36.ごめん
お名前設定はこちら
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ーーーーー
正月も3が日が過ぎて・・・もう少しで3学期だ。
あれこれ考えて、決意を固めたはずなのに・・・・いざとなると怖くて、何もできなかった。
今までは来ない電話を待ち続けてソワソワイライラする毎日だったのに、ここ最近は電話が来ることが怖くてビクビクしていた。終わりにしなきゃいけないって思いながら、終わらなければいいのに、とも思ってしまって。
今年は宿題ちゃんと終わらせたのかな?と心配したり、またタデマルさんに見せてもらったのかなと思うと嫉妬もしたりするけど・・・もう、そんな資格はなくなるんだと思うと手が震えて止まらなくなる。
しっかりしろ、自分。
何度も何度も考えたじゃない。
もうこれ以上の答えはないじゃない。
この前進は、私だけじゃなく、宮田のためでもある。
お互いのために。前を向いて歩いていくために。
「奈々」
ノックの音と同時に母親がドアの隙間から顔を出した。
「宮田くんが来てるわよ?」
「・・・え?み、宮田が、来てる?」
「そう。玄関にいるけど、上がってもらう?」
「えっ・・・ちょ、ちょっと待って!」
まさか直接家に来るなんて思ってもみなかった。
まさかの展開に心が追いつかない。
「わ、私が下まで行くから!そのまま待ってもらって!」
まさか宮田が来るなんて思ってもいなかったから、今日は普段着中の普段着だ。
幸にして冬は適当にコートなんかを羽織れば、とりあえず取り繕うことができるのが助かる。
でも今から・・・大切な話をしようなんて思っていたりするのに・・・ジーパンに毛玉のついたセーターなんて、緊張感のない衣装を纏ってしまったものだ。
バタバタと階段を降りる前にハッと気がついてクローゼットを開けて、小さな引き出しからハンカチを2枚引き抜いてコートのポケットに突っ込んだ。
「お、おまたせ」
コートに身を包みマフラーまで巻いた奈々を見て、宮田は意外そうに呟いた。
「これからどこか行くのか?」
「え?・・・あ、い、いや。家で話すのも何かなと思って・・」
「別に渡すもんあるだけだから、すぐ帰るよ」
そう言うと宮田はコートのポケットを弄り始めた。
急な話とは言えせっかく宮田が来たのに、何も話さないままもう帰ってしまうと焦った奈々は、慌てた様子で宮田の袖を掴み、
「あ、ちょ、ちょっと、外!外行こ!」
「なんだよ」
「いいから!」
宮田の手がポケットから出る前に、奈々は宮田の袖をグイッと引っ張りながら玄関の外へ出た。すると、玄関先に宮田父の車が停まっているのが見えた。
正月も3が日が過ぎて・・・もう少しで3学期だ。
あれこれ考えて、決意を固めたはずなのに・・・・いざとなると怖くて、何もできなかった。
今までは来ない電話を待ち続けてソワソワイライラする毎日だったのに、ここ最近は電話が来ることが怖くてビクビクしていた。終わりにしなきゃいけないって思いながら、終わらなければいいのに、とも思ってしまって。
今年は宿題ちゃんと終わらせたのかな?と心配したり、またタデマルさんに見せてもらったのかなと思うと嫉妬もしたりするけど・・・もう、そんな資格はなくなるんだと思うと手が震えて止まらなくなる。
しっかりしろ、自分。
何度も何度も考えたじゃない。
もうこれ以上の答えはないじゃない。
この前進は、私だけじゃなく、宮田のためでもある。
お互いのために。前を向いて歩いていくために。
「奈々」
ノックの音と同時に母親がドアの隙間から顔を出した。
「宮田くんが来てるわよ?」
「・・・え?み、宮田が、来てる?」
「そう。玄関にいるけど、上がってもらう?」
「えっ・・・ちょ、ちょっと待って!」
まさか直接家に来るなんて思ってもみなかった。
まさかの展開に心が追いつかない。
「わ、私が下まで行くから!そのまま待ってもらって!」
まさか宮田が来るなんて思ってもいなかったから、今日は普段着中の普段着だ。
幸にして冬は適当にコートなんかを羽織れば、とりあえず取り繕うことができるのが助かる。
でも今から・・・大切な話をしようなんて思っていたりするのに・・・ジーパンに毛玉のついたセーターなんて、緊張感のない衣装を纏ってしまったものだ。
バタバタと階段を降りる前にハッと気がついてクローゼットを開けて、小さな引き出しからハンカチを2枚引き抜いてコートのポケットに突っ込んだ。
「お、おまたせ」
コートに身を包みマフラーまで巻いた奈々を見て、宮田は意外そうに呟いた。
「これからどこか行くのか?」
「え?・・・あ、い、いや。家で話すのも何かなと思って・・」
「別に渡すもんあるだけだから、すぐ帰るよ」
そう言うと宮田はコートのポケットを弄り始めた。
急な話とは言えせっかく宮田が来たのに、何も話さないままもう帰ってしまうと焦った奈々は、慌てた様子で宮田の袖を掴み、
「あ、ちょ、ちょっと、外!外行こ!」
「なんだよ」
「いいから!」
宮田の手がポケットから出る前に、奈々は宮田の袖をグイッと引っ張りながら玄関の外へ出た。すると、玄関先に宮田父の車が停まっているのが見えた。