37.答え
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「ただいま」
玄関のドアを開けると、母親がエプロンで手を拭きながら玄関まで出迎えてくれた。
どうやら皿を洗っていたらしい。
「おかえり。どこまで行ってたの?」
「うん、ちょっと」
「お昼食べる?」
「うーん」
「ラップしてあるから、後でチンして食べなさい」
「はーい」
優しい母親の言葉を頭の後ろの方で聞きながら、2階の自室へと階段を上がっていく。
バタンとドアを閉めて、CDを本棚から取り出す。
宮田の誕生日にあげたはずの映画のサントラ。
渡したその日に喧嘩して、宮田が持って帰るのを忘れて、そのまま部屋に置き去りになってたもの。
向こうが持って帰るのを忘れたと思い出すまで家に置いておこうなんて思っていたら、とうとう最後まで思い出さなかった。
「ほんと最低なヤツ。人があげたプレゼントを忘れるなんてさ・・・」
アルバムの一曲目は映画のメインテーマ。
印象的なオーケストラのファンファーレ。
当時まだ友達だった宮田と一緒に観に行って、「わぁ」と同時に声を発したシーンが思い出される。
音楽をぼうっと聞いている間に浮かんできたのは、映画や喫茶店でのデート、学校の屋上へ続く踊り場での密会、図書館でのテスト勉強、たわいもない電話での日常会話・・・
辛くて寂しかったはずなのに、振り返れば全部が綺麗な思い出にすり変わっていた。
「大好き・・・・だったなぁ」
宮田はあの様子じゃきっと、まだまだ納得していないとは思う。
だけど、あれ以上食い下がる様子は見せなかった。
自分の本気は・・・・伝わっただろうか。
自分でもびっくりするほど、後悔しているとか、寂しい気持ちは無い。
それは宮田への気持ちが薄れたからじゃなくて・・・
この恋愛の答えを、見つけられたからなんだと思う。
「ただいま」
玄関のドアを開けると、母親がエプロンで手を拭きながら玄関まで出迎えてくれた。
どうやら皿を洗っていたらしい。
「おかえり。どこまで行ってたの?」
「うん、ちょっと」
「お昼食べる?」
「うーん」
「ラップしてあるから、後でチンして食べなさい」
「はーい」
優しい母親の言葉を頭の後ろの方で聞きながら、2階の自室へと階段を上がっていく。
バタンとドアを閉めて、CDを本棚から取り出す。
宮田の誕生日にあげたはずの映画のサントラ。
渡したその日に喧嘩して、宮田が持って帰るのを忘れて、そのまま部屋に置き去りになってたもの。
向こうが持って帰るのを忘れたと思い出すまで家に置いておこうなんて思っていたら、とうとう最後まで思い出さなかった。
「ほんと最低なヤツ。人があげたプレゼントを忘れるなんてさ・・・」
アルバムの一曲目は映画のメインテーマ。
印象的なオーケストラのファンファーレ。
当時まだ友達だった宮田と一緒に観に行って、「わぁ」と同時に声を発したシーンが思い出される。
音楽をぼうっと聞いている間に浮かんできたのは、映画や喫茶店でのデート、学校の屋上へ続く踊り場での密会、図書館でのテスト勉強、たわいもない電話での日常会話・・・
辛くて寂しかったはずなのに、振り返れば全部が綺麗な思い出にすり変わっていた。
「大好き・・・・だったなぁ」
宮田はあの様子じゃきっと、まだまだ納得していないとは思う。
だけど、あれ以上食い下がる様子は見せなかった。
自分の本気は・・・・伝わっただろうか。
自分でもびっくりするほど、後悔しているとか、寂しい気持ちは無い。
それは宮田への気持ちが薄れたからじゃなくて・・・
この恋愛の答えを、見つけられたからなんだと思う。