田くんチョコ食べなさそうだしね」
「プロテインでもあげたら?」
ハルとトモが笑いながら話している中で、フーコがじぃっと訝しげな目でこちらを見ている。
「・・・何か、隠しているわね?」
「う・・」
「白状なさい。何があったの」
ハルとトモの、クレープを食べている口が止まる。
目を伏せて奈々がクレープを一口かじると、フーコがバン!とテーブルを叩いたので、正直に言うしかないと観念するしかなかった。