30.甘ったれるな
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学校をサボり暇を持て余した宮田は、ジムがオープンする14時ちょうどに川原ジムを訪れた。
「あれ?一郎くん今日は早いね?」
マネージャーの木田が驚いて声を上げる。
父親は本業が終わる17時以降にならないとジムには来ない。
宮田はその1時間くらい前にジムに来て、準備運動をこなすのが毎日の常であったからだ。
「今日は学校休み?」
「ええ」
宮田はしれっと顔色一つ変えずに嘘をつく。
訝しげな表情を浮かべる木田を横目にロッカールームへと消えていく。
そして、誰もいないロッカーでバンテージを巻いている間、にわかにドアの外が騒がしくなった。
「一郎!」
バタンと勢いよく開くドアの音と共に父親が自分を呼ぶ声がこだまする。
突然のことで驚き目を見開いたままの宮田は、バンテージを巻く手が止まったのすら気づかないうちに、父親に頬を叩かれた。
「・・っ・・!」
「ちょっと来い!」
父親に服を乱暴に引っ張られながら、ロッカールームを出て2階の応接室へと連行される宮田。
いつもはここでトレーニング方法や今後のプロモーションについて話し合うところだが、今日はとてもそのような雰囲気ではない。
父親は勢いよくドアを開けると、息子を放り投げるようにしてソファに座らせた。
「この・・・バカモンが!!!」
父親は再び頬に張り手を喰らわせる。
宮田は避けることなく、ただ黙ってそれを受けている。
頬に真っ赤な手形がつくくらいの威力だ。
「今日だけではないぞ。前にも先生から連絡があった。学業に専念せず人の宿題を丸写ししているだの、予習や復習がおそろかになっているだの、午後からいなくなっただの・・・」
そうして息子の胸ぐらを掴みながら、
「挙句、女のために学校をサボるとはな!そんなことをさせるために一人暮らしをさせたんじゃない!!」
そう言ってまた宮田の頬に張り手を食らわす。
どうやら今までの色々が積み重なった結果がこの折檻に繋がっているようだ。
騒ぎを書きつけた木田が慌てふためいて会議室のドアを開け、宮田に駆け寄った。
「ちょっと、落ち着いてください宮田さん!」
「木田さん、どいてくれ。全ては愚息を甘やかしたこの私の罪」
「い、一郎くんの話も聞いてあげては・・・」
「言い訳など無用!」
木田が身を挺して宮田を庇う中で、宮田は静かに木田の体を遮り、
「いいんです、木田さん」
「一郎くん」
「悪いけど・・・親父と二人にしてください」
学校をサボり暇を持て余した宮田は、ジムがオープンする14時ちょうどに川原ジムを訪れた。
「あれ?一郎くん今日は早いね?」
マネージャーの木田が驚いて声を上げる。
父親は本業が終わる17時以降にならないとジムには来ない。
宮田はその1時間くらい前にジムに来て、準備運動をこなすのが毎日の常であったからだ。
「今日は学校休み?」
「ええ」
宮田はしれっと顔色一つ変えずに嘘をつく。
訝しげな表情を浮かべる木田を横目にロッカールームへと消えていく。
そして、誰もいないロッカーでバンテージを巻いている間、にわかにドアの外が騒がしくなった。
「一郎!」
バタンと勢いよく開くドアの音と共に父親が自分を呼ぶ声がこだまする。
突然のことで驚き目を見開いたままの宮田は、バンテージを巻く手が止まったのすら気づかないうちに、父親に頬を叩かれた。
「・・っ・・!」
「ちょっと来い!」
父親に服を乱暴に引っ張られながら、ロッカールームを出て2階の応接室へと連行される宮田。
いつもはここでトレーニング方法や今後のプロモーションについて話し合うところだが、今日はとてもそのような雰囲気ではない。
父親は勢いよくドアを開けると、息子を放り投げるようにしてソファに座らせた。
「この・・・バカモンが!!!」
父親は再び頬に張り手を喰らわせる。
宮田は避けることなく、ただ黙ってそれを受けている。
頬に真っ赤な手形がつくくらいの威力だ。
「今日だけではないぞ。前にも先生から連絡があった。学業に専念せず人の宿題を丸写ししているだの、予習や復習がおそろかになっているだの、午後からいなくなっただの・・・」
そうして息子の胸ぐらを掴みながら、
「挙句、女のために学校をサボるとはな!そんなことをさせるために一人暮らしをさせたんじゃない!!」
そう言ってまた宮田の頬に張り手を食らわす。
どうやら今までの色々が積み重なった結果がこの折檻に繋がっているようだ。
騒ぎを書きつけた木田が慌てふためいて会議室のドアを開け、宮田に駆け寄った。
「ちょっと、落ち着いてください宮田さん!」
「木田さん、どいてくれ。全ては愚息を甘やかしたこの私の罪」
「い、一郎くんの話も聞いてあげては・・・」
「言い訳など無用!」
木田が身を挺して宮田を庇う中で、宮田は静かに木田の体を遮り、
「いいんです、木田さん」
「一郎くん」
「悪いけど・・・親父と二人にしてください」